ローランドから演奏の心地よさを追求したデジタルピアノ「HP508」「HP506」「HP504」

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▲左より「HP508」黒塗鏡面艶出し塗装仕上げ、「HP506」ローズウッド調仕上げ、「HP504」ライトウォールナット仕上げ
ローランドは、デジタルピアノの新製品「HP508」「HP506」「HP504」を10月25日より発売する。

「HP508」「HP506」「HP504」は、新開発のサウンドや鍵盤を搭載し、ヘッドホンでもグランドピアノのような奥行き感のある立体的な響きを実現するなど、従来にない心地よい演奏を追求したデジタルピアノ。カラーは黒塗鏡面艶出し塗装仕上げ(HP508/506)、ローズウッド調子上げ(HP508/506/504)、ライトウォールナット調仕上げ(HP506/504)をラインナップする。

音やタッチを飛躍的に向上させたほか、心地よい演奏感や使いやすさを追求。メリハリのきいたダイナミックな強弱表現、88の鍵盤すべてを一鍵ずつ音程・音量・音質調整できる機能のほか、ヘッドホンでもコンサート用の大きなグランドピアノのような奥行き感のある立体的なサウンドを再現できるなど、家庭でより一層心地よくピアノ演奏を楽しめるモデルとなっている。

最も重要な音に関してはまず、強く弾いた際の音量と音色の変化の幅が広がったのがポイント。スピーカーとアンプを改良することで音量感を向上させたほか、強く弾いた時に特有の倍音変化も再現することで、きらびやかで伸びのある強音の演奏が可能となっている。これはトップクラスのクラシックピアニストからの「デジタル・ピアノはフォルテシモで演奏した時に音量・音質に頭打ちした感じがある」との声に応えたものだという。

新音色としては多くの人に馴染みのあるアップライト・ピアノ音色が内蔵された。強弱変化はグランドピアノほどではないが、その分初心者にも弾きやすく、演奏者の近くで響き、低音に特徴がある音色となっている。

一鍵一鍵、独立して音量・音質・音程が調整できる「88鍵ボイシング」にも注目だ。通常、アコースティックピアノは、より良い状態で演奏するために、調律師が音程・音量・音質などを一鍵ずつ調整している。今回の新機種では全モデルではその細かな調整(ボイシング)が可能となっている(前機種HP507/505/503では最上位モデルのみ)。今回の3機種では、演奏したい曲や、設置した部屋の音響特性によってお好みで一鍵ずつ独立して音量、音質、音程を調整可能。「低音が響きすぎる」「高い音域の音がキンキンする」など、特定の音の鳴りが気になる場合でも、簡単に調整できるようになっている。

また、「ピアノデザイナー」機能により、グランドピアノ本体の箱鳴り感、弦の共鳴音など細かい部分まで仮想的に調整可能。「HP508」ではグランドピアノの大屋根の開き具合、ハンマーが弦を叩く音なども調整できる。好みにあわせて設定した内容は、メモリーバックアップすれば、電源を入れた際、自動的にその設定が呼び出される。また、「HP508」「HP506」では、USBメモリーに保存することも可能だ。

鍵盤には、打鍵検出の精度を100倍以上に高め、演奏者の思いを忠実に表現できる新鍵盤「PHA-4コンサート鍵盤」(「HP508」「HP506」)、「PHA-4 プレミアム鍵盤」(「HP504」)を採用。 従来のデジタルピアノでは味わえなかった「指に音がついてくる」演奏感や、クレッシェンド(だんだん大きく)やデクレッシェンド(だんだん小さく)など、音量変化の滑らかさも向上、より精細な表現ができる。家庭では、音量を下げて演奏することが多くなるが、今回のモデルでは、新開発の音源との組み合わせにより、小さい音量でもグランドピアノのように強弱変化の幅が広く繊細な演奏表現ができるので、ピアノ演奏で最も大切なタッチの使い分けによる情感表現にも対応する。 また、今回の「PHA-4」鍵盤では、タッチ感を損なわず静粛性を向上させているため、ヘッドホンを使って演奏する際も、鍵盤の音を意識することなく、快適に演奏が楽しめる。

デジタルならではの機能としてぜひチェックしたいのが、ヘッドホンでもグランドピアノの立体的な音場が再現できる「ヘッドホン・3D・アンビエンス」。フルコンサート・グランドピアノを弾いているような、より奥行きのあるサウンドで心地よく演奏できる。従来のように、ヘッドホンの左右からダイレクトに音が耳に伝わるのではなく、奥行き感のある立体的なサウンドを耳元で再現。長時間の練習でも耳が疲れにくいのもポイントだ。このほか、音量の上限を決めるボリューム・リミット機能、スピーカーとヘッドホン音量の自動切り替え(ヘッドホン装着時の音量調整のわずらわしさが解消)、目線の低い小さな子供でも快適な演奏ができる角度調整機能つき譜面立てといった新機能も備える。

iPadとの連携により、さまざまな機能が利用できるのも大きな魅力だ。内蔵曲を譜面表示する「デジスコア・ライト」、楽しみながら音感が身につくゲーム「フラッシュ・カード」、200以上の内蔵曲や300以上の音色を、iPadで一覧表示、お好きな内蔵曲や音色簡単に選ぶことができる「コンテンツ・ナビ」の3種類のコンテンツを用意する。アプリは、AppStoreにて、無料ダウンロードできる。なお、前機種(HP507/505/503)では「デジスコア・ライト」は最上位モデルのみの対応だけだったが、今回は全グレードで対応となっている。

また、iPhoneで曲データをいつでもどこでもダウンロードできるアプリ「ローランド・ミュージックデータ・ブラウザー」も提供。定番のレッスン曲やカラオケ曲に加え、最新の曲も随時配信。ダウンロードした曲データは、ピアノにワイヤレスで転送できる(曲データの転送には、別売のワイヤレスUSBアダプターWNA1100-RLが必要)。

10月7日に行われた発表会ではピアニストの岩崎洵奈さんが演奏を披露。音の調整やiPadを利用したコンテンツのデモンストレーションも行われた。演奏後には「低音の重厚な響きが印象的」「このもっと奥に弦が張ってあるよう」とその音を評価。また、「部屋で弾いているのではなく、大きなホールで大きなピアノで弾いているような感じ。思いっきりフォルテの音が表現できるので、とても気持ちよく弾かせていただきました」とコメントした。


▲強音時特有の倍音変化を再現、アンプの改良で最大音量もアップ(写真左)。ヘッドホンでも立体的な音場を再現(写真右)。

▲新鍵盤は静粛性を向上、打鍵検出の精度は100倍以上に(写真左)。鍵盤を弾きながら一鍵ずつカンタンに調整が行える機能も搭載(写真右)。

▲発表会では岩崎洵奈さんが演奏を披露。iPadによる楽譜表示や音当てゲームのデモも行われた。
◆HP508
価格:オープン
想定実売価格:
・ローズウッド調:260,000円前後
・黒塗鏡面艶出し塗装:310,000円前後
◆HP506
価格:オープン
想定実売価格:
・ローズウッド調:200,000円前後
・ライトウォールナット調:200,000円前後
・黒塗鏡面艶出し塗装:250,000円前後
◆HP504
価格:オープン
想定実売価格:
・ローズウッド調:150,000円前後
・ライトウォールナット調:150,000円前後
発売日:2013年10月25日(金)

◆HP508 製品詳細ページ
◆HP506 製品詳細ページ
◆HP504 製品詳細ページ
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