清春、45歳。「昔は作り笑いだったけど、今は自然に笑えてる。みんなのお陰です。」

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清春が自身の45歳の誕生日である10月30日、<The 45th Birthday>と冠したライブを渋谷公会堂で行なった。

◆清春 <The 45th Birthday> 画像

この日は誕生日であると共に、2003年10月30日にミュージック・ショートフィルムDVD『オーロラ』でデビューした清春のソロデビュー10周年というダブルの節目でもある。この記念すべき日を祝うため、会場には多くのファンが詰めかけた。2007年に発表されたアルバム『FOREVER LOVE』冒頭に収録されている「receive a revelation」をSEに、サポートメンバーの三代堅(G)、中村佳嗣(G)、沖山優司(B)、楠瀬拓哉(Dr)が定位置に着いた後、清春が登場。

「予感」でこの夜のステージは幕を開けた。

「RUBY」「BUNNY SMILE」とアダルトな色気を振りまくと、最新アルバム『UNDER THE SUN』収録の「JUDIE」を境にキレのいいアップテンポの楽曲が並ぶ。本編後半で魅せた「妖艶」。清春が発する声とストールを広げ揺らすその姿はまさにそのタイトル通りで、あまりにも艶かしい。そして重厚なロックナンバー「LAW'S」から「ALIEN MASKED CREATURE」「COME HOME」でフロアを揺らし、本編を一気に駆け抜けた。

アンコールに迎えられ、ソロ活動初期の頃からライブで演奏されている未音源化曲「海岸線」を披露。清春の優しく温かな歌声が心に染み込む。清春とファン双方にとってこの空間は何よりも“安らぐ場所”になっているに違いない。

そして「星座の夜」に続き、薄明かりのなか清春の熱のこもった歌声だけが響き渡る。<眠れる様に詞うよ>と歌う「HORIZON」は、はてしなく温かなトーンで会場全てを包み込んでいた。

2度目のアンコールでは会場に駆け付けていたもうひとりの黒夢、人時がバースデイケーキを運び登場。会場いっぱいの「Happy Birthday」の大合唱で、清春の誕生日を祝った。「40歳の時は鏡を見てもまだ若いなって思えていたけど、最近では徹夜明けの顔を見るとだいぶ歳取ったなぁと。」と清春は笑みをこぼしつつ、「みんなのお陰で10年間やれました。」と感謝の言葉を述べた。また、1994年2月9日に黒夢としてデビューし、来年20周年を迎えることに触れ「2014年はソロでのライブの機会は少なくなると思う」という発言も。

そして、翌日10月31日にsadsでのハロウィンライブを控えていた清春は「今日はうるさくないバージョンで」というMCと共に「SANDY」をプレイ。さらに「HAPPY」「EMILY」「あの詩を歌って」と清春のライブには欠かせないナンバーでラストシーンを彩り、ホールは満場の笑顔に包まれた。

最後に清春は「ありがとう、10年!」と言い、清春とファンとの関係性、ステージから見た景色を歌った「涙が溢れる」の一節<これを奪うなんて出来ないよね?>を、想いの全てを届けるように渾身の力を込め歌い上げこの記念すべき一夜は幕となった。この日、清春はこんな言葉も口にしていた。「昔は作り笑いだったけど、今は自然に笑えてる。みんなのお陰です。」清春本人がこの10年間で特に実感している変化なのかもしれない。

節々で発する清春の言葉にはいつもファンへの愛を感じずにはいられないが、そう変えさせたのは他でもないファンの存在なのだと思う。この温かな相思相愛はこれから先も清春が自身を歌い続ける限り続いていくだろう。

text by 金多賀歩美


■ <The 45th Birthday>セットリスト
01. 予感
02. confusion
03. club「HELL」
04. wednesday
05. RUBY
06. my love
07. BUNNY SMILE
08. JUDIE
09. MOMENT
10. ベロニカ
11. JUBILEE
12. バラ色の夢
13. 妖艶
14. LAW’S
15. Alien Masked Creature
16. COME HOME

EC1
17. 海岸線
18. 星座の夜
19. HORIZON

EC2
20. SANDY
21. HAPPY
22. EMILY
23. あの詩を歌って

◆VARKS
◆清春 オフィシャルサイト
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