小椋佳、陽水、来生、高中、RCを育てた名プロデューサーのコンピCD登場
音楽プロデューサー多賀英典にスポットをあてたコンピレーションCD『キティ・コネクション20th センチュリー vol.1』が3月6日に発売になった。小椋佳、井上陽水、来生たかお、高中正義、RCサクセション…日本のポップ/ロック史上に燦然と輝くアーティストを続々と輩出した名門レーベル、キティを設立した稀代の名プロデューサーだ。最近ではSCANDALを発掘したことでも知られる。
収録された16曲のアーティストのラインナップが豪華過ぎるが、これら全てを、ひとりの音楽プロデューサーが手がけたという事実に驚かされる。多賀英典は日本のアナログLP通算売上記録の1位『氷の世界/井上陽水』と2位の『彷徨/小椋佳』のプロデュースを担当している。CDや配信がメディアの中心となった現在、この記録は永遠に破られる事がないだろう。
収録曲の豪華さもさることながら、多賀をはじめ当時の関係者に丹念に取材しまとめられた9000字に及ぶライナーノーツと収録曲目の詳細な解説も読み応えがある。
小椋佳のミュージシャンっぽくない容姿(当時は堅気の銀行マン)に驚き、最初は契約を断ろうと思った話。井上陽水、アレンジャー星勝に多賀の3人だけで殴り込みのように乗り込んだ『氷の世界』のロンドン録音のエピソード。遅咲きデビューした期待の新人・来生たかおを5年かけて『夢の途中/セーラー服と機関銃』で開花させた逸話。多賀渾身のプロデュース作『シングル・マン』が売れ行き不振で廃盤になるも、後にバトンを受けた森川欣信(現:オフィスオーガスタ代表)が『ラプソディ』でブレイクさせたRCサクセションの裏話など、日本のニューミュージック/ロックの歴史を垣間見る事が出来る内容となっている。
1970年初頭、家電系の大手レコード会社が中心の中、アルファレコードと共に独立系レーベルとして音楽業界に一石を投じたのが多賀英典の設立したキティレーベル。自社でのリリース以外にもマネージメントや原盤制作業務をてがけ、他社でのリリースも積極的に行った。本CDに収録された『悲しい色やね/上田正樹』はその一例だ。
又、音楽のみならず映像にも進出し、『限りなく透明に近いブルー』『太陽を盗んだ男』『セーラー服と機関銃』等の実写映画に加え、『うる星やつら』『めぞん一刻』『YAWARA』『らんま1/2』などのアニメーションも制作し、総合エンタテインメント・カンパニーとなる。
6月にリリース予定の第2弾では当時のキティに所属していた安全地帯、久保田利伸、バービーボーイズ、レピッシュといったそうそうたるアーティストが収録予定だという。こちらもお楽しみに。
『キティ・コネクション20th センチュリー vol.1』
2013年3月6日発売
POCS-1077 \3,000(税込)
※9000字のライナーノーツ、収録曲目の詳細解説入り。
1.さらば青春/小椋佳/1971年2月21日(ポリドール)
2.氷の世界/井上陽水/1973年12月1日(ポリドール)
3.ひらひら/中山ラビ/1974年7月10日(ポリドール)
4.私は風/カルメン・マキ&OZ/1975年1月21日(キティ)
5.浅い夢/来生たかお/1976年10月1日(キティ)
6.5・4・3・2・1・0/小椋佳&フライング・キティ・バンド/1977年9月10日(キティ)
7.この空を飛べたら/加藤登紀子/1978年3月10日(キティ)
8.BLUE LAGOON/高中正義/1979年12月1日 アルバム『JOLLYJIVE』より (キティ)
9.雨あがりの夜空に/RCサクセション/1980年1月21日(キティ)
10.ロンリー・ローラー/ヴァージンVS/1981年6月1日(キティ)
11.ラムのラブソング/松谷祐子/1981年10月21日(ポニーキャニオン)
12.セーラー服と機関銃/薬師丸ひろ子/1981年11月21日(キティ)
13.悲しい色やね/上田正樹/1982年10月21日(CBS SONY)
14.だいじょうぶマイ・フレンド/加藤和彦/1983年3月21日(キティ)
15.想い出がいっぱい/H2O/1983年3月25日(キティ)
