ヤマハ、「Zカスタム」テナートロンボーン「YSL-897Z」
ヤマハは、「カスタムZ」テナートロンボーン「YSL-897Z」を10月1日より発売した。
「YSL-897Z」は、アメリカ西海岸を代表するトロンボーン奏者、アンディ・マーティン氏を開発協力プレイヤーに迎えた、イエローブラス製7インチ半ベル採用の「カスタムZ」テナートロンボーン。
スライドクリアランスをスタンダードに変更、加えて各部品の変更などにより、スムーズなスライドアクションと「YSL-697Z」のタイトな吹奏感を継承し、極上のバランスを生み出している。Z1、Z2タイプの交換式のマウスパイプを採用。奏者の好みにあわせて、あらゆる音楽シーンで抜群の存在感を発揮するハイパフォーマンスモデルとなっている。調子はBフラット、ボア(デュアル)サイズは12.29・12.45mm、ベルはイエローブラス一枚取り、直径190.4mm(7-1/2インチ)、スライド外管はイエローブラス、先端洋白、スライド内管は洋白。仕上げはゴールドラッカー。付属マウスピースは46C2。
開発協力プレーヤーとして迎えられたアンディ・マーティン(Andy Martin)氏は、ロサンゼルスに本拠地を置くスタジオミュージシャン。映画やドラマで彼の音色を聞かない日はないと言われる人気プレイヤーで、最近はゴードン・グッドウィン率いる「ビッグ・ファット・バンド」のメンバーとして度々来日、日本でも人気が高い人物だ。また、開発アドバイザーとしては、カナダ・トロンとを中心に活躍するジャズ・クラシックのプレーヤー、アラステア・ケイ氏が参加。YSL-697Zの開発協力プレーヤーも務めている。
ベルは、銘器との呼び声高いYSL-891Z(8インチベル)の設計思想を継承。共付け一枚取りベル工法と呼ばれる、一枚の板を折って、叩いて合わせる工法がとられている。母材を直接溶かして溶接することで、伸びやかな吹奏感を実現。よりフォーカスされた、コンパクトでシャープなサウンドを特徴とする。また、バランサーについてもYSL-891Zと同様、「Z」をイメージした新規開発のバランサーを装備、奏者の好みに応じて取り外しが容易なネジを採用している。7-1/2ベルの新モデルYSL-897Zは、まさに8インチベルのYSL-891Zと対を成す存在というわけだ。
スライド外観にはイエローブラス、先端にニッケルシルバーを採用し、豊かな響きと抜群のレスポンスを両立。スライドストッキング部分は、YSL-697Zで採用のタイトなクリアランスから、スタンダードなクリアランスに変更。また、スライドストッパーを大きめのものに変更し、さらに第5支柱(スライド操作時に右手で持つ支柱)に削り出し部品を採用することで、YSL-697Zの特長であったタイトな吹奏感を継承している。
マウスパイプはZ1、Z2の2種類を用意。開発協力プレーヤーと共に開発した、着脱式マウスパイプを採用する。それぞれに魅力ある音色を持ち、演奏シーンや奏者の好みに応じて選択可能だ。Z1タイプは、全長146mm。広く緩やかなテーパーで全長は短め。レシーバー部分の内径を一部狭くすることで、程よい抵抗感を付与。現代のビッグバンド奏者が求める優れたレスポンスとパワフルで力強いサウンドが特長。特にリードトロンボーン奏者向き。一方のZ2タイプは全長187mm。Z1に比べて全長は長めで、細く長いテーパーを持つ。ストレートでスムーズな吹奏感が特長で。暖かく、色彩感のある音色は、奏者に多彩な表現が要求されるミュージカルやスタジオワークに向くとしている。
10月8日には発表会を実施。10月13日の発表・発売に先立って行われたこの発表会には、トロンボーンプレーヤーの池田雅明氏が登場し、新モデルの演奏を披露した。マウスパイプの違いについては、「長い方(Z2)は抵抗がちょっとある。テーパーと呼ばれる部分が長い、広がる時間が長くとってあるので、音がばっと広がるのが抑えられる。音は若干真ん中に寄せられるような印象」「フォルテシモで吹いたときには短いほう(Z1)が音のクリアさ、ギラッとした感じが引き出される。そこがこれまでの8インチベルのYSL-891Zとの違い」とコメントした。「音色的にはあまり違わないが、吹いた感じが違う。真ん中で聞いている人には響きの違いがわかるかも」とした。また、ヤマハのスタッフは1本で2つのタイプの楽器に変身できるのもセールスポイントと紹介、試奏の際には両方を試してほしいとアピールした。さらに8インチベルのYSL-891Zとの比較も行われ、池田氏は「8インチのほうが吹きやすいと思うが、よりブライトネスやエッジがほしいという人は7-1/2インチ(今回のYSL-897Z)を試したほうがいい」とした。
発表会後は、一般の来場者を迎え「Z EXPRESS NIGHT 2011 ライブ」が同所で開催。トロンボーンの池田雅明氏をはじめ、ソプラノサクソフォンの勝田一樹氏、キーボードの窪田宏氏、ドラムの石川雅春氏によるライブが披露された。
◆YSL-897Z
価格:273,000円
発売日:2011年10月13日
◆YSL-897Z 製品詳細ページ
◆ヤマハ
◆Z EXPRESS
