高橋優、“今”感じていることを言葉に綴っているからこそ胸に迫る歌のチカラ
高橋優のツアー<この声って誰?高橋優じゃなぁい?>が、7月1日の渋谷公会堂公演にてファイナルを迎えた。ツアーが終わって、ずいぶん日が経ってしまったが、いまだにあの熱さは残ったままだ。筆者はツアーの序盤である、5月30日の神奈川県民ホールと、本ツアーの追加公演である6月30日の渋谷公会堂を観た。高橋にとっては初のホールツアーということで、序盤の神奈川県民ホールは、多少の緊張感もあるだろうと予測しつつ会場に足を運んだが、演奏はもちろんのこと、噺家もビックリの起承転結、オチまでついて、楽曲につなげていく見事なMCも含め、堂々たるアーティストっぷりに、高橋のポテンシャルの高さを改めて感じた。
“しゃべるように唄う”シンガーソングライターである高橋の表現の中で、語りかける相手が目の前にいるライヴという場所は、まさに独壇場である。全国をめぐり、直接語りかける相手の目を見て伝えて来た歌や言葉は、どんどん説得力を増して行くだろう。そんな予感は的中。追加公演の渋谷公会堂では、さらにドッシリとした貫禄も蓄え、彼が発する言葉のひとつひとつの重みが増していた。特に今回のツアーで育てたと言っても過言ではない、アンコールで披露した新曲「陽はまた昇る」は、セットリストの中でも群を抜いて成長っぷりが凄まじかった。
ライヴから話はそれるが、この楽曲がエンディングロールで流れる映画『桐島、部活やめるってよ』の試写会を観に行った。バレー部のエースであり、学園の人気者である「桐島」が部活をやめたことをきっかけに、学校中が右往左往するという青春群像を描いた映画だ。自分が何者であるのか、将来、どんな未来が待っているのか、予測もつかずに悩みつつも日々を送る思春期の登場人物の姿を自分の過去と重ね合わさずにはいられないストーリー。観終わったあと、ギター一本で高橋が「♪自分だけが置いてけぼりを喰らっているような気がする」と唄い出す。高橋自身、札幌時代は映画館で働いていた経験もあるほど、映画に対しての思い入れも深い。相当気合いも入れたであろうこの楽曲は、主演俳優の神木隆之介も「映画を観終わったあと、自分自身を見つめ直すことができる曲」と言うように、ラストシーンとも見事にハマり映画の世界をさらに広げている。
ライヴで二回見ただけでも衝撃的に耳に残るサビのメロディ。「明けぬ夜はない」「止まない雨はない」と、力強く背中を押してくれる言葉たち。映画に寄り添うだけではなく、リアルタイムシンガーソングライターとして、高橋が“今”感じていることを言葉に綴っているからこそ、胸に迫って来る。この楽曲は、8月8日にシングルとしてリリースされる。制作にあたっては、高橋自身、原作と台本を読み、撮影現場にも何度も脚を運び、監督の吉田大八氏とも話し合いを重ねた。テーマは「何かに向かっていってる人たち」。
高橋自身、「生きていくなかでは誰にでも、すごく辛いことはあるし、自分だけが置いてけぼりを感じることもあるし、周りの人たちばかりが幸せそうに見える。自分だけが不幸なんだということだけで終わるのではなく、自分にも陽は昇るし、同じ時間の中で同じ世界の中で生きてる。止まない雨はない。誰にとっても明けない夜はないという、当たり前のことを改めて思い出すことで、誰かが特別なことはないんだよ、ということを唄えたらいいなと思って書きました」とコメントを寄せている。
この映画の主題歌に高橋を起用した理由をプロデューサーである佐藤貴博氏はこう語る。
「簡単に正解を与えるのではなく、自らで答えを勝ち取ろうとする“力”を与える“歌”が必要だと思い、辿り着いたのが高橋優さんでした」
高橋の楽曲は、いつも聴く人に何かを投げかける。「こうだよ!」と意見を押し付けるでもなく、スッと胸に降りて来て、その解答は聴き手にゆだねる。この新曲に限らず、ライヴでは、1曲1曲で問いかけるように、客席一人一人の心に言葉を投げかけ、観終わったあとは、ただ「楽しかったね!」だけではない何かを胸に残して行くのだ。新曲ももちろん聴いてほしいが、ぜひ生の高橋優の歌に触れてほしい。次のツアーは10月12日からのスタートになる。ちなみに、シングル『陽はまた昇る』の初回限定盤の特典には、このツアーのバックステージ抽選参加券も封入されている。
