THE KIDDIE【ライヴレポート】次なる展開への伏線を残したツアーファイナル
THE KIDDIEの結成5周年記念と鳴るツアー<THE KIDDIE Summer Tour 2012“VVV”>が9月15日の恵比寿リキッドルーム公演でファイナルを迎えた。
◆THE KIDDIE、2012.9.15.sat@恵比寿リキッドルーム~拡大画像~
今回のツアーは「一本一本大事にしたいという想いも込めて、軸の部分の楽曲はありつつ、場所によってめちゃくちゃ曲を入れ替えている」(ユウダイ)というセットリストで回ったツアー。結成したての頃からTHE KIDDIEを知っている人も、最近彼らを知った人も同じように楽しめるように、新旧の楽曲がバランス良くちりばめられている。
オープニングは最新シングルのタイトル曲「I sing for you」。学園を舞台にした乙女ゲームの主題歌ということで「学祭で演奏しているイメージで作った」(佑聖)というだけに、ライヴで見ると、より青春の匂いが立ちこめる。5人の持つ、キラキラしたオーラもより輝く楽曲だ。夏らしい清涼感と疾走感のある2曲目の「Shooting Star」で、オーディエンスとステージの距離もすっかり縮まる。
「まだまだ夏は終わってないんだよ。今日まで!今日は最高の夏の伝説を作ってこうぜ!」と、揺紗が煽り「Sun'z up」「サマードリーム」と夏を描いた曲が続く。「サマードリーム」では、笛とタオル回しが定番のお楽しみとなり、一斉に回したタオルが場内に心地よい風を起こす。最新の2ndアルバムの表題曲「MA★PIEACE」、昔からのライヴでも鉄板のナンバー「BLACK SIDE」や「elite STAR+」が同一線上に並ぶ。色んな楽曲を生み出して来た彼らだが、その芯はブレることなく、ポピュラリティのあるロックサウンドを追求しながらここまで歩んで来たことに改めて気付かされる。
特に、淳のアコギ一本とオーディエンスの手拍子で揺紗が唄った「one and only」。揺紗が演奏前に言った「THE KIDDIEの歴史の中で、一番コロコロ形が変わった曲。形を変えることによって、形の変わらない芯の部分も見えて来ると思うんですよ」という言葉に納得する。
ユウダイのドラムソロでは、彼が単純にバンドのドラマーであるだけではなく、THE KIDDIEのたくさんの楽曲を生み出したコンポーザーであえるということがわかるドラミングを見せた。彼が叩くと、ドラムはリズム楽器というだけではなく、メロディを感じさせる唄う楽器でもあるということに気付かされる。以前、横浜BASISでこのパートを聴いたときは、トランスのような印象を受けたが、この日は祭り囃子の和太鼓のよう。彼の熱いソウルの部分が見えて来るような、歌心あふれるドラムソロに胸が躍った。
ドラムソロからそのまま流れるように、未発表曲の「antenna」へ。この曲はエレクトロな要素も加味されたロックナンバーで、THE KIDDIEにとっても新機軸。いろんなロック要素を持った彼らだけに、次なる展開を予想させるこんなアレンジにもニヤリとさせられる。「すき」の前には、揺紗が「5年経ちましたが、悩むことがあっても、みんなが居たから頑張れた!」と、この5年間、自分たちを応援してくれたことに対しての想いを語る場面も。そのあと唄った「すき」は、まさにファンへのラブレターのようだった。
ここから後半戦は、ベスト盤のようなセレクトの楽曲が並んだ。本編ラストの「Beaming」まで、今、THE KIDDIEというバンドがメンバー全員一丸となって成長していることがわかるようなグルーヴを聴かせる。もちろん、ファンとの一体感もこのツアー一番。
アンコールでは11月28日に3rdアルバムがリリースとなることが発表された。タイトルは『THE 5-FIVE-』。「僕たちが5年経った今、“今、自分たちに何ができるのか?”をもう一回見つめ直して、CDに込めて形にします。昔からTHE KIDDIEを知ってる人も、最近のTHE KIDDIEしか知らない人もグッとくる曲がいっぱいある」と揺紗。5周年にふさわしい集大成の作品となりそうだ。そして、この夜は、そのアルバムを携えての冬のツアーともども、期待感を煽るような次なる展開への伏線もたくさん残したツアーファイナルだった。
取材・文●大橋美貴子
■2012.9.15.sat@恵比寿リキッドルーム
1.I sing for you
2.Shooting star
3.Sun’z up
4.サマードリーム
5.MA★PIECE
6.BLACK SIDE
7.elite STAR+
8.one and only
~ドラムソロ~
9.antenna
10.NEW WORLD
11.in one sense
12.すき
13.恋して★DISCORD
14.泡とサイダー
15.S.M.D
16.So high
17.Beaming
Encore
1.青
2.Nutty Nasty
3.stand by me
4.smile.