◆BARKS 楽器チャンネル
「YSL-897Z」は、アメリカ西海岸を代表するトロンボーン奏者、アンディ・マーティン氏を開発協力プレイヤーに迎えた、イエローブラス製7インチ半ベル採用の「カスタムZ」テナートロンボーン。
スライドクリアランスをスタンダードに変更、加えて各部品の変更などにより、スムーズなスライドアクションと「YSL-697Z」のタイトな吹奏感を継承し、極上のバランスを生み出している。Z1、Z2タイプの交換式のマウスパイプを採用。奏者の好みにあわせて、あらゆる音楽シーンで抜群の存在感を発揮するハイパフォーマンスモデルとなっている。調子はBフラット、ボア(デュアル)サイズは12.29・12.45mm、ベルはイエローブラス一枚取り、直径190.4mm(7-1/2インチ)、スライド外管はイエローブラス、先端洋白、スライド内管は洋白。仕上げはゴールドラッカー。付属マウスピースは46C2。
開発協力プレーヤーとして迎えられたアンディ・マーティン(Andy Martin)氏は、ロサンゼルスに本拠地を置くスタジオミュージシャン。映画やドラマで彼の音色を聞かない日はないと言われる人気プレイヤーで、最近はゴードン・グッドウィン率いる「ビッグ・ファット・バンド」のメンバーとして度々来日、日本でも人気が高い人物だ。また、開発アドバイザーとしては、カナダ・トロンとを中心に活躍するジャズ・クラシックのプレーヤー、アラステア・ケイ氏が参加。YSL-697Zの開発協力プレーヤーも務めている。
ベルは、銘器との呼び声高いYSL-891Z(8インチベル)の設計思想を継承。共付け一枚取りベル工法と呼ばれる、一枚の板を折って、叩いて合わせる工法がとられている。母材を直接溶かして溶接することで、伸びやかな吹奏感を実現。よりフォーカスされた、コンパクトでシャープなサウンドを特徴とする。また、バランサーについてもYSL-891Zと同様、「Z」をイメージした新規開発のバランサーを装備、奏者の好みに応じて取り外しが容易なネジを採用している。7-1/2ベルの新モデルYSL-897Zは、まさに8インチベルのYSL-891Zと対を成す存在というわけだ。
スライド外観にはイエローブラス、先端にニッケルシルバーを採用し、豊かな響きと抜群のレスポンスを両立。スライドストッキング部分は、YSL-697Zで採用のタイトなクリアランスから、スタンダードなクリアランスに変更。また、スライドストッパーを大きめのものに変更し、さらに第5支柱(スライド操作時に右手で持つ支柱)に削り出し部品を採用することで、YSL-697Zの特長であったタイトな吹奏感を継承している。
マウスパイプはZ1、Z2の2種類を用意。開発協力プレーヤーと共に開発した、着脱式マウスパイプを採用する。それぞれに魅力ある音色を持ち、演奏シーンや奏者の好みに応じて選択可能だ。Z1タイプは、全長146mm。広く緩やかなテーパーで全長は短め。レシーバー部分の内径を一部狭くすることで、程よい抵抗感を付与。現代のビッグバンド奏者が求める優れたレスポンスとパワフルで力強いサウンドが特長。特にリードトロンボーン奏者向き。一方のZ2タイプは全長187mm。Z1に比べて全長は長めで、細く長いテーパーを持つ。ストレートでスムーズな吹奏感が特長で。暖かく、色彩感のある音色は、奏者に多彩な表現が要求されるミュージカルやスタジオワークに向くとしている。
10月8日には発表会を実施。10月13日の発表・発売に先立って行われたこの発表会には、トロンボーンプレーヤーの池田雅明氏が登場し、新モデルの演奏を披露した。マウスパイプの違いについては、「長い方(Z2)は抵抗がちょっとある。テーパーと呼ばれる部分が長い、広がる時間が長くとってあるので、音がばっと広がるのが抑えられる。音は若干真ん中に寄せられるような印象」「フォルテシモで吹いたときには短いほう(Z1)が音のクリアさ、ギラッとした感じが引き出される。そこがこれまでの8インチベルのYSL-891Zとの違い」とコメントした。「音色的にはあまり違わないが、吹いた感じが違う。真ん中で聞いている人には響きの違いがわかるかも」とした。また、ヤマハのスタッフは1本で2つのタイプの楽器に変身できるのもセールスポイントと紹介、試奏の際には両方を試してほしいとアピールした。さらに8インチベルのYSL-891Zとの比較も行われ、池田氏は「8インチのほうが吹きやすいと思うが、よりブライトネスやエッジがほしいという人は7-1/2インチ(今回のYSL-897Z)を試したほうがいい」とした。
発表会後は、一般の来場者を迎え「Z EXPRESS NIGHT 2011 ライブ」が同所で開催。トロンボーンの池田雅明氏をはじめ、ソプラノサクソフォンの勝田一樹氏、キーボードの窪田宏氏、ドラムの石川雅春氏によるライブが披露された。
◆YSL-897Z
価格:273,000円
発売日:2011年10月13日
◆YSL-897Z 製品詳細ページ
◆ヤマハ
◆Z EXPRESS
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