【イベントレポート】新山詩織、デビューイベントで「演奏して歌っている時が自分のなかでは幸せ」
4月17日に1stメジャーシングル「ゆれるユレル」をリリースした新山詩織が、渋谷WWWにてデビューイベントを開催した。
◆新山詩織 画像
イベントが行われた渋谷WWWは、新山詩織がグランプリを獲得した<TREASURE HUNT -ビーイングオーディション2012->の最終審査会場でもある。客席を見渡せば足の踏み場もない超満員。スタッフの「お客様はもう一歩中ほどへ詰めてください」というアナウンスが聞こえるほどだ。この日、会場を埋め尽くしたのは、メールマガジンの会員から抽選で選ばれた200名であり、新山詩織と同世代となる10代の中高生が中心だった。
デビューイベントは、<TREASURE HUNT -ビーイングオーディション2012->出演時からデビューまでの日々を綴ったドキュメンタリーフィルム上映からスタートした。“変わりたいけど 変われないもどかしさ”。何ごとにも臆病で、周囲の目ばかりを気にしてきた自分を変えたくて応募したのがオーディションだった。そして、グランプリを獲得してからの彼女は、デビューに向けた楽曲制作活動、ストリートを含むライブ活動を通して、自身の想いを曲に託してきた。
「何かが変わったと思います」
ドキュメンタリーフィルムは新山詩織のこの言葉で終了した。そして、新山本人がステージに登場すると、オーディションの時と同様、「だからさ」の弾き語りでライブがスタート。新山詩織が中学3年生の時に初めて書いたナンバーであり、オーディションで歌った曲でもある。「だからさ~♪」と歌いだした瞬間、オーディションで審査員の心を鷲掴みにしたように、場内中がステージに吸い込まれた。静かだが、訴えかけるようにしなやかな強さがある歌声だ。
同曲のエンディングでは、バンドメンバーがステージにひとりずつ登場した。中学生当時に入部した軽音楽部でガールズバンドを組んで以来、彼女はバンドで音を出すことを目標にしてきたという。ドキュメンタリーフィルムにも映し出されていたように、バンドでのリハーサルは2012年10月から開始した。12月には念願のライブハウス活動をスタート。最初は弾き語りで出演したが、2月からはバンドスタイルで場数を踏んできた。2曲目はこの夏に発売予定の新曲にして、映画『絶叫学級』主題歌の「Don’t Cry」だ。新山の心の叫びが会場に響く。
「演奏して歌っている時が、自分の中では幸せな時なので、目の前で聴いてくれている人に少しでも届けられたらうれしいです。まだ何もかも始まったばかりですが、自分らしく歌っていけたらと思いますので、これからも応援よろしくお願いします」
同曲直後のMCでデビューへの想いを語ると、会場から大きな拍手が送られた。そしてここからは、アコギからエレキギターに持ち替えて一気にスパート。披露された「Looking to the sky」は最初のプリプロで誕生したナンバー、突き抜けるような歌声が心地よい。
続いて、デビューシングルのカップリングでカバーした「現在地」。YouTubeで「現在地」を聴いたことをきっかけに大ファンになったのが、THE GROOVERSだった。20年前にリリースされた「現在地」が、17歳の新山詩織とTHE GROOVERSとのセッションカバーとして収録されている。
そして、この楽曲では新山詩織の憧れであるTHE GROOVERSの藤井一彦氏がステージにサプライズで登場。「デビュー、おめでとう」というひと言が藤井から贈られて、「現在地」のソリッドなギターリフが、ミュージシャンとしてスタートをきった新山詩織へのエールとなる。そのダイナミズムは凄まじく、感情の起伏をそのまま辿るかのようなギターサウンドが気持ちいい。新山詩織もロック少女の顔を全開に、熱い演奏で応えた。
ラストは、デビューシングル「ゆれるユレル」を熱唱。演奏に熱がこもり、ステージから会場全体へ膨大なエネルギーとして放出されたところで、この日のライブが終了した。ドキュメンタリーフィルムの上映に続いて全5曲の生演奏、約1時間半におよんだデビューイベントは新山詩織の今後を大いに期待させるものとなった。
<新山詩織 DEBUT EVENT>SET LIST
2013.4.18@東京・渋谷WWW
1.だからさ
2.Don’t Cry
-MC-
3.Looking to the sky
4.現在地
5.ゆれるユレル
■デビューシングル「ゆれるユレル」
2013年4月17日発売
JBCZ-6001 ¥1,050
「ゆれるユレル」 作詞:新山詩織 作曲:RYOTARO、新山詩織
「現在地」新山詩織 with THE GROOVERS 作詞・作曲:藤井一彦
■「Don’t Cry」
6/14より公開映画「絶叫学級」(主演:川口春奈)主題歌
◆新山詩織 オフィシャルサイト
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