ニール・ヤング、最近の音のクオリティーに怒る

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ニール・ヤングは、デジタル主流の現在のサウンドに怒りを感じているそうだ。「21世紀だというのに、これまでで最悪のサウンド」と評している。

御大はMTVにこう話した。「最近の音のクオリティーにはちょっと手を焼いてる。好きじゃない。頭にくる。音楽のクオリティーのことを言ってるんじゃない。でも、21世紀にいるっていうのに、俺たちにあるのはこれまでになく最悪の音だ。78(回転のレコード)より悪い。天才はどこいったんだ? 何が起きたんだ?」

ヤングによると、MP3はマスター(オリジナル録音)のデータの5%しか網羅できず、それが問題だという。「アーティストで何かを作ったことがあれば、マスターは100%素晴らしいってことがわかっているはずだ。でも、5%しか取り込めない。それでいいのか? 俺はここんとこ、アーティストたちに指摘したいよ。だから、最近は音楽の聴き方が変わったんだ。ボトムとビートが主流になった。音が分解して、それ以外のものは聴けない。ハイ・エンドでの暖かさや深みが消えちまってる」

この状態をヤングは現行の抗議運動“Occupy Wall Street(ウォール街占領)”に例え、「Occupy Musicって感じだよ。5%だぜ。それがいまの俺たちだ。俺たちは昔、100%だったんだ!」と語る。

彼は現在のミュージックに文句があるわけではなく、フォーク・ミュージックの人気が復活していることを喜ばしく思っており、とくにマムフォード&サンズやマイ・モーニング・ジャケットといったバンドが大好きだと話した。

Ako Suzuki, London
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