【インタビュー】√9(ルートナイン)「離れている人に対して、俺は仕事して頑張って大丈夫だから、俺のことを好きって言え!みたいな曲なんです」
■叶えたいと思ったらまず思う……それが僕の信条なんです
■“歌手になりたい!”と思わなければなれなかったし
――サウンド的にはユニゾン感が印象的ですが、これは意図的なんですか?
リーダー:これは昔からなんですが、うちは元々メンバーの人数が多くて。皆さん、サラリーマンなので諸事情で脱退したりで今は三人なんです。カラオケで盛り上がったりとか、そんな意味も込めてユニゾンなんです。一人で叫ぶのも美しいですが、みんなで叫ぶのも良いかなぁって。
――√9の皆さんは、そもそもサラリーマンとしてのお仕事もあった上で音楽活動をされていますよね。どんなスタンスで作詞をされているんですか?
リーダー:僕が作詞をする時の対象物は妻なので、そこが軸になっているんです。子供ができたら子供の曲も書きましたし、日記みたいなものなんですよね。だから、まず子供を寝かせて1時から2時くらいにパソコンに向かうか、奥さんたちが帰省している最中にバァーっと書くことが多いです。唄いながら書くと寝室にいる妻から“うるさい”って苦情が来ますから、ボソボソと(笑)。あとは通勤途中の電車でもiPhoneで作詞したり。
――無駄な時間はないですね。
リーダー:ないですねぇ。ホントにずっと作詞しています。お風呂の中でも考えていますし。それだけ音楽活動が好きですね。
――奥様が軸になって詞が生まれるということは、今後もお二人の歴史がわかるような楽曲が増え続けるわけですよね。
リーダー:そうですね。きっと僕は妻よりも早く死ぬと思うんですが、葬式で√9の曲がレクイエム的に流れて、それを聴いて奥さんが泣いているという妄想をするんです。それって良いなぁと。あと息子に書いてる曲も何曲かあるので、息子が物心ついたら聴いてくれると嬉しいです。
――資料には“夢みることからすべてがはじまる”っていう信念が書かれていましたが、サラリーマンをやりながらも、音楽っていう夢をあきらめず叶えるというどん欲な姿勢は本当に素晴らしいですね。今の夢はなんですか?
リーダー:これは僕自身の夢なんですが、おじいちゃんに恩返ししたいと思っていることがあるんです。“NHKの紅白出場”か“社長になる”ってことなんですけど。今年の紅白はダメでしたが、“出たい!”って思わないと叶わないと思うんですね。叶えたいと思ったら、まず思う……それが僕の信条なんです。歌手になったときも、“歌手になりたい!”と思わなければなれなかったので、まずは思うようにしています。
――これからの√9はどうなりますか?
リーダー:自分の人生の節目節目を歌詞で描いているので、きっと、自分の人生と共に√9も変化していくと思うんです。サラリーマンをしながら音楽をやってると、“音楽だけでやったほうが売れるんじゃない?”って言う人もいるんですよ。でも、サラリーマンとして一般的な日常も送っているからこそ地に足の着いた作品が書けるとも思うんです。僕らはアーティストとしてぜんぜんちやほやされてないし、日常感とかリアリティっていうのは、大事にしているところでもあります。「愛してると叫べ」も本当に良い歌なのでいろんな人に聴いてもらいたいですね。
√9(ルートナイン)=田中寿、中村淳、石井大貴
取材・文●大橋美貴子
「愛してると叫べ」
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