シンディ・ローパーへ、「シンディありがとう!」

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シンディ・ローパーのジャパン・ツアーがスタート、初日の2012年3月7日(水)@新潟県民会館公演のオフィシャルレポートが到着したので、お届けしよう。

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日本初公演となる新潟公演が終了しました。2011年の震災後の厳しい状況の中での音楽の力を見せつけてくれたパワフルなパフォーマンスを再現。今回は「再生への希望」、「明るい未来」を体現しているかのような、一言で言うと「元気」をもらえるライヴ!誰もがHAPPPYになれるような素晴らしいライヴでした。セットリストはまさにグレイテスト・ヒッツ。デビュー・アルバムの『She's So Unusual』から最新作の『メンフィス・ブルース』まで、新旧のヒット曲を取り混ぜ、かつ流れも作られた見事な構成。そこにいる誰もがみんな本当に感動していました。客席の中では「ありがとうシンディ」のボードを掲げる方々や、何回もハンカチで目頭を拭う方々も。更には日本語で歌ってくれた曲もありました。

ショーは10分押しで7:10頃スタート。暗転すると大拍手、大歓声が起き、これがシンディが出てくるまで鳴りやまず、シンディがいざ登場すると、みんないきなり総立ち。シンディは、ヘアースタイルはボブ、衣装は腕の部分がシースルーで背中がレースになっているちょっとセクシーな黒いチュニックに、花柄っぽいレースでシースルーになっているシャープな上下で身を包み、口紅は鮮やかで綺麗なピンク・オレンジで若々しい!

いきなり日本語で「コンバンワ!ゲンキ?」

オープニングは1983年のデビュー・アルバム『She's So Unusual』から「She Bop」。イントロが流れ出したとたんに場内最高潮。シンディはいきなりステージ狭しと左右に飛びまわり、時折寝ころび、足をあげたり、全開モード。ステージ右手にいる伝説のチャーリー・マッセルホワイトのブルース・ハープも冴えわたる。

2曲目は最新オリジナル・アルバム2008年の『Bring Ya To The Brink』から「セット・ユア・ハート」。早くもシンディはステージから観客席へ降りていく。去年のライヴでも見せてくれたように、椅子に登って立ち上がり、観客の皆さんを煽る煽る。早くも会場中がひとつになっていく…。

ここで驚きが!シンディがアコースティック・ギターを手に持ちました!これは珍しい。今まであったことでしょうか?3曲目はこれまたデビュー・アルバム『She's So Unusual』から「When You Were Mine」をアコギを演奏しながら歌いました。

4曲目は昨年の大阪公演で当初のセットリストにはなかったものの、急遽日の丸を背負ってパフォーマンスして感動を与えたマーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイング・オン」。今回は、最初キーボードをバックに一人で歌い、そこからバンド編成へとなだれ込む形式。ファルセット・ヴォイスが美しい。メドレー的に5曲目の「Lyfe」へ。「What's Going On」からの見事な流れで、アレンジもグル―ヴィーでソウルフルな仕上がり。

お次は「ブルース・セクション」とでもいえるようなショート・コーナーの趣きでブルージーなナンバーを3曲続けてパフォーマンス。『アリガトウ。次の曲は、去年出た私のブルースアルバムからの曲です』とコメントして『Memphis Blues』からのアップテンポのナンバー「Just Your Fool」。『フィーチャリング・チャーリー・マッセルホワイト!』とシンディが叫び、チャーリーがこれまた見事なブルース・ハープを聴かせてくれる。ここはチャーリーの見せどころ。伝説のハ―ピストのブルース・ハープは聴きどころのひとつです。吹きまくっていましたねー。

そして、あっと驚く7曲目。なんと日本の歌を日本語で歌ってくれたのです!「次の曲は私が最初のレコードを出す前の話なんだけど、NYのピアノバーで働いていたときに(日本食料理屋のMIHO)ギタープレイヤーが教えてくれた曲なの。「オバアチャン・ソングだけど…」今日はニュー・バージョンで歌います」

これはびっくり!曲は「忘れないわ」。オリジナルはペギー・マーチという、史上最年少全米No.1記録を樹立した女性歌手の大ヒット曲。1968年に来日した時にレコーディングして、1969年1月にリリースされた楽曲だ。作詞山上路夫、作曲三木たかし、という日本で制作された楽曲。見事な日本語で歌ってくれました。当然のことながらこれまで一回もどこでもライヴでも演奏したことありませんし、本邦世界初公開となるものでした。果たしてどんなアレンジになるのか?と思ってたら、ブルージーなバンドヴァージョンに。

<ワスレナイワ。アナタヲ~…>と日本語で歌いだすと、「ウォー」と会場中大歓声。しかし見事な日本語で流暢に歌いこなす。ちょっとこぶしが回ってるような気もしました。途中でブレイクがあるのですが、そこがカッコいい!いつか日本のファンのためにやりたかったとインタビューで語ってましたが、「あなたたちのことを絶対忘れないから」というメッセージなのでしょう。曲が終わると大歓声。鳴りやまぬ拍手!泣いている人、目をハンカチで押さえる人も多数。

「次の曲はいつも歌う曲で、元気になれる曲です。今年私は皆に“ガンバッテ”を伝える為に、そして、一緒に春を祝うために日本に帰ってきました。去年大変なことがあって、でも今復興の為に防波堤を作ったり、木を植えたりしているでしょ…とにかくどうやって皆で一緒に生きていくか、この地球上で生活していくかを考えないといけないですね。絶望に堕ちてはいられない。元の状態を再び取り戻さないといけないのよね。それは決して簡単なことではないけれど、元気にならないと!これは「DOWN DON'T BOTHER ME」という曲で、Albert Kingという文字を読めも書けもしない人が作った素晴らしい曲です。聞いているといつも元気をもらえる曲。とにかく、私はいつでもあなた達のことを思っています。こんな曲です、聞いてください」と語って『Memphis Blues』から「Down Don't Bother Me」をパワフルに歌い上げる。これまたチャーリーのブルース・ハープが冴えわたる。

