VOCALOIDがMacに対応、ヤマハが「VOCALOID Editor for Cubase NEO」リリース、「初音ミク V3」も登場

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▲「VOCALOID Editor for Cubase NEO」、VOCALOID3対応歌声ライブラリ「VOCALOID3 Library VY1V3 NEO」のパッケージと、「VOCALOID Editor for Cubase NEO」のMacでの編集画面。

VOCALOIDがついにMac対応を果たした。Windows/Macの両プラットフォームに対応し、歌声合成ソフトウェア「VOCALOID」の機能を「Cubase」に組み込むソフトウェア「VOCALOID Editor for Cubase NEO」と歌声ライブラリ「VOCALOID3 Library VY1V3 NEO」が8月5日より発売。同じくWindows / Macに対応した歌声ライブラリ「VOCALOID3 Library NEOシリーズ」も順次発売される。7月24日に開催された発表会ではクリプトン・フューチャー・メディア代表取締役の伊藤博之氏がゲストで登場し、初音ミクのVOCALOID3版「初音ミク V3」も発表された。


▲発表会はヤマハ銀座スタジオで開催。
「VOCALOID Editor for Cubase NEO」は、「VOCALOID」の機能をSteinberg Media Technologies GmbH(スタインバーグ)の音楽制作用DAWソフトウェア「Cubase」に組み込むソフトウェア。今年1月に登場した「VOCALOID Editor for Cubase」がWindowsのみの対応だったのに対し、「NEO」は新たにMacに対応。WindowsまたはMacのいずれの環境でもVOCALOIDを使った楽曲制作が可能となる(ライセンスは1製品についき1台でのみ使用可能)。使用するには「Cubase 7」または「Cubase Artist 7」と、「VOCALOID3」対応の歌声ライブラリが必要となる。


▲ついにMacでVOCALOIDが使える!
「VOCALOID Editor for Cubase NEO」では、「Cubase」の豊富な機能を使って編集したり、エフェクトなどの効果をカンタンに加えることができる。現在Widnwos版のみ発売されている「VOCALOID3 Editor」を使用した場合は、Editor側で歌声を作成後、オケの制作中に歌声の音程や歌詞を修正するにはDAWと行ったり来たりが必要だが、「VOCALOID Editor for Cubase NEO」ではこれらがシームレスに行える。発表会では、Windows版とMac版が同じように動作する点や、「VOCALOID3 Editor」ではできないループ再生した状態での音程などのエディットが可能点などがアピールされた。

歌声ライブラリについては、「NEO」の登場と同時に「VOCALOID3 Library VY1V3 NEO」がリリース。9月以降、MewやZOLA PROJECT、蒼姫ラピス、VY2V3のNEO版(WindowsとMacに対応)が発売される。これらのライブラリも1台のみのライセンスとなる点には注意が必要。従来のV3ライブラリについてはWindowsのライセンスを移動することで利用可能なMac版のインストーラーが無償で提供される予定となっている。なお、サードパーティ製のライブラリについては、各社ごとに対応が異なる。


▲発表会ではヤマハのyamaha+推進室VOCALOIDプロジェクトの剣持秀紀氏が登壇。10年前の最初のVOCALOIDのプレスリリースに「MacOSについても対応を予定しています」と記されていたことに触れ、「お待たせしました」と挨拶。今回の「VOCALOID Editor for Cubase NEO」がMac対応の第1歩となるとした。

▲「VOCALOID Editor for Cubase NEO」は、WindowsとMacで完全互換であることをアピール。Cubaseのプロジェクトファイルが、両プラットフォームで同様に再現できることが示された。Win/MacマルチプラットフォームがCubase 7、Cubase Artist 7およびNEOシリーズで実現するとも。


▲ライブラリのライセンス移動の仕組みも説明。Deactivariton TOOLでライセンス・アクティベーションを解除してシリアルコードを初期化、Webサイトでシリアルコードを入力してMacのインストーラーをダウンロード、Macでアクティベートする手順となる。

▲キャプテンミライ氏と青木繁男氏がMac版「Cubase 7」で、「VOCALOID Editor for Cubase NEO」をデモンストレーション。シームレスなエディット、Cubaseの豊富な機能が使える点などが利点と解説。同日発表となった「HALION 5」もあわせて紹介。

●「初音ミク V3」もWindows/Mac両対応で登場

発表会にはクリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之氏が登場し、「初音ミク V3」を発表。「初音ミク V3」は、日本語ライブラリとボーカルエディター「Piapr oStudio」(VSTプラグインとして動作)やPreSonusのDAWソフト「StudioOne Artist Piapro Edition」およびソフト音源などをセットしたオールインワンパッケージとなることがアナウンスされた。ライブラリは複数のライブラリを元に作られており、VOCALOID2ライブラリの元ニュアンスを残しつつ音素の接続を磨きこんだほか、V3の機能であるトライフォンに限りなく対応していることなどがアピールされた。もちろん、Mac対応もなされる。リリースの時点ではボーカルエディタのPiapro StudioがVSTのみの対応となるため対応するDAWが限られるが、アップデータでAUにも対応する。リリース時期や価格などの詳細については、8月上旬に発表予定とした。

このほか、世界販売(北米・中南米・欧州・台湾ほか)される英語版ライブラリの「初音ミク V3 English」についても言及。こちらも8月上旬に詳細が発表されるが、デモ曲はすでにYouTube、ニコニコ動画で公開がスタートしている。さらに、「MEIKO V3」や「KAITO V3」もオールインワンパッケージかつWindows/Mac対応で2013年秋以降リリースとアナウンス、同社キャラクターはすべて順次Mac対応がなされることもあわせて発表された。


▲クリプトン・フューチャー・メディアからは代表取締役の伊藤博之氏、メディアファージ事業部リーダーの田名部茂氏が登場。6年言われ続けてきた要望「歌以外はどうすればいいの?」「Macに対応してください」がようやく解決されたと説明。

▲クリプトンのMac対応は、独自のボーカルエディターであるPiapro Studioとライブラリの両方でなされる。DAWとのインターフェイスは当初はVSTのみだが、現在AU版も開発中。アップデータで対応予定。


▲初音ミクに続きMEIKO、KAITOのV3版も登場。ほかのキャラクターについても順次Mac対応が図られる。既存ユーザーには優待販売パスを用意。

◆VOCALOID Editor for Cubase NEO
価格:オープン
発売日:2013年8月5日
◆VOCALOID3 Library VY1V3 NEO
価格:オープンプライス
発売日:8月5日(月)
◆VOCALOID3 Library Mew NEO
価格:オープンプライス
発売日:2013年9月
◆VOCALOID3 Library ZOLA PROJECT NEO
価格:オープンプライス
発売日:2013年10月
◆VOCALOID3 Library 蒼姫ラピス NEO
価格:オープンプライス
発売日:2013年10月
◆VOCALOID3 Library VY2V3 NEO
価格:オープンプライス
発売日:2013年10月

◆VOCALOID Editor for Cubase NEO 製品詳細ページ
◆プレスリリース
◆ヤマハ
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◆BARKS 楽器チャンネル
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