少女マンガのヒロインみたいにピュアな、ericaの「今日、告白します。」

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今、中高生の間では歌詞が共感できる歌がヒットを呼んでいる。その中で「告ウタのカリスマ」とよばれるericaというアーティストがいる。

◆「今日、告白します。」PV映像

西野カナや加藤ミリヤの曲が傷ついたり切ない気分の時に何も言わずに一緒に寄り添ってくれる友達のような歌だとしたら、ericaの歌はこれから戦闘(告白しよう)っていう片思いの一番楽しいときにグイっと背中を押して応援してくれる友達のようなウタであるところが特徴だ。とても逞しいし前向きな気分になる。

加藤ミリヤなどの曲は、どっぷり自分がいる状態と共感して一緒にひたってしまう。歌詞もとてもリアルで恋愛の嫌な部分とか、ダメ男と付き合っちゃって「なんで?」みたいな女の子の叫びって感じよね。西野カナの曲もそうだけど、もう恋愛が始まっちゃった後のストーリーの歌詞が多い。

それに比べるとericaはまだ自分の中だけで突き進んでる恋の状態の歌が多いのが特徴。相手がどっちに転ぶかはわからないわけ。その分歌詞だって落ちるところとか切ない気持ちが一瞬で、あとは気分が上がる。すごくピュアで、思ってるだけで幸せって言えるくらいで「少女マンガのヒロインみたい」な歌詞が特徴。

すごく好きな人が出来たんだけど、相手は自分のことをどう思ってるか全然わからないって悩む。それで、全然恋愛とか何もわからなくていつも1人でいっぱい考え込むんだけど、結局のところ全力投球しちゃえ!その結果ハッピーエンド…的な少女マンガのヒロインみたいなのよね。真剣で真面目なの。ericaの曲もすごく真面目な感じがする。誰しもそんな漫画のヒロインみたいになっちゃって恋に恋しちゃうじゃないけど、そういう時が…あったはずよね?そして現実、それの結果がハッピーエンドかどうかは…。現実はちょっと分からないけれども。

でも、そういう時期が一番片思いしてて楽しい時期っていうやつだよね。そんなこと自分が考えるなんて、年取ったみたい。いや、実際年とったんだけど(笑)でも、「告白するぞ!」って意気込むなんて大人になると正直ほとんどない。自分がそんな風な枯れたような大人になるなんて10代の時には、そんな世界があるなんて知らなかったのに。でも、ericaの「今日、告白します。」を聞いたら、一番楽しくて、一番キラキラしてて、夢がいっぱい詰まってるような…いつも漫画の世界の全力で恋するヒロインって感じを取り戻せるかも。

中学生とか高校生とか今ある状況がみんなどんな感じなのかわかんないけど、色んな事を相談したり自分の心の中をオープンにして付き合える友達がいる子達もいるけど、そうじゃなくて自分の中でひっそりと恋心を育ててる人もいるじゃない。そういう子の恋心を強化してくれて、片思いの状態に「大丈夫大丈夫」って言ってくれる友達みたいな曲なわけ。「好き」の気持ちをオープンに表して「スキスキスキ~!何で?どうして?何がダメなの?」って自分からガンガンいくタイプの女の子じゃなくて、心の中でひっそりと思っちゃうような真面目な感じだと思う。

文:白石麻衣子
超絶肉食女子
http://nikusyoku.jp/



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