文●大橋美貴子
7thシングル「陽はまた昇る」
2012年8月8日発売
通常盤WPCL-11181(1,260円税込)/
初回限定盤<CD+DVD>WPZL-30423/4(1,575円税込)
1.陽はまた昇る
2.旅路の途中
ボーナストラック1.陽はまた昇る~映画「桐島、部活やめるってよ」バージョン
ボーナストラック2.セピア~LIVE from 月刊高橋優STREAM最終回“卒業"寄せ書きライブ"2012.3.20
初回限定盤:DVD~月刊高橋優STREAM最終回“卒業"寄せ書きライブ 2012.3.20
1.この声
2.福笑い
3.誰がために鐘は鳴る
4.気ままラブソング
5.HITO-TO-HITO
6.花のように
7.卒業
封入特典:
【初回プレス盤(初回・通常共通)】2012秋の全国ホールツアーチケット特別先行受付[抽選案内]封入(受付期間:2012.8.8(水)12時~2012.8.14(火)23時)
【初回限定盤】2012秋の全国ホールツアー(10月12日~12月12日)バックステージ抽選参加券(各会場5名)
<高橋優秋の全国ツアー~高橋は雨男?晴れ男?はっきりさせようじゃないか2012>
8月12日(日)HEAVEN'S ROCK宇都宮
10月12日(金)神奈川県民ホール
10月19日(金)栃木市栃木文化会館
10月23日(火)札幌市民ホール
10月25日(木)新潟市民芸術文化会館・劇場
11月2日(金)名古屋国際会議場センチュリーホール
11月9日(金)広島アステールプラザ 大ホール
11月11日(日)福岡市民会館
11月13日(火)熊本県立劇場 演劇ホール
11月16日(金)アクトシティ浜松 大ホール
11月18日(日)東京エレクトロンホール宮城
11月21日(水)金沢市文化ホール
11月24日(土)大阪 オリックス劇場
11月25日(日)大阪 オリックス劇場
11月28日(水)秋田市文化会館 大ホール
12月11日(火)中野サンプラザホール
12月12日(水)中野サンプラザホール
◆高橋優オフィシャルサイト
“しゃべるように唄う”シンガーソングライターである高橋の表現の中で、語りかける相手が目の前にいるライヴという場所は、まさに独壇場である。全国をめぐり、直接語りかける相手の目を見て伝えて来た歌や言葉は、どんどん説得力を増して行くだろう。そんな予感は的中。追加公演の渋谷公会堂では、さらにドッシリとした貫禄も蓄え、彼が発する言葉のひとつひとつの重みが増していた。特に今回のツアーで育てたと言っても過言ではない、アンコールで披露した新曲「陽はまた昇る」は、セットリストの中でも群を抜いて成長っぷりが凄まじかった。
ライヴから話はそれるが、この楽曲がエンディングロールで流れる映画『桐島、部活やめるってよ』の試写会を観に行った。バレー部のエースであり、学園の人気者である「桐島」が部活をやめたことをきっかけに、学校中が右往左往するという青春群像を描いた映画だ。自分が何者であるのか、将来、どんな未来が待っているのか、予測もつかずに悩みつつも日々を送る思春期の登場人物の姿を自分の過去と重ね合わさずにはいられないストーリー。観終わったあと、ギター一本で高橋が「♪自分だけが置いてけぼりを喰らっているような気がする」と唄い出す。高橋自身、札幌時代は映画館で働いていた経験もあるほど、映画に対しての思い入れも深い。相当気合いも入れたであろうこの楽曲は、主演俳優の神木隆之介も「映画を観終わったあと、自分自身を見つめ直すことができる曲」と言うように、ラストシーンとも見事にハマり映画の世界をさらに広げている。
