ジミー・マッキントッシュ、ロニー・ウッド、ジェフ・ベック参加の鮮烈なデビューアルバム

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我々の知らなかった一流がいる。ギター1本を担いでニューオリンズからロンドンまで旅してきた男、ジミー・マッキントッシュだ。過去25年のあいだロックやブルース、ジャズ、ファンクなどの最前線を渡り歩いてきた彼は、超豪華な仲間たちの全面バックアップを得て、『フロム・ニュー・オリンズ・トゥ・ロンドン』をリリース、6月8日に日本デビューを果たした。

◆『フロム・ニュー・オリンズ・トゥ・ロンドン』試聴

ザ・ローリング・ストーンズに魅せられて音楽を志し、バークリー音楽院で学んだジミー・マッキントッシュは、ラスヴェガスのクラブで演奏しながら20年にわたり腕を磨いてきたという。満を持して…というにはあまりにも長かった初のソロ・アルバムの登場