16.剣と女王/マーク・ゴールデンバーグ/1985年2月25日 アルバム『鞄を持った男』より(キティ)
※レーベル名は発売当時の表記に準じる
◆『キティ・コネクション20th センチュリー vol.1』オフィシャルサイト
収録された16曲のアーティストのラインナップが豪華過ぎるが、これら全てを、ひとりの音楽プロデューサーが手がけたという事実に驚かされる。多賀英典は日本のアナログLP通算売上記録の1位『氷の世界/井上陽水』と2位の『彷徨/小椋佳』のプロデュースを担当している。CDや配信がメディアの中心となった現在、この記録は永遠に破られる事がないだろう。
収録曲の豪華さもさることながら、多賀をはじめ当時の関係者に丹念に取材しまとめられた9000字に及ぶライナーノーツと収録曲目の詳細な解説も読み応えがある。
小椋佳のミュージシャンっぽくない容姿(当時は堅気の銀行マン)に驚き、最初は契約を断ろうと思った話。井上陽水、アレンジャー星勝に多賀の3人だけで殴り込みのように乗り込んだ『氷の世界』のロンドン録音のエピソード。遅咲きデビューした期待の新人・来生たかおを5年かけて『夢の途中/セーラー服と機関銃』で開花させた逸話。多賀渾身のプロデュース作『シングル・マン』が売れ行き不振で廃盤になるも、後にバトンを受けた森川欣信(現:オフィスオーガスタ代表)が『ラプソディ』でブレイクさせたRCサクセションの裏話など、日本のニューミュージック/ロックの歴史を垣間見る事が出来る内容となっている。
1970年初頭、家電系の大手レコード会社が中心の中、アルファレコードと共に独立系レーベルとして音楽業界に一石を投じたのが多賀英典の設立したキティレーベル。自社でのリリース以外にもマネージメントや原盤制作業務をてがけ、他社でのリリースも積極的に行った。本CDに収録された『悲しい色やね/上田正樹』はその一例だ。
又、音楽のみならず映像にも進出し、『限りなく透明に近いブルー』『太陽を盗んだ男』『セーラー服と機関銃』等の実写映画に加え、『うる星やつら』『めぞん一刻』『YAWARA』『らんま1/2』などのアニメーションも制作し、総合エンタテインメント・カンパニーとなる。
6月にリリース予定の第2弾では当時のキティに所属していた安全地帯、久保田利伸、バービーボーイズ、レピッシュといったそうそうたるアーティストが収録予定だという。こちらもお楽しみに。
『キティ・コネクション20th センチュリー vol.1』
2013年3月6日発売
POCS-1077 \3,000(税込)
※9000字のライナーノーツ、収録曲目の詳細解説入り。
1.さらば青春/小椋佳/1971年2月21日(ポリドール)
2.氷の世界/井上陽水/1973年12月1日(ポリドール)
3.ひらひら/中山ラビ/1974年7月10日(ポリドール)
4.私は風/カルメン・マキ&OZ/1975年1月21日(キティ)
5.浅い夢/来生たかお/1976年10月1日(キティ)
6.5・4・3・2・1・0/小椋佳&フライング・キティ・バンド/1977年9月10日(キティ)
7.この空を飛べたら/加藤登紀子/1978年3月10日(キティ)
8.BLUE LAGOON/高中正義/1979年12月1日 アルバム『JOLLYJIVE』より (キティ)
9.雨あがりの夜空に/RCサクセション/1980年1月21日(キティ)
10.ロンリー・ローラー/ヴァージンVS/1981年6月1日(キティ)
11.ラムのラブソング/松谷祐子/1981年10月21日(ポニーキャニオン)
12.セーラー服と機関銃/薬師丸ひろ子/1981年11月21日(キティ)
13.悲しい色やね/上田正樹/1982年10月21日(CBS SONY)
14.だいじょうぶマイ・フレンド/加藤和彦/1983年3月21日(キティ)
15.想い出がいっぱい/H2O/1983年3月25日(キティ)
16.剣と女王/マーク・ゴールデンバーグ/1985年2月25日 アルバム『鞄を持った男』より(キティ)
※レーベル名は発売当時の表記に準じる
◆『キティ・コネクション20th センチュリー vol.1』オフィシャルサイト
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