【インタビュー】√9、サラリーマンユニットだからこそ歌えるリアルな愛の歌がある
2009年に配信したインディーズ・デビュー曲「HOME」がスマッシュヒットを記録した現役サラリーマングループ、√9(ルートナイン)が、約1年ぶりの新曲「好きだ!」を11月7日に配信限定リリース、メジャーデビューを果たす。リアリティ溢れる愛の歌でリスナーの心を掴んできた√9が、“恋愛応援部長”としてBARKSに初登場だ。
――√9は“サラリーマン歌手”なわけですが、会社員をやりながら、どうやって歌手になったんですか?
リーダー:みなさんだいたい歌手になるためにはデモテープというのをまず作ると思うですが、僕は会社員で、企画書を書くのが得意なんですね。それで、会社のお客さんにレコード会社さんがいらっしゃったので“いまこのレコード会社に必要なアーティスト像”という企画書を40ページぐらい書いて、結論として必要なのは“自分です”と(笑)。
――そのプレゼンが通って歌手になったと。
リーダー:ええ。だけど僕らはサラリーマンなのでルックスに自信がなくて。
あつし:顔出しは事務所NGが出ちゃいまして(一同笑)。
ちゃん石井:なので、顔は出させてもらえないんです。
――それでハチをグループのキャラクターに。
リーダー:“働き蜂”ですね。そこはサラリーマンをイメージして。
――√9の大きな特徴はストレートに“愛してる”“好きだ”ということを伝える歌詞だと思うんですが。ここからは√9の“告白応援プロジェクト”BARKS篇ということで。新曲「好きだ!」は“好き!”っていうことを何度もいう歌です。ここまで表現が直球すぎると、歌ってて恥ずかしくないですか?
あつし:ストレートに気持ちを吐露しているので、歌詞だけを見ると恥ずかしいんですが、それをメロディに乗せて誰かに伝えたいという気持ちで歌うと恥ずかしくはないですね。
ちゃん石井:恥ずかしいと思った事はないですね、いまいわれてみて改めて考えてみましたけど。そういうこと、意外と普通にいえちゃう3人なので(微笑)。
――それは羨ましい。でも、好きでもなかなかそれを相手にいえないという人はたくさんいると思うんですよね。そういう人たちにアドバイスを送るとすると?v
リーダー:そこを僕らが代わりにいってあげたいんですよ。
――√9の楽曲を通して。
リーダー:ええ。元々が頭のなかでは“好きだ”って思っていても言葉にはしない国民性じゃないですか? そこを代弁して歌おうと。
ちゃん石井:思い切り伝えてそれで玉砕したら、それもまた気持ちいいじゃないですか。
あつし:自分に自信がないからとか、相手からどんなリアクションがくるのか恐いから、自分でいうのを躊躇してしまうんでしょうけど、そこを何回か踏み込んで経験すれば分かってくると思うので。とりあえず1回目踏み込む勇気と、あとは場数。そうすれば好きだっていえるようになるんじゃないでしょうか。
リーダー:「好きだ!」は歌のなかに15回ぐらい“好きだ”っていう歌詞が出てくるので、歌のなかでも場数が踏めるという非常にお得な楽曲なんで、ぜひこれを使って頂いて(笑)。これを聴いていれば曲の後半に差し掛かる頃には“好きだ”ということは全然恥ずかしくなくなりますよ。きっと。
――歌を聴いて場数を踏めば、この歌のミュージックビデオ(MV)のように“好きだ”と告白できたり、プロポーズできるかもしれないと。
リーダー:実はあのMVは元々、この間結婚した後輩の結婚式で流す用の寿ビデオだったんです。僕とあつしの後輩で、彼らの結婚を祝福しようと、プロポーズする日を聞いて、そのシーンを隠し撮りして結婚式の当日に流すというサプライズをやったんです。そしたら、それが思いのほかよくて。
あつし:結婚式当日に奥さんは“えっ!(喜)”っていう感じで。大成功でした(微笑)。
リーダー:しかも、普通は記録には残らないプロポーズが記録に残せて、奥さんもすごく喜んでくれた。これはいいんじゃないかっていうことで、自分たちのFacebook「恋したらシェア」と「もう一度“好きだ。”と言おう!」という告白応援キャンペーンのコラボ企画を考えて、そこに応募してきたカップルの告白シーンを撮影していって。それをつなげてああいうMVができたんです。
――あれ、告白してるカップルはみなさん一般の方なんですか?
リーダー:全員そうです。このキャンペーンのように、告白のきっかけを与えてあげるというのが日本人は重要で。お見合いとか合コンとか、ここは告白する場だよっていうところまでセッティングをしてあげると、日本人って意外といえたりするんですよ。
――あっ、たしかにそうかも!
リーダー:だから、僕らはそこで“恋愛応援部長”となって、告白しやすい場をセッティングしていきたいなと。喜ぶんですよね。女性の方って。愛してる人に愛してるっていわれると。そういうの見ちゃうと止められないですね(笑顔)。
あつし:だから、僕らの歌は実は女性の反応がすごくいいんです。
リーダー:あと、恋愛応援部長としていえるのは、Facebookではいろんな人の恋愛の格言とかを書いてるんですけど。「好きだ」といった相手から好かれる確率と嫌われる確率は50%じゃないですか。これってギャンブルにしたら非常に高い確率なんですよ。なのに、なんで告白しないんだろうって書いたりすると“いいね!”がいきなり600とかくるんです。
――告白したいと思ってる人は、そういう最後の一押しさえあれば告白できるのかも!?
リーダー:そうなんですよ。だから、僕らとしてはそこで「頑張れ」じゃなくて、「僕らも実際やってるんだからみんなもやれるよ」っていう感じなんです。サラリーマンだけど歌手やってるし、俺らも好きだっていって婚活して結婚したし。だから大丈夫だよ、いけるよ、というスタンスですね。率先してやってそれをみんなに見せるという感じですかね。好きだっていうよ。それで俺自身も幸せになれるし。だからみんなもどう? ってシェアしてる感じです。
――そこをシェアしていけば告白できる自分に。
あつし:変われると思います。この歌を聴けば。
ちゃん石井:それで、やるかやらないかなんですよ。僕もこういう活動をするなか、会社ではいろんなことをいわれます。でも、やったほうがいいからやってるんですね。いろんな経験ができるし、いろんな人と会えるし。歌をやるかやらないかっていったら僕はやったほうがいい。それで、サラリーマンでも歌手になれるんだよっていうことをいろんな人に見せたい。好きだっていうことをいうかいわないかというときも、僕らは好きだっていったほうがいい未来があると思うから、いう。そういうものが根底にある3人なんですよね。
――いい未来といえば、今回の「好きだ!」は√9にこの先素晴らしい未来があるかどうかを決める勝負作でもあるらしいじゃないですか!
リーダー:ある一定の数字(売り上げ)までいかないと、本当に次は無いんです。だから、やれることは全部やります。親戚には連絡済みですし(笑)。
あつし:オフィシャルに会社には頼みませんけど、後輩に“買ってくれるよね?”といってまわる草の根活動も日々やってますし。
リーダー:あとは、食事にいった店で曲をかけてもらったり。ブログやSNSを活用したり。路上ライブを1000回やるっていうやり方もありますけど、僕らはサラリーマン、営業マンなんで、自分に向いてるやり方で一番本気を出して宣伝していきたいと思います!
取材・文●東條祥恵
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