【インタビュー】T.M.Revolution×水樹奈々、革命的コラボシングルを語る「今までになかったようなものを作るなら、相手は水樹さんしかいないと」
レコチョク着うた(R)のデイリーランキング1位を獲得し、CD発売前からすでに注目を集めている新曲「Preserved Roses」が、いよいよリリースされる。TVアニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」のオープニングテーマにもなっている本作は、T.M.Revolutionこと西川貴教が、シンガーとして、声優として絶大な人気を誇る水樹奈々を迎えて制作した初コラボレーションシングルだ。2人の圧倒的な歌声がめまぐるしく交差し、世界をドラマチックに描いていく痛快な作品だが、このコラボはいわゆる“フィーチャリング”のような従来の形とは異なる。まさに歌でバトルするかのような“革命”的な仕上がりが魅力だ。このコラボがどうやって実現したのか? 2人が語るアニメ楽曲論とは? 西川貴教と水樹奈々のスペシャル2ショットインタビューをお届けしたい。
◆T.M.Revolution×水樹奈々 画像
■“革命機”っていうくらいなので、僕がやらなきゃどうするの?と──西川貴教
■この曲はどちらもが攻めて、攻めて、攻めのツインボーカル!――水樹奈々
西川:はい、これ(と、取材が始まる前、水樹に飴をあげる)。
水樹:あ、ありがとうございます!
──優しいですねぇ、西川さん。
水樹:そうなんですよ! 一緒にお仕事させていただいて、日々、西川さんのいろんな素晴らしさを感じてます。
西川:いやいや、やめてください、そういうの、ほんっとに(照)。
──ふふ(笑)。ではさっそく、「Preserved Roses」が生まれた経緯からうかがいたいんですけど、T.M.Revolutionがシングルでコラボレートするのは今回が初ですよね?
西川:はい。きっかけは水樹さんも僕も懇意にしてくださっている放送局のプロデューサーさんから、「新しい作品を世に送り出すにあたって、今までになかったようなものを作りたい」というお話があって。そういう熱意を受けて“新しいこと”をいろいろ考えていく中で、コラボレーションという案が出てきたんです。それならお相手はもう水樹奈々さんしかいないな、と。
──水樹奈々さんしかいないというのは、この作品がアニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」のオープニングテーマということもあって?
西川:そうですね。“革命機”っていうくらいなので、“レボリューション……僕がやらなきゃどうするの?”というのもありましたし。だったら本当に変革が起こせたらなって、そういうところからのスタートでしたね。
──水樹さんはオープニングテーマのお話が来ていかがでしたか?
水樹:すごく光栄でした。私自身、T.M.Revolutionさんの音楽は学生時代からずっと聴いて育ってきたので。ただそれだけに、“えっ、まさかそんなことが!?”みたいな(笑)。本当に想像もしていないことだったので、“私でいいんだろうか、役不足にならないだろうか”と最初は恐縮して。でも“ぜひ”とお声がけをいただいたので、せっかくチャンスをいただいたのなら、私の持てる限りの力を注いでいいものを作りたいと思ったんです。
──しかし、この「Preserved Roses」は、“革命を起こせたら”って西川さんがおっしゃった通り、まさに従来のコラボ手法とは異なる楽曲に仕上がってますよね。例えば普通のコラボは、1人がAメロを歌って、次にBメロをもう1人が歌って、サビでハモる、みたいな形が多いと思うんですよ。でもこれは、Aメロひとつ取っても、めまぐるしく2人のボーカルが入れ替わって交差していく。聴いてビックリしました、ホントに新しい!と。
西川:ありがとうございます。水樹さんのキーとか得意な音域とか、どのへんの音域が伸びていくと気持ちいいかな、みたいなことを水樹さんの作品やライブ映像で研究しつつ。でもやっぱり一番心にあったのは“今までになかったようなデュエットが作れたらいいな”というところだったんですよね。
──その、“今までになかったようなデュエット”というところを、もう少し詳しく説明すると?
西川:このコラボレーションはいわゆる男女のデュエットですけど、今までみたいにパートで分けるよりも、2人でひとつになるような、メロディを2人で編むみたいな感じにできたらいいなっていうのがあったんです。
水樹:そうなんです。だから、本当に新しい形のデュエットだなって思いました。最近はフィーチャリング的なものが多いので、どちらかが一歩引いてしまうところがあると思うんです。でもこの曲はどちらもが攻めて、攻めて、攻めのツインボーカル! ふたつの柱があって思いきりドーンと天に向かって突き上げるようなイメージで。
西川:どっちも引いてないっていうね(笑)。
水樹:本当に(笑)。実際のレコーディングは西川さんが先に歌入れをされて、それを聴きながら私が歌うっていう行程だったんですけど、西川さんの歌がすべて引っ張っていってくださって。だから私も“遠慮しなくていいんだ、もっともっと行っていいんだ”って、自分を解放できたところが嬉しかったです。
──西川さんが先に歌入れしたということは、2人が細かく入れ替わるボーカルもあらかじめイメージしながら?
西川:そうです。僕の中で“たぶん水樹さんはこう来るだろうな”っていうのがあったんですよ。というのは、もちろん音源も前から聴かせていただいていたんですけど、水樹さんがトリを務めるイベントに、僕がシークレットで参加したことがあって。そこで実際、水樹さんのステージを見せていただいたんですけど、“この人はこういう歌い方をするんだ”とか“この人はオーディエンスとこういう会話の仕方をするのか”っていうことが、その時、肌で感じ取ることができていたので。だとしたら、こういう熱量の曲だとこんなふうに歌ってくれるんじゃないかなって、レコーディングの時に何となくイメージしながら。
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