加藤登紀子、飯舘村で<絆つながる までいな一日。>に登場
震災後、各地に避難し離れ離れになった飯舘村の村民がまた集える場所をつくろうと企画されたイベント<絆つながる までいな一日。>が、9月19日、仮設住宅がある福島県福島市松川工業団地敷地内で開かれた。
◆加藤登紀子画像
このイベントでは、地元の若者たちによって結成されたチームによる力強い太鼓演奏や、バンドによる様々な演奏等が繰り広げられ、ステージの最後は加藤登紀子と、加藤の娘で“飯舘村までい大使”を務めるYaeが締めくくり、雨が降る中、集まった1300人の観客の心に癒しの時間を届けた。
イベントのタイトルに掲げられる“までい”とは、東北地方で昔から使われている言葉で、「ふたつの手でゆっくり、ていねいに」という意味が込められている。飯舘村ではこの言葉をスローガンとした村づくりが行われてきた。
加藤登紀子は、9月28日に発売する7年ぶりのオリジナル・アルバム『命結-ぬちゆい』に収録されるアルバム表題曲「命結-ぬちゆい」の歌詞を、この“までい”という言葉で締めくくっている。この曲は2011年5月25日、加藤が飯舘村を訪問した際に仕上がった楽曲で、「(飯舘村の)皆さんに、どうしてもこの曲を聴いてほしくて来ました。」と語り楽曲を披露。心に深く染み入るメロディーと歌詞を歌い、「この歌が少しでもみなさんの力になってくれたら」と涙を浮かべながら語り、会場からは温かい拍手が湧き起こった。
この日は、「パーマ屋ゆんた」「アメイジング・グレイス」「命結-ぬちゆい」「今どこにいますか」とアルバム収録曲を歌唱。途中、ステージを下りて、集まった村民の方々ひとりひとりと握手を交わしながら歌う姿も。加藤登紀子の代表曲のひとつ「百万本のバラ」が流れると、会場は大きな歓声で包まれ、ステージのラストでは出演者全員による「ふるさと」の合唱となった。
会場では音楽ステージの他にも、地元のコーヒーショップや地ビールなどのお店も出店。東京からボランティアで来福した美容師集団が、髪の毛のカットやマッサージなども行ったりと、笑顔が集まる温かいイベントとなった。
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