【ライブレポート】堂珍嘉邦、ソロ宣言後初の全国ツアーファイナルで「本当に今日の日を迎えられてうれしい」

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堂珍嘉邦が4月19日、ソロ活動宣言後初となる全国ツアー<堂珍嘉邦 Tour 2013 『OUT THE BOX』>のファイナル公演をZepp DiverCity Tokyoにて行なった。事務所もレーベルも移籍し、まったく新しいプロジェクトとして始動した彼の覚悟が、重厚でスケール感を放つロックサウンドに乗せて届けられた約2時間半。そのピュアに澄み切ったステージの模様をお届けしたい。

◆堂珍嘉邦 画像

堂珍嘉邦がソロ活動を宣言したのは、2012年4月のこと。同年11月にリリースされた1stソロシングル「Shout/hummingbird」では、激しく切ないロックサイドと、優しさと郷愁を誘う耽美サイドといった両極を感じさせる楽曲が話題となった。当時、すでにライブ活動をスタートさせていた堂珍がライブバンドのバンマスを務めるMonoralのAliと共作した楽曲が2013年2月にリリースされた2ndシングル「handle me right」だ。このシングルのカップリングにはHoobastankのギタリストDANとのコラボナンバー「Departure」を収録。サウンドは、よりヘヴィでロックなスタイルとなっていた。

そしてリリースされた1stソロアルバム『OUT THE BOX』は、前述のシングルはもちろん、日本、アメリカ、イギリス、スウェーデンなどのコンポーザーたちと共作した全11曲を収録。2012年秋のワンマンライブ<A La Musique>で披露されていた未発表曲の数々が、音源としてカタチになったものでもある。耽美+アンビエント+ロックという、ソロ始動当初から掲げていた“耽美エントROCK”なるコンセプトが、そのままサウンドになったかのようなサウンドは明解にして痛快。アーティスト堂珍嘉邦の新たなスタイルを堂々と映し出した作品として届けられた。

1stソロアルバム『OUT THE BOX』を引っ提げて、<堂珍嘉邦 Tour 2013 「OUT THE BOX」>が開催された。このツアーはソロ活動宣言後初となる全国ツアーであり、3月2日のZepp Nambaを皮切りとして、全国のZepp会場を中心に7大都市全10公演を廻るもの。そのファイナル公演が4月19日(金)、お台場Zepp DiverCity Tokyoにて行われた。

超満員の1,200人の観衆に見守られるなか、ライブはビートルズの「A Day In The Life」でスタートした。堂珍自身のルーツを感じさせるこのカバー曲は、2012年10月に行われたワンマンライブでも披露されていたもの。続けて1stソロシングル「Shout」へ、という流れでのっけからロックを感じさせる。

「今日は収録カメラ入ってるよ、DVD出るよ!」

といったMCが客席の興奮をさらに高めた。この日のライブは、2月27日に発売されたアルバム『OUT THE BOX』収録全曲をはじめ、シングルのカップリングナンバーやCHEMISTRYのアルバム『Trinity』に収録された5曲のソロナンバーからのセレクションで構成された。注目はその合間を縫うように披露された3曲のカバーソングにもある。前述のビートルズ「A Day In The Life」ほか、ダミアン・ライスの「Rootless Tree」、デペッシュモードの「Enjoy The Silence」が、美しく艶やかな歌声と重厚で壮大な音空間をマッチさせ、堂珍のルーツを浮き彫りにするものとなっていた。

ライブ本編は「Lasers」まで、全17曲を一気に駆け抜ける。鳴り止まぬアンコールに応えて再びステージに登場した堂珍は、ファンに向かってこう語りかけた。

「今回のアルバムは自由に作れました。本当に今日の日を迎えられてうれしいです。ファンの皆さんありがとう!」

直後に披露されたナンバーは新曲「Euphoria」だった。開放感に溢れたアレンジ、突き抜けるようなメロディが現在のコンディションの良さを象徴するようなナンバーだ。1stソロアルバム『OUT THE BOX』は、OUT THE BOX=枠からはみ出すというテーマのもと自身の音楽ルーツを模索した結果、そのサウンドは日本を飛び出して世界のミュージシャンとのコラボを生んだ。そして初披露された新曲「Euphoria」を含め、初の全国ツアー<堂珍嘉邦 Tour 2013 『OUT THE BOX』>は、これまでのR&Bアーティストというパブリックイメージとはまた異なる、アーティスト堂珍嘉邦の新たな一歩を光り輝くものとして印象づけたようだ。

終わってみればアンコールを含めて全21曲の熱演。透明度の高い歌声と、ロックなサウンドが描いた堂珍の新たなスタイルが、なんのてらいもなく、ダイレクトに心に響くツアーファイナルとなった。序盤のMCで自身が語った通り、この日の模様は7月にライブDVDとして発売される予定だ。今後の堂珍サウンドに大きな期待を寄せつつ、ライブ映像を楽しみにしたい。

文◎BARKS編集部 撮影◎古渓一道

<堂珍嘉邦 Tour 2013 『OUT THE BOX』>
4月19日(金)Zepp DiverCity Tokyo SETLIST
1.A Day In The Life
2.Shout
3.Adored
-MC-
4.OKOKO
-MC-
5.Enjoy The Silence
6.Failure
7.未来ハンモック
8.SUNRISE
-MC-
9.Rootless Tree
10.Lucid dream
11.OUT THE BOX
-MC-
12.handle me right
13.Departure
14.なわけないし
15.Reload
16.悲しみシャワー
-MC-
17.Lasers
-encore-
18.hummingbird
-MC-
19.Euphoria
20.Believe
21.She knows why

1st Album
『OUT THE BOX』
2013年2月27日発売
【初回限定盤】CD+DVD POCS-24902 ¥3,990(tax in)
【初回プレス通常盤】CD+オリジナルカレンダー封入 POCS-24903 ¥3,150(税込)
【通常盤】CD POCS-24007 ¥3,150(税込)
CD--11曲入り(「Shout」「hummingbird」「handle me right(Album Ver.)」etc...)
DVD--シングル3曲MV+ 渋谷公会堂ライヴ "A La Musique" (2012/10/8)ダイジェスト映像

<堂珍嘉邦 TOUR 2013 " OUT THE BOX ">
3月02日(土)Zepp Namba
3月03日(日)Zepp Namba
3月09日(土)Zepp Nagoya
3月10日(日)Zepp Nagoya
3月16日(土)Zepp Fukuoka
3月20日(水・祝)新潟LOTS
3月30日(土)仙台Rensa
4月06日(土)Zepp Tokyo
4月13日(土)Zepp Sapporo
4月19日(金)Zepp DiverCity

◆堂珍嘉邦 オフィシャルサイト
◆堂珍嘉邦 レーベルサイト
◆堂珍嘉邦 オフィシャルFacebook
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