5.NOAH
■3rd ALBUM『THE 5 -FIVE-』
11月28日発売
[収録内容]
[CD]「I sing for you」「すき」含む全12曲収録予定
※初回限定盤のみ [BONUS CD]シングルリード曲集
「smile.」「Calling」「Nutty Nasty」「美しきREDRUM」「Sun’z up」
[DVD]アルバムリード曲+シングルMV集
リード曲MV+「smile.」「Calling」「Nutty Nasty」「美しきREDRUM」「Sun’z up」MV
【初回限定盤】(CD+BONUS CD+DVD)KICS-91851¥3500(tax in)
【通常盤】(CDのみ)KICS-1851¥2800(tax in)
<THE KIDDIE Winter Tour 2012“THE 5-FIVE-”>
12月6日(木) 福岡・DRUM SON
12月8日(土) 岡山・IMAGE
12月15日(土) 仙台・HooK
12月20日(木) 名古屋・Electric Lady Land
12月22日(土)大阪・Music club JANUS
12月29日(土)新宿・BLAZE
【一般発売日】10月27日(土)
◆THE KIDDIEオフィシャル・サイト
◆THE KIDDIE、2012.9.15.sat@恵比寿リキッドルーム~拡大画像~
今回のツアーは「一本一本大事にしたいという想いも込めて、軸の部分の楽曲はありつつ、場所によってめちゃくちゃ曲を入れ替えている」(ユウダイ)というセットリストで回ったツアー。結成したての頃からTHE KIDDIEを知っている人も、最近彼らを知った人も同じように楽しめるように、新旧の楽曲がバランス良くちりばめられている。
オープニングは最新シングルのタイトル曲「I sing for you」。学園を舞台にした乙女ゲームの主題歌ということで「学祭で演奏しているイメージで作った」(佑聖)というだけに、ライヴで見ると、より青春の匂いが立ちこめる。5人の持つ、キラキラしたオーラもより輝く楽曲だ。夏らしい清涼感と疾走感のある2曲目の「Shooting Star」で、オーディエンスとステージの距離もすっかり縮まる。
「まだまだ夏は終わってないんだよ。今日まで!今日は最高の夏の伝説を作ってこうぜ!」と、揺紗が煽り「Sun'z up」「サマードリーム」と夏を描いた曲が続く。「サマードリーム」では、笛とタオル回しが定番のお楽しみとなり、一斉に回したタオルが場内に心地よい風を起こす。最新の2ndアルバムの表題曲「MA★PIEACE」、昔からのライヴでも鉄板のナンバー「BLACK SIDE」や「elite STAR+」が同一線上に並ぶ。色んな楽曲を生み出して来た彼らだが、その芯はブレることなく、ポピュラリティのあるロックサウンドを追求しながらここまで歩んで来たことに改めて気付かされる。
特に、淳のアコギ一本とオーディエンスの手拍子で揺紗が唄った「one and only」。揺紗が演奏前に言った「THE KIDDIEの歴史の中で、一番コロコロ形が変わった曲。形を変えることによって、形の変わらない芯の部分も見えて来ると思うんですよ」という言葉に納得する。
ユウダイのドラムソロでは、彼が単純にバンドのドラマーであるだけではなく、THE KIDDIEのたくさんの楽曲を生み出したコンポーザーであえるということがわかるドラミングを見せた。彼が叩くと、ドラムはリズム楽器というだけではなく、メロディを感じさせる唄う楽器でもあるということに気付かされる。以前、横浜BASISでこのパートを聴いたときは、トランスのような印象を受けたが、この日は祭り囃子の和太鼓のよう。彼の熱いソウルの部分が見えて来るような、歌心あふれるドラムソロに胸が躍った。
