【インタビュー・前編】CREAM「小学校6年くらいでボブ・マーリーにすごいハマッたり……。」
── そんなおふたりの出会いと、CREAMとしての活動を始めたのはどういう経緯で?
Staxx T:元々は、僕ともうひとりメンバーがいて、そのふたりの男同士でユニットをやっていたんですけど、そこに女の子のシンガーが必要だっていうことになって。その女の子のシンガーを探していたときに、僕達の間にいた彼が、インターナショナルスクールの後輩みたいな感じだったMinamiを連れてきてくれて、最初は3人で活動してたんです。で、そこから3年ほど経って彼が脱退することになって、周りからは「ふたりで大丈夫?」みたいに見られたんですけど、僕達は「いやいや、もちろんやるでしょ!」と。
Minami:「イメージできない」って言われたんですよ、私達ふたりだけで活動していくのが。でも、じゃあもっとインパクトをつけて、彼がいなくても逆にそれ以上のグループになろうって。
── そして、ふたりでCREAMとして活動を始めてから、今も縁が深いm-floと知り合ったんですか?
Minami:いや、前のグループをやっていたときですね。そのときから、m-floさんもいる今の事務所に所属していて。そこに入ったのも、m-floさんがいたからっていうのもあったんですよ。自分が入る事務所は、自分がリスペクトするアーティストをブランディングできるところに入りたいと思って。じゃあどうするってなったときに、一番に、私が昔から好きだったm-floさんがいた事務所を選んだんです。じつは、高校生ぐらいのときから「いつか一緒に仕事するから!」みたいなことをみんなに言ってたんですよ、私(笑)。で、昔、DIEZELのパーティーかなにかでVERBALさんとたまたまお会いしたときに、それをVERBALさんに直接言ったことがあったんですけど。その後に実際に同じ事務所に入って、しかも初めて一緒に仕事をした他のアーティストもm-floさんだったっていう(笑)。
── ティーンエイジャーのころの夢が叶ったんですね。すごい!
Staxx T:本当ですね! まず音楽業界、事務所の大先輩で。僕達が渋谷のMICROCOSMOSっていうクラブで2年間オーガナイズしていたパーティーの、初回と一周年にゲスト出演してくださったり。そういう形でもCREAMの活動を支えて下さってますし、m-floさんのアルバムにも参加させて頂きましたし。
Minami:うん。あと、VERBALさん、Takuさん、それぞれのソロ活動にも携わっているので、ふたりには本当に応援してもらっていて。作曲の経験がなかった私に、曲を書くきっかけをくれたのもVERBALさんだったんです。VERBALさんに、BoAさんの「BUMP BUMP!」っていうプロジェクトがあるから仮歌を録りに来てくれって言われて、行ってみたら「ちょっと書いてみる?」みたいなことを言われて、人生で初めて書いた曲がそのBoAさんの「BUMP BUMP!」だったんですよ。
Staxx T:そういう出会いに恵まれてるっていうのは、いつも僕達は感じてるんです。どれだけ才能があっても出会いに恵まれなかったらたぶん発掘されずに終わるっていうのはどんな世界でもあることだと思うんですけど。CREAMは本当に出会いに恵まれていて。その人達が「CREAMいいね!」って外にどんどん紹介していってくれるから、それが広がって自分達が出会いたい人とまた出会えてるっていう、良い運もあると思います。
── 最近も、メジャー・レイザーのアジアツアーで、彼らの「GET FREE」をCREAMが日本語カバーした映像がフィーチャーされたり。色々な人達との出会いは、世界規模まで広がっていて。
Minami:ディプロ(メジャー・レイザーのメンバー。レーベル“マッド・ディセント”なども主宰する人気アーティスト)とは、共通の友達がいて。私の高校時代の今でもすごい仲良くしている友達経由で、一度会ったことがあったんですよ。その子と遊びに行った渋谷のSOUND MUSEUM VISIONのパーティーで一度会って、そこからちょっと時間が経ったんですけど……。別の友達のDJを通じてディプロが私達を知って、“CREAM VISION”とかも観てくれて、「俺の曲を日本語でカバーしてくれ」って頼まれたんです。それで「GET FREE」を日本語でカバーして、彼らが日本に来たときに会ったら、「あぁーっ!」みたいな(笑)。知らなかったんですよ。私が歌ってるってことを。
── へぇーっ! 前に会ってるのを忘れてて、「あのときの子か!」みたいな(笑)。
Minami:そう。「こないだ会ったじゃん!」みたいな感じになって(笑)。
── その出会いもありつつ、でもディプロがCREAMにオファーしたのは、“CREAM VISION”でのパフォーマンスに惹かれたことも理由ですよね。
Staxx T:そういう世界の人達が、「日本語でカバーするってクールじゃん!」って思ってくれるのが嬉しいですよね。それこそ、言葉の壁を超えて「日本語ってカッコいいよ!」って感じてもらえてるっていうことを知らない日本人は、きっと多いと思うんですよ。だからみんな英語でやりたがるっていうのもあるんだろうし、世界に行くなら英語じゃないとっていうのも一理あるんだろうけど……。日本人の僕達が英語で太刀打ちしようしても、英語圏には英語圏の上手い人達がいますから、僕達は僕達の個性が発揮できる日本語で勝負しないと、とも僕は思うし。それって、たとえばPSYの「江南スタイル」がハングルでヒットしたっていうのと同じで、要は言葉は関係ないんじゃないかっていう。日本人が洋楽を歌詞カード読みながら聴いて「この人、こんなこと歌ってたんだ!」って楽しむことの逆パターンとして、英語圏の人が日本語の曲を歌詞カードを読みながら聴くっていう逆の現象だって起こり得ることだと思うし。だからこそ、僕達の音楽をサウンド先行で、耳で聴いて良かったからオファーしてくれたメジャー・レイザーみたいな存在がいたりっていう、海外の色んな人達と繋がれていることは自信にも繋がりますね。
(CREAMインタビュー・後編に続く)
text by 道明利友
◆BARKS インタビューチャンネル
◆CREAM オフィシャルサイト
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