ライヴで二回見ただけでも衝撃的に耳に残るサビのメロディ。「明けぬ夜はない」「止まない雨はない」と、力強く背中を押してくれる言葉たち。映画に寄り添うだけではなく、リアルタイムシンガーソングライターとして、高橋が“今”感じていることを言葉に綴っているからこそ、胸に迫って来る。この楽曲は、8月8日にシングルとしてリリースされる。制作にあたっては、高橋自身、原作と台本を読み、撮影現場にも何度も脚を運び、監督の吉田大八氏とも話し合いを重ねた。テーマは「何かに向かっていってる人たち」。
高橋自身、「生きていくなかでは誰にでも、すごく辛いことはあるし、自分だけが置いてけぼりを感じることもあるし、周りの人たちばかりが幸せそうに見える。自分だけが不幸なんだということだけで終わるのではなく、自分にも陽は昇るし、同じ時間の中で同じ世界の中で生きてる。止まない雨はない。誰にとっても明けない夜はないという、当たり前のことを改めて思い出すことで、誰かが特別なことはないんだよ、ということを唄えたらいいなと思って書きました」とコメントを寄せている。
この映画の主題歌に高橋を起用した理由をプロデューサーである佐藤貴博氏はこう語る。
「簡単に正解を与えるのではなく、自らで答えを勝ち取ろうとする“力”を与える“歌”が必要だと思い、辿り着いたのが高橋優さんでした」
高橋の楽曲は、いつも聴く人に何かを投げかける。「こうだよ!」と意見を押し付けるでもなく、スッと胸に降りて来て、その解答は聴き手にゆだねる。この新曲に限らず、ライヴでは、1曲1曲で問いかけるように、客席一人一人の心に言葉を投げかけ、観終わったあとは、ただ「楽しかったね!」だけではない何かを胸に残して行くのだ。新曲ももちろん聴いてほしいが、ぜひ生の高橋優の歌に触れてほしい。次のツアーは10月12日からのスタートになる。ちなみに、シングル『陽はまた昇る』の初回限定盤の特典には、このツアーのバックステージ抽選参加券も封入されている。
文●大橋美貴子
7thシングル「陽はまた昇る」
2012年8月8日発売
通常盤WPCL-11181(1,260円税込)/
初回限定盤<CD+DVD>WPZL-30423/4(1,575円税込)
1.陽はまた昇る
2.旅路の途中
ボーナストラック1.陽はまた昇る~映画「桐島、部活やめるってよ」バージョン
ボーナストラック2.セピア~LIVE from 月刊高橋優STREAM最終回“卒業"寄せ書きライブ"2012.3.20
初回限定盤:DVD~月刊高橋優STREAM最終回“卒業"寄せ書きライブ 2012.3.20
1.この声
2.福笑い
3.誰がために鐘は鳴る
4.気ままラブソング
5.HITO-TO-HITO
6.花のように
7.卒業
封入特典:
【初回プレス盤(初回・通常共通)】2012秋の全国ホールツアーチケット特別先行受付[抽選案内]封入(受付期間:2012.8.8(水)12時~2012.8.14(火)23時)
【初回限定盤】2012秋の全国ホールツアー(10月12日~12月12日)バックステージ抽選参加券(各会場5名)
<高橋優秋の全国ツアー~高橋は雨男?晴れ男?はっきりさせようじゃないか2012>
8月12日(日)HEAVEN'S ROCK宇都宮
10月12日(金)神奈川県民ホール
10月19日(金)栃木市栃木文化会館
10月23日(火)札幌市民ホール
10月25日(木)新潟市民芸術文化会館・劇場
11月2日(金)名古屋国際会議場センチュリーホール
11月9日(金)広島アステールプラザ 大ホール
11月11日(日)福岡市民会館
11月13日(火)熊本県立劇場 演劇ホール
11月16日(金)アクトシティ浜松 大ホール
11月18日(日)東京エレクトロンホール宮城
11月21日(水)金沢市文化ホール
11月24日(土)大阪 オリックス劇場
11月25日(日)大阪 オリックス劇場
11月28日(水)秋田市文化会館 大ホール
12月11日(火)中野サンプラザホール
12月12日(水)中野サンプラザホール
◆高橋優オフィシャルサイト
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