ドラムソロからそのまま流れるように、未発表曲の「antenna」へ。この曲はエレクトロな要素も加味されたロックナンバーで、THE KIDDIEにとっても新機軸。いろんなロック要素を持った彼らだけに、次なる展開を予想させるこんなアレンジにもニヤリとさせられる。「すき」の前には、揺紗が「5年経ちましたが、悩むことがあっても、みんなが居たから頑張れた!」と、この5年間、自分たちを応援してくれたことに対しての想いを語る場面も。そのあと唄った「すき」は、まさにファンへのラブレターのようだった。
ここから後半戦は、ベスト盤のようなセレクトの楽曲が並んだ。本編ラストの「Beaming」まで、今、THE KIDDIEというバンドがメンバー全員一丸となって成長していることがわかるようなグルーヴを聴かせる。もちろん、ファンとの一体感もこのツアー一番。
アンコールでは11月28日に3rdアルバムがリリースとなることが発表された。タイトルは『THE 5-FIVE-』。「僕たちが5年経った今、“今、自分たちに何ができるのか?”をもう一回見つめ直して、CDに込めて形にします。昔からTHE KIDDIEを知ってる人も、最近のTHE KIDDIEしか知らない人もグッとくる曲がいっぱいある」と揺紗。5周年にふさわしい集大成の作品となりそうだ。そして、この夜は、そのアルバムを携えての冬のツアーともども、期待感を煽るような次なる展開への伏線もたくさん残したツアーファイナルだった。
取材・文●大橋美貴子
■2012.9.15.sat@恵比寿リキッドルーム
1.I sing for you
2.Shooting star
3.Sun’z up
4.サマードリーム
5.MA★PIECE
6.BLACK SIDE
7.elite STAR+
8.one and only
~ドラムソロ~
9.antenna
10.NEW WORLD
11.in one sense
12.すき
13.恋して★DISCORD
14.泡とサイダー
15.S.M.D
16.So high
17.Beaming
Encore
1.青
2.Nutty Nasty
3.stand by me
4.smile.
5.NOAH
■3rd ALBUM『THE 5 -FIVE-』
11月28日発売
[収録内容]
[CD]「I sing for you」「すき」含む全12曲収録予定
※初回限定盤のみ [BONUS CD]シングルリード曲集
「smile.」「Calling」「Nutty Nasty」「美しきREDRUM」「Sun’z up」
[DVD]アルバムリード曲+シングルMV集
リード曲MV+「smile.」「Calling」「Nutty Nasty」「美しきREDRUM」「Sun’z up」MV
【初回限定盤】(CD+BONUS CD+DVD)KICS-91851¥3500(tax in)
【通常盤】(CDのみ)KICS-1851¥2800(tax in)
<THE KIDDIE Winter Tour 2012“THE 5-FIVE-”>
12月6日(木) 福岡・DRUM SON
12月8日(土) 岡山・IMAGE
12月15日(土) 仙台・HooK
12月20日(木) 名古屋・Electric Lady Land
12月22日(土)大阪・Music club JANUS
12月29日(土)新宿・BLAZE
【一般発売日】10月27日(土)
◆THE KIDDIEオフィシャル・サイト
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