ショーは終盤へ。ここからはヒット曲のオンパレード。9 曲目は「All Through the Night」ではダルシマーを弾くシンディ。サビで一生懸命高音を歌うところがグッとくる。そして、お次はだれもが待ち望んでいた曲。イントロが流れた瞬間凄い大きな拍手で迎える。「Time After Time」。これもダルシマーで弾きながら。

続く曲は「当時は女性が運転するっていう曲を聞いたことがなかった。私はいいドライバーじゃないけど、運転するのよ。駐車は苦手だけど。とにかく、パワフルな曲だからこれをやるのもいいかと思って」と語って、11曲目は1989年『A Night To Remember』から「I Drove All Night」。座り込んで、上を見上げて、手を差し伸べる。

次の曲を一瞬やりかけて…「あ、ちょっと待って。もう一回やってもいい?」と言って靴を脱ぐ。「レディーのすることじゃないけど…」といって裸足になり、ステージの中央へ。12曲目は1986年『True Colors』から「Change Of Heart」。あまりにも激しいダンスとともに、くるくる回ったり、踊ったり、みんなびっくりな感じでまたまた「ウォー」と大歓声。まさに元気になれる、力をもらえる瞬間。本編最後の曲は「Money Changes Everything」。これまた大盛り上がりで「アリガトウゴザイマース!」と言葉を残しステージを去る。

本編終了、そして鳴りやまぬ拍手。

アンコールではまずはキーボードが登場。ソロを奏でた後シンディが登場。キーボードの横に立ち、最初オルガン一本をバックにゴスペルチックに1フレーズ歌い上げ、そして一気にバンドバージョンに。去年のツアーで見せてくれたようなヴァージョンの「Girls Just Want to Have Fun」。そして、またまた客席に降りていって、真ん中辺の席のところまで移動。椅子に乗っかり、観客とかけあい。シンディが“Girls”と歌うと、マイクを観客へ。観客も大声で“Girls”と応える。お次は”Girls Just”と歌うと、今度は“Wana Have Fun”と応える。お見事な掛け合い。一体感。握手握手、ハイタッチ、ハイタッチでステージへと戻っていき、更に掛け合い。大盛り上がりの中終了!シンディも観客の皆さんも最高で、まさに場内はひとつに。

メンバー紹介をして、ここで引っ込むかと思いきや、キーボードのSteveとブルース・ハープのCharlieと3人でステージ左手に集まりもう一曲。

『これは日本に初めて来てパフォーマンスした時に、日本のお客さんが皆で一緒に歌ってくれた曲ですごく嬉しかった。私にとっても、アナタ達にとっても、ヒーリング・ソングです』

最後の最後はこれまでの想いを凝縮したような「TRUE COLORS」。最後の“like a rainbow”をみんなで大合唱。曲が終わり、最後にシンディが日本語で「オヤスミナサイ、じゃあね」と静かに語りステージをあとにした。終演後帰り際の観客の皆さんが語ってる言葉をききましたが、「よかったねー」「涙がでちゃった」「本当に楽しかった」「ちょー感動した」などなど口々にしていました。この日会場のロビーにはシンディへのメッセージが書けるボードが掲げられていたのですが「シンディありがとう!」の文字がたくさん書かれていました。

<シンディ・ローパー 2012年3月7日(水)@新潟県民会館公演>
1.She Bop シー・バップ (1983『She's So Unsual』)*
2.Set Your Heart セット・ユア・ハート (2008『Bring Ya To The Brink』)*
3.When You Were Mine ホエン・ユー・ワー・マイン (1983『『She's So Unsual』)*
4.What's Going On ホワッツ・ゴーイング・オン (1986『True Colors』)
5.Lyfe ライフ (2008『Bring Ya To The Brink』)
6.Just Your Fool ジャスト・ユア・フール (2010『Memphis Blues』)
7.WA SU RE NAIWA 忘れないわ(未収録/日本語)★
8.Down Don't Bother Me ダウン・ドント・バザー・ミー (2010『Memphis Blues』)
9.All Through the Night オール・スルー・ザ・ナイト (1983『She's So Unsual』)*
10.Time After Time タイム・アフター・タイム (1983『She's So Unsual』)*
11.I Drove All Night 涙のオールナイト・ドライヴ (1989『A Night To Remember』)*
12.Change of Heart チェンジ・オブ・ハート (1986『True Colors』) *
13.Money Changes Everything マネー・チェンジズ・エヴリシング (1983『She's So Unsual』)*

アンコール
14.Girls Just Want to Have Fun ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン (1983『She's So Unsual』)*
15.True Colors トゥルー・カラーズ (1986(『True Colors』) *
*=「究極ベスト」収録

<シンディ・ローパー来日公演>
2012年03月07日(水)新潟県民会館⇒終了
2012年3月9日(金)Bunkamuraオーチャードホール
2012年3月10日(土)Bunkamuraオーチャードホール
2012年3月11日(日)Bunkamuraオーチャードホール
2012年03月13日(火)大阪国際会議場 メインホール
2012年03月15日(木)愛知県芸術劇場 大ホール
http://www.cyndilauper-japantour.com/

シンディ・ローパー『究極ベスト』
EICP-1044~EICP-1045 \2,520(税込)

◆シンディ・ローパー・オフィシャルサイト
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