<情熱大陸フェス>開幕、東京公演には追加出演アーティストも

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▲ナオト・インティライミ
▲→Pia-no-jaC←
▲Sing Like Talking
▲KREVA
▲押尾コータロー
▲佐橋佳幸&押尾コータロー
▲渡辺美里
▲藤井フミヤ
▲スキマスイッチ
▲葉加瀬太郎
▲<情熱大陸フェス>
11年目を迎える<情熱大陸フェス>が7月28日(土)愛知県・セントレア屋外特設会場でスタートした。2012年から愛知会場も加わり大阪、東京、北海道の全国4ヶ所で開催となる。開演に先立ちステージに現れたオーガナイザー、葉加瀬太郎の「最高のバンドで、最高のサウンドをお届けします!景気よく初日名古屋を迎えたいと思います」と乾杯の発声でイベントがスタート。

トップを務めるのが2011年に続いて2度目の参加となるナオト・インティライミ。この日の名古屋地区の気温は35℃を越す猛暑。そんな中、元気よく登場し1曲目「おまかせピーターパン」からオーディエンスを煽って場を盛り上げていく。真夏の太陽を感じさせる明るいノリの良いボーカルを披露したかと思えば、中盤には葉加瀬太郎のヴァイオリンの共演で、ピアノの弾き語りでバラード曲「愛してた」をじっくり聴かせる等、ボーカリストとしての実力と魅力をオーディエンスにしっかり印象付けた。

ナオト・インティライミで早くも熱くなった会場に、追い打ちをかけるように登場したのはピアノとカホン(パーカッション)のふたり組みユニット、→Pia-no-jaC←。2011年の情熱大陸フェスでの鮮烈なパフォーマンスは、観客の度肝を抜き、その破天荒振りは今年も健在。葉加瀬太郎は→Pia-no-jaC←そっくりのユニフォーム姿で2曲目から登場。3人目のメンバー?かと見紛うばかりにすっかり溶け込み。葉加瀬もゲストで参加した最新アルバム『BATTLE NOTES』の収録曲を次々に演奏する存在感あるパフォーマンスで30分のステージを終えた。

3組目は情熱大陸フェス最多出場記録を持つ佐藤竹善を擁するSing Like Talking。前の2組のパフォーマンスで熱くなりすぎた会場を、円熟に域に達した安定感のある大人の演奏でクール・ダウンさせる。彼らの代表曲でもある「Joy」で幕を開けたステージは、しっとりとしたナンバーを中心に聴かせるステージを展開。東日本大震災復興支援ソングでもある「Luz」を演奏する前には、メンバーの出身地でもある青森の復興が遅れている事を訴え、「この歌を聴いて、復興の事を思い出してくれれば」とコメントして、じっくりと歌い上げる。又、この曲では珍しく葉加瀬太郎はヴァイオリンではなくコーラスで参加した。

続いて4組目は、2010年以来、2度目の参加となるKREVA。POP系のアーティストが中心の情熱大陸フェスでは異色の存在。普段はターンテーブルの演奏が多いKREVAのステージにサンプリングではなく生の弦、葉加瀬太郎のヴァイオリンが加わり、「音色」や「アグレッシ部」といった代表曲が演奏される。ヒップホップとクラシックの融合、当初は違和感を感じたこの組み合わせが、聴いているうち、実に自然に聞こえてくる。この異分子の組み合わせによる奇跡のような化学反応こそが、かって様々な伝説コラボを生んだ情熱大陸フェスの醍醐味であろう。

5組目は佐藤竹善に次いで情熱大陸フェス参加回数の多い押尾コータロー。2012年はデビュー10周年を迎え、現在、全国ツアーの真っ最中。ゆえに、超絶ギター・テクは例年以上に凄まじく、先日リリースしたベスト・アルバムの楽曲を中心にオーディエンスを魅了。4曲目に演奏した「Big Blue Ocean」では、初めての会場にも関わらず、情熱大陸フェス名物のウェーブが会場内に発生し、名古屋のファンにも暖かく迎え入れられていた。

押尾コータローのステージが終わると、スペシャル企画として「指からでまかせの一か八かのセッションです!」と、情熱大陸フェス・バンドのバンマス佐橋佳幸と押尾コータローがアコースティック・ギターを持って登場し、サイモン&ガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」をカバー演奏、それぞれの超絶ギター・テクを披露。途中から、ナオト・インティライミに佐藤竹善が加わり、美しいハーモニーやボーカルのインプロビゼーションを応酬。これだけで終わらすには勿体ない程の素晴らしいパフォーマンスをみせてくれた。

