ヤマハから直感的に演奏できるTENORI-ONのエレクトロニックミュージックバージョン「TNR-e」、エフェクト搭載、Inter-App Audioもサポート
ヤマハは、iPad/iPod touch/iPhone向けアプリケーション「TNR-e」をApp Storeで発売した。
「TNR-e」は、「TENORI-ON」のiPhone/iPad版である「TNR-e」をダブステップやエレクトロ・ダンス・ミュージック(EDM)などのエレクトロニックミュージック向けに刷新したバージョン。「TENORI-ON」は、16×16のボタンで音楽知識がなくても直感的に音楽を作り奏でられる楽器で、「TNR-i」はそれをiPad/iPhone向けアプリケーションにしたもの。「TNR-i」も引き続き販売されるので、「TNR-e」はそのバリエーションモデルといった存在だ。
「TNR-e」は、「TENORI-ON」ならではの6種類の演奏モードに加え、ドラム、ベース音など、エレクトロニックミュージックでふさわしい253種類の音色と、XYパッドのインターフェースを用いて操作できる7種類2系統のエフェクトを備え、即興でのライブパフォーマンスを自在に行える。また、iOS 7 からサポートされたInter-App Audioなどの最新の機能にも対応、他の対応アプリとともにさまざまな使い方が可能だ。
そのサウンドとデザインはエレクトロニック・ミュージックを意識して刷新。ダブステップ、プログレッシブハウス、EDM、エレクトロなどの音楽のエッセンスを詰め込んでいる。DubstKitなどのドラムパート、BriteBas、Heliumなどの太いベース音、DubBAXX、Voxdance、VoodooWhといったギラつきのある音色など、これまでのTENORI-ONでは得られなかった音色が特徴。ダンスミュージックのトラックメイクの第一歩に相応しいアプリケーションとなっている。配色デザインもかなり変わった印象だ。
これまでのTENORI-ONになかった機能としては、ライブパフォーマンスで効果的な2系統のマスターエフェクトが挙げられる。XYパッドのインターフェースでコントロールできるエフェクトを7種類、2系統搭載。ISOLATORやFILTERを用いてブレイクをつくり、そこからLOOPERで長いリトリガー効果を生みだしサビへとつなげるなど、EDMならではの展開も簡単に実現でき、これまで以上に即興でのライブパフォーマンスが自由に行えるのだ。
曲づくりの基本はこれまで同様。画面に並んだ16×16のボタンは、横方向が時間、縦方向が音程を表しており、このボタンを押して音を置いていくことで、リズムやメロディーを組み合わせて音楽を作る。また、音が出るのと同時にボタンが光り、その光が動くことで、視覚的なパフォーマンスを演出する。さらに、6種類の演奏モードを備えた16のレイヤーがあり、16種類の音色を同時に鳴らすことが可能。各レイヤーで作った楽曲パターンを16のブロックにメモリーし、このブロックをリアルタイムに切り替えることで、多彩な音楽表現が可能になる。
iOS 7からサポートされたInter-App Audioへの対応も注目。「TNR-e」から他の対応アプリの音色を鳴らすことができる。また、マルチセッション機能を備え、「TNR-e」のユーザー同士でネットワーク経由の同時演奏セッションを楽しむことができる。さらに、オーディオ録音機能も装備、演奏を録音してAudioCopyに対応したアプリケーションに転送したり、SoundCloud※へアップロードすることもできる。
◆TNR-e
価格:2,000円
発売日:2013年11月7日
◆TNR-e 製品詳細ページ
◆ヤマハ
◆BARKS 楽器チャンネル
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