エレキギター並みに軽い!ヤマハから新シンセ「MX49」「MX61」登場、MOTIFゆずりのサウンドを低価格で
ヤマハは、デジタル楽器の新製品として、ヤマハ ミュージックシンセサイザー「MX49」「MX61」を11月下旬より発売する。
「MX49」「MX61」は、フラッグシップシンセサイザー「MOTIFシリーズ」から即戦力となる1,000音色を内蔵しつつ、軽量でコンパクトなサイズを実現したシンセサイザー。特に49鍵盤モデルの「MX49」はなんと3.8kg。一般的なエレキギター並みの軽さで、スタジオやライブ演奏に気軽に持ち運んで使えるほか、カンタン操作で初心者にもうれしい仕様となっている。ラインナップは49鍵の「MX49」と61鍵の「MX61」の2モデル。「MX49」の49,800円前後、「MX61」の69,800円前後という価格設定も大きな話題を呼びそうだ(いずれも市場予想価格)。
49鍵のシンセサイザーは同社初で、他社でもあまり例のない仕様だ。重量は「MX49」が3.8kg、「MX61」は4.8kg。「MX49」は、自宅の机の上やコンピューターの前に置いても邪魔にならないスリムなデザイン。「MX61」は、底面に手を引っ掛けられるくぼみがあり、片手でも持ち運びしやすくなっている。
搭載音色は1000以上。リアルなアコースティックピアノ、往年のエレクトリックピアノ、迫力のあるオルガンといったバンドで即戦力となるサウンドからシンセサイザーサウンド、ドラム音色まで、さまざまなジャンルに対応するハイクオリティなサウンドを収録。また、アルペジオを利用することで、各楽器特有のフレーズの再現や、複雑なフレーズの再生が簡単にでき、幅広い音楽表現が可能だ。
操作のカンタンさも大きな特徴だ。楽器の種類や音のキャラクター別に分類された16個のカテゴリーボタンで音色が選択可能。2つのボイスを重ねて鳴らすレイヤー機能や、鍵盤の音域によって分けて鳴らすスプリット機能をワンタッチで設定できるようになっている。さらに、4つのノブを使うことで、全部で12種類の機能をリアルタイムにコントロールでき、シンセサイザーならではの音色のパフォーマンスも可能だ。
シーケンサーこそ内蔵しないものの、複数のリズムパターンを内蔵。また、USBフラッシュメモリー上のMIDIデータやオーディオデータの再生機能を搭載しているので、PCなどで作成したソングデータなどをライブ演奏で手軽に利用できるようになっている。さらに、AUX IN端子に携帯用音楽プレーヤーを接続すれば、好きな曲に合わせて気軽に演奏が楽しめる。
MXシリーズは、PCを使った音楽制作環境の構築にも心強い味方となってくれる。USBオーディオ/MIDIインターフェースを搭載。本体とコンピューターをUSBケーブル(別売)1本で接続するだで、MIDIデータだけでなく本体のオーディオデータもコンピューター上のDAWソフトウェアとやりとり可能。MIDIデータの録音/再生に加え、本体で鳴っている音をそのままDAWにオーディオ録音したり、本体の出力端子やヘッドホン端子からDAWソフトウェアの音をモニターしたりすることも可能だ。
DAWソフトウェアとして、スタインバーグの「Cubase AI 6」が同梱されるのもうれしいところ。本体を「Cubase」に特化したコントローラーとして扱うことことも可能なほか、「Cubase」との連携をより快適にする「MX49/MX61 Remote Tools」をインストールすることで、本体から「Cubase」のトランスポート操作や各種VSTi(ソフトウェア音源)のパラメーターコントロールなどができるようになる。さらに、バーチャルアナログソフトシンセSteinberg「Prologue」、オルガンエミュレーターYamaha「YC-3B」も付属し、本体のノブから直感的なパラメータ編集も可能となっている。
オプションとしては、専用ソフトケース(6,000円前後)とキーボードスタンドLG-1(12,800円前後))を用意。ソフトケースはMX49/MX61それぞれにブラック、ネイビー、レッドの3色がラインナップされる。
10月18日に開催された発表会には、キーボーディスト/アレンジャーのGakushi氏が登場。ライブでは同社のMOTIFとMOXを使用しているという氏は、「MOXより軽い。ツアー先などに持って行って使いたい」とその軽量・コンパクトさを評価。さらにピアノやオルガン、ブラスなどさまざまなサウンドで演奏を披露し、「音はさすがMOTIFゆずり、ひけをとらない」と絶賛。鍵盤とのマッチングについては、価格帯から当初は不安があったというが「ぜんぜん大丈夫。ピアノもシンセも問題なく弾ける」とコメントした。またワンタッチで切り替えられるスプリットやレイヤーなども実演、カンタンに使えることもアピールした。
▲発表会ではGakushi氏がMX49を背負って登場(写真左)、軽量・コンパクトさをアピール。さまざまなサウンドをデモンストレーションしたほか、MXで作ったという新曲も披露(写真中)。専用ソフトケースはMX49/61それぞれに3色を用意する。
◆MX49
価格:オープン(市場予想価格 49,800円)
◆MX61
価格:オープン(市場予想価格 69,800円)
発売日:2012年11月下旬
◆MXシリーズ 製品詳細ページ
◆プレスリリース
◆ヤマハ
◆BARKS 楽器チャンネル
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