6組目は、<情熱大陸フェス>初参加となる渡辺美里。1曲目に大ヒット曲「My Revolution」が演奏されるや、会場に集まったほぼ全員が総立ちし大合唱となる事態に。MCでは「今年で11年目と伺って、ここ(名古屋)から新しいことが生まれてくるのではないかと。その瞬間に立ち会えたことを嬉しく思います。」とコメントし、11年目を迎える情熱大陸フェスを讃えた。

そして再び葉加瀬太郎が登場し、「始まりの詩、あなたへ」を演奏。二人のMCのやり取りでは渡辺美里の、今後の同フェスへの参加を匂わせる場面も。最後の「サマータイムブルース」では、葉加瀬太郎に加え、渡辺美里が「大好きなヴォーカリスト」として参加を切望した佐藤竹善も参加し、3人の紡ぎ出す、優しくも力強い音色が会場を包み込んだ。

続いては7回目の出演となり、今や情熱大陸フェスの常連メンバーとなった藤井フミヤ。オープニングにお馴染みの「TRUE LOVE」を演奏し、続いて自身の50回目の誕生日である7月11日にリリースした新アルバム『Life is Beautiful』の収録曲を歌う。注目はフミヤ自身が久しぶりに歌う夏の曲です!と紹介した懐かしの名曲「ミセスマーメイド」。このサプライズ・プレゼントに古くからのファンは大喜び。

トリ前のラストは、会場になったセントレア空港の所在地である常滑市出身のスキマスイッチ。彼らが登場すると、会場から「おかえり!」の声が聞こえたり、「常滑(なめとこ)!」と呼びかけるなど、終止アットホームな雰囲気が流れた。演奏では1曲目「ガラナ」のアツい歌声に会場が一気に盛り上がりを見せる。3曲目で披露した「奏(かなで)」では葉加瀬太郎がヴァイオリンで参加。ヴォーカル・大橋卓弥の甘い歌声と相まって、切なくも穏やかな空気が観客を魅了する。次に演奏された新曲「ユリーカ」のアッパーチューンで会場の雰囲気を一気に盛り上げ、最後は「全力少年」で最高潮に達した。

そして大トリは、オーガナイザー葉加瀬太郎。ここまで全てのアーティストのステージにゲスト参加し、どこに、これどの体力が残っているかと思える程、広いステージを縦横無尽に駆け回る。まさにお祭り男の面目躍如といったところ。ラスト・ナンバーでもあり、本イベントのテーマ曲であるラテンロック・スタイルにアレンジされたお馴染みの「情熱大陸」では、集まった7500人のオーディエンス総立ちさせし、会場を真夏の夜の祝典の染め上げた。

ラストは、出演者全員が集合し「タイトルのない歌」を合唱し、真夏の炎天下の中で開催された7時間超の熱いステージが終了した。なお、この楽曲は2011年の10周年記念に葉加瀬太郎作曲、藤井フミヤ作詞で制作された<情熱大陸フェス>のテーマ曲で、葉加瀬太郎の呼びかけにより、過去に<情熱大陸フェス>に参加したアーティストが参加して新たに録音され、8月1日からPC配信を開始することが決定。集まった収益は東日本大震災義援金として寄付される。

<情熱大陸フェス>は、この後、大阪(8/4)、東京(8/11)、北海道(8/25)で開催される。また、東京公演ノ「オープニングアクトに追加出演アーティストとして、ヤナワラバーの参加が決定した。

<情熱大陸 SPECIAL LIVE SUMMER TIME BONANZA'12公演概要>
8月4日(土)大阪:万博記念公園もみじ川芝生広場
8月11日(土)東京:夢の島公園陸上競技場
8月25日(土)北海道:いわみざわ公園野外音楽堂キタオン
出演アーティスト:出演会場;
・葉加瀬太郎:大阪/東京/北海道
・小田和正:東京
・鈴木雅之:大阪/東京→ 大阪公演のみ special guest:キヨサク(MONGOL800)
・藤井フミヤ:大阪/東京/北海道
・渡辺美里:大阪/東京/北海道
・Sing Like Talking:大阪/東京/北海道
・ゴスペラーズ:大阪/東京
・押尾コータロー:大阪/東京
・元ちとせ:東京/北海道
・KREVA:大阪/東京/北海道
・JUJU:大阪/東京
・アンジェラ・アキ:大阪
・ナオト・インティライミ:大阪/東京/北海道
・→Pia-no-jaC←:大阪/東京/北海道
・藤澤ノリマサ:北海道
・Rake:大阪/東京
・カサリンチュ:大阪/東京
・NIKIIE:大阪/東京
・やなわらばー:東京(オープニングアクト)

◆<情熱大陸フェス>オフィシャルサイト
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