経営破綻した英HMV、店舗の半分はスーパーマーケットに？

経営破綻したイギリスのレコード・CD販売大手HMVの今後の事業を引き継ぐ受け皿企業として、複数の英スーパーマーケット・チェーンが名乗りを挙げている。今週、小売再建グループのヒルコが1億2000万ポンド（約171億6700万円）に膨れ上がった負債を引き受けたことで、なんとか事業の継続性を確保できたHMVだが、ヒルコは英国内の230店舗の内、半分の店舗だけを取得する意向だという。

◆エリー・ゴールディング（HMVにて）画像

そこで残り半分の115店舗の買収に名乗りを挙げているのが、テスコ、モリソンズ、セインズベリーなど英スーパーマーケット・チェーンだ。ただ、資産管財人を引き受けているデロイト・トウシュ・トーマツが売却を承認した場合にのみ同スーパーチェーンへの売却が可能になるという条件だ。

そのうちモリソンズは、イギリス各所の自社店舗の中にHMVの20店舗あまりを設置する意向だという。一方で、テスコ、モリソンズ、セインズベリーなどと並び、英スーパーマーケット・チェーンとして事業展開をするアスダは、売り場面積が750平方メートル未満の場合には店舗を持たないという内規のため、今回のスーパーマーケット・チェーン間の買収競争には参加しない模様だ。

さらに以前には、英ゲーム小売大手のゲーム社もHMV買収への興味を示してると報道されていた。