ヤマハ、素材をつなぎあわせるだけで簡単に「ボカロ曲」が制作できるiOSアプリ「VOCALOID first」を無料で提供

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ヤマハは、iOS用アプリケーション「VOCALOID first」をApp Storeで提供開始した。

「VOCALOID first」は、メロディー素材をつなぎあわせるだけで簡単に「ボカロ曲」を作曲できるiPhone、iPod touch、iPad向けのアプリケーション。音楽制作の経験がまったくなくてもOK。あらかじめ用意されたメロディー素材を並べて、歌詞を入力するだけで、だれでも簡単に「ボカロ曲」を制作できる。しかも無料で提供される。

iOS用で「ボカロ曲」が作れるアプリとしては「iVOCALOID」シリーズが提供されてきたが、価格が2,700円とちょっと高く気軽に買えないという人も多かったはず。今回の「VOCALOID first」は無料で、しかもゲーム感覚で作曲が体験できる、楽しいアプリに仕上がっている。

開発はメディアデザイナー・ゲームクリエイターの水口哲也氏をプロデューサーに迎えて行われた。水口氏は、「セガラリー」(1994)、「スペースチャンネル5」(1999)、「Rez」(2001)、「ルミネス」(2004)、「Child of Eden」(2010) などのゲームを手がけた人物。音楽ユニット・元気ロケッツ(Genki Rockets)のプロデュースをはじめ、作詞家・映像作家としての顔も併せ持つ。今回の「VOCALOID first」開発では、「クリエイティブな世界へのいざない」をコンセプトとした世界観の表現と、操作していて心地良さを感じさせるようなユーザーエクスペリエンスの実現を追求したという。

楽曲制作は、メロディーや歌詞などの素材集である「楽曲テーマ」を選択してスタート。「はじめてのボカロうた」、「純心ガール☆ポップチューン」、「サラリーマン侍 テクノ川柳」など、「ボカロ曲」ならではのさまざまな世界観のテーマが用意されている(追加購入も可能)。「楽曲テーマ」ごとのサンプル曲を事前に試聴することも可能。あらかじめテーマを決めて、そのテーマにあった素材を用いて楽曲制作に取り組めるので、音楽経験がなくてもイメージにあった楽曲を簡単に制作できるという寸法だ。


▲作曲の手順はカンタン。まずは楽曲テーマを選択(左)。メロディー素材(2小節単位)を選択(中)。ノート(音符)をなぞって選択(右)。

メロディー素材をブロック単位でどんどん並べていくだけで、伴奏付きの楽曲が簡単にできあがる。メロディーブロックの入れ替えや削除はあとから自由に行えるほか、音の高さをノート単位で変更することも可能。好みにあわせた楽曲の微調整もできる。

歌詞は自由に入力できるのだが、「楽曲テーマ」にそった歌詞の候補が自動提案されるのもおもしろいところ。ノートを指でスライドしてなぞって複数選択すると、歌詞の候補が自動提案され、候補から気に入った歌詞を選択するだけで、歌詞をノートに簡単に流し込める。自動提案された歌詞とオリジナルの歌詞を組み合わせれば効率的に歌詞を制作できるというわけだ。


▲選択したノートに合う文字数の歌詞候補が出るので、そこから選択(左)。1文字ずつ自分で入力することも可能。歌詞が決まったらメロディを追加(中)して、以降繰り返し。2小節×4ブロック分が終わったら完成!(右)。曲名やサムネイルも付けられる。

「VOCALOID first」の歌声に採用されているのは、リアルな滑舌と、力強く伸びのあるロングトーンに定評がある日本語女声の歌声ライブラリ「VY1」。パソコン用のVOCALOIDライブラリとして、また、iOS用の「iVOCALOID-VY1」に採用されていることでもおなじみの歌声だ。

出来上がった楽曲はオーディオファイル(m4a形式)としてメール送信が可能。制作した楽曲を友達に聴かせたり、手軽に共有して楽しめるようになっている。

◆VOCALOID first
価格:無料(別売の追加コンテンツをアプリケーション内課金で購入可能)
対応機種:iPhone 4S/5、iPod touch(第5世代)、iPad 2、iPad(第3、4世代)、iPad mini、iOS 6.1以降
発売日:2013年11月7日

◆VOCALOID first 製品詳細ページ
◆ヤマハ
◆BARKS 楽器チャンネル
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