ローランドのコンテスト「V-Drums & Loop Station World Championship」日本代表が決定

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ローランドのLoop StationとV-Drumsのコンテスト「V-Drums World Championship」と「Loop Station World Championship」のJapan Finalが、11月18日、東京・表参道ヒルズ スペースオーで同時開催され、日本代表が決定した。

「V-Drums World Championship」と「Loop Station World Championship」は、それぞれローランドの電子ドラム「V-Drums」、BOSS RCシリーズ「Loopstation」を使いこなし、世界チャンピオンの座を争うコンテスト。世界大会に出場する日本代表を決定するJapan Finalでは日本代表が選ばれ、2013年に行われる世界大会への出場することになる。当日のプログラムは、「V-Drums World Championship」ジュニア部門の演奏披露&表彰式に始まり、「Loop Station World Championship」と「V-Drums World Championship」にエントリーしたプレイヤーのパフォーマンス、そして、結果発表という構成で進められた。

満18未満が出場するV-Drumsのジュニア部門は、すでに決定済みの優秀賞と最優秀賞の受賞者が演奏を披露。出場者は、上は高校生から下はなんと6才まで。いずれもジュニア部門とは思えない達者なプレイで観客を沸かせた。


▲優秀賞のトップバッターはテクニカルなプレイを見せた永松慎太郎さん(16才の高校生)。続く青木優香さん(小学4年生)がファンキーな演奏を聞かせたあと、審査員特別賞の弟、聡くん(6才)とともに2人でプレイ(聡くんはV-Drums Lite HD-3)。最優秀賞の小平俊くん(小学4年生)はタイトかつパワフルな演奏で観客を魅了。

続いては「Loop Station Championship」の日本大会決勝。コンテスト出場者の演奏の前に審査員のベーシスト村田隆行さんがRC-300とRC-3を使ったデモンストレーションを披露。ベースやコードなどのフレーズを次々に録音、それらの音を抜き差しつつ、生演奏を重ねていくことでエレキベース1本とは思えない、Loop Stationならではのアンサンブルを聴かせる。重ねた音をアンドゥで消して展開を作るといった使いこなし方法も解説してくれた。そして、それに続くコンテスト出場者もテクニックはもちろん、ユニークさでもプロ顔負けのパフォーマンスを見せた。

ギターやボーカルはもちろんさまざまな楽器、スタイルで見た目にも楽しませてくれるのがLoop Station Championshipの醍醐味。トップバッターのルーパープールパワーはギター+ベース+Macを駆使する2人組で、ポップでオリエンタルな楽曲を演奏。2組めのAliaさんはマイク1本で挑戦。自身の声だけでボイスパーカッションやコーラス、さらにエフェクトも交えエモーショナルなパフォーマンスを披露した。3組めは昨年の優勝者TSUKASAさん。RC-300のエフェクトやリズムなどのさまざまな機能を使いこなし、ラップからコーラス、リズムまで多彩なサウンドを声とRCで聴かせ優秀賞を受賞。コントラバスの可能性をLoop Stationで広げるべく臨んだのは、クラシックの世界で活動してきたというBASSE PLANTE。弦を爪弾いたかと思うとはじいたりボディを叩いてパーカッシブに、弓を使ってメロディを奏でたりと、バリエーション豊かなサウンドによる構成力の高いアンサンブルを味わわせてくれた。続いて登場したのは最優秀賞をゲットした「こうくん」。オーバーダビングやリドゥ・アンドゥなのRC-300のさまざまな機能を駆使しつつボーカル用フェクターVE-20などのエフェクトも使いこなす。子供のようなかわいい声やビーム音などのおもしろい声、そしてユニークな動きのパフォーマンスで楽しませた。前回準優勝のNanas1(ナナシ)さんは今年も忍者風コスチュームでかっこよく登場。ギター+VG-99、SonicCell、PCによるサンプラーを駆使し、電子音で近未来的なサウンドを奏でる。ラストのまさるーぷさんは、ギター+スティックによるドラムパッド演奏で、ダブステップとデスコアを融合。ヘヴィなサウンドと見た目にもインパクトのあるパフォーマンスで特別賞をさらった。


▲Loop Stationのエントリーは、ルーパープールパワー、Aliaさん、TSUKASAさん、BASSE PLANTE、こうくん、Nanas1さん、まさるーぷさん。

「V-Drums World Championship」の一般部門は昨年優勝の西元純也さんからスタート。V-Drumsらしい音色や機能を使いつつ、演奏の途中でステージ前方に出てきて飛び回ったりキットを外側から叩くという見せ方も心得たパフォーマンスで優秀賞に。中村康伸さんはリズムをキープしながらシンセフレーズもプレイ、V-Drumsだからこそできるサウンドと構成力が光る演奏で聴かせた。多彩なサウンドを操るラストの松本はるかさんは、パワフルなプレイもさることながら、キットにセットされたドラムパッドSPDに「はるかいきます!」「もっと速く叩いて!」という声を仕込むなど、アイディアも光るパフォーマンスを笑顔で披露。見事最優秀賞に輝いた。


▲V-Drums一般部門にエントリーした西元純也さん、中村康伸さん、松本はるかさん。最優秀賞は松本はるかさんに。


▲審査を待つ間には、昨年ジュニア部門で最優秀賞のドラムプリンセス佐藤奏さんの演奏も。
両部門の演奏が終了後、審査を待つ間には、昨年のV-Drums World Championshipジュニア部門最優秀賞の佐藤奏(かなで)さんの演奏が披露された。昨年の神保彰ソロパフォーマンスコンテストで銅賞を受賞した実力の持ち主だけあって、タイトかつテクニカルなプレイで観客を魅了した。

今回決定した最優秀賞のこうくん(Loop Station)、松本はるかさん(V-Drums)は、世界大会へ進出。Loop Stationはアメリカ・ロサンゼルスのWinter NAMM 2013、V-Drumsはドイツ・フランクフルトのムジークメッセで、それぞれ開催される世界大会へ、日本代表として挑戦することとなる。

コンテストを会場で観覧した人、USTREAMの生中継を視聴した人は、出場者のテクニックやアイディアに感心しただけでなく、V-Drums、Loop Stationのおもしろさや、さらなる可能性を見出したはず。今後大会の映像を見ることになる人もそれは同じだろう。V-Drums、Loop Stationのユーザー、そしてこれからユーザーになる人はぜひ次回のコンテストにチャレンジしていただきたい。


▲会場入り口の様子。新登場のVドラム・ポータブルTD-4KP-Sやボーカル用エフェクターVE-5の展示があり、実際に試せるようになっている。モニターにはインターネット配信される映像が映しだされている。


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