ビーチ・ボーイズ、44年の時を経て幻の『スマイル』ついにリリース

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44年の時を経て、封印されていた幻のアルバムが遂に世に発表される。ロック史上最も有名な未発表アルバム、ザ・ビーチ・ボーイズの『スマイル』だ。

◆『スマイル』画像

2011年に結成50周年を迎えるザ・ビーチ・ボーイズの伝説的な未発表アルバム『スマイル』は、11月1日にキャピトル/EMIから世界リリースされる。もともと1967年にリリースされる予定だった『スマイル』は、1966年‐67年にかけてレコーディング・セッションが行われていた。

この時代はザ・ビートルズがアルバム『ラバー・ソウル』(1965年)、『リボルバー』(1966年)、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』(1967年)と、音楽的にまざましい進化を遂げていた時期である。ザ・ビートルズのライバルとも言われていたザ・ビーチ・ボーイズも1966年に傑作アルバム『ペット・サウンズ』をリリース、『スマイル』はそれに続くオリジナル・アルバムとして制作されていたが、所属レーベルとの訴訟騒ぎ、音楽的進化を遂げて変ってゆくザ・ビーチ・ボーイズに対する批判的な声、さらにこれら様々なプレッシャーで楽曲制作のほとんどを手掛けていたブライアン・ウィルソンが精神のバランスを崩してしまうなどの不幸が重なり、結局発売計画は頓挫、アルバムのリリースはお蔵入りとなってしまったのだ。

当然のように、その後も発売を望む根強い声があったが実現せず、ファンは多数の海賊盤に収められたその断片でしかアルバム『スマイル』を体験することができなかった。

ついに登場する『スマイル』は、3種類のフォーマットで発売される。スタンダード盤『スマイル』では、1967年当時に意図されたスタイルに可能な限り近い形で編集されたこのアルバムが収録され、CD2枚組の『デラックス・エディション』、さらにCD5枚+LP2枚+シングル2枚+豪華ブックレットが収められた完全初回限定盤の『スマイル コレクターズ・ボックス』には、レコーディング・セッション時のハイライトや、デモ・トラック、ミックス違いなど『スマイル』の内容をより掘り下げた貴重な音源が収録される予定だ。

遂に封印をとかれたロック史上最も有名な未発表アルバム。ご注目を。

なお、ザ・ビーチ・ボーイズ日本公式サイトでは、『スマイル』全世界リリースを記念し、ザ・ビーチ・ボーイズ楽曲人気投票がスタートとなった。こちらもご注目を。

『スマイル』スタンダード盤(1CD TOCP-71112)
『デラックス・エディション』(2CD TOCP-71113-4)
『スマイル コレクターズ・ボックス』(5CD+2LP+2Single+ブックレット TOCP-71185-9)
2011年11月2日発売(海外:11月1日)

◆ザ・ビーチ・ボーイズ・オフィシャルサイト
◆BARKS洋楽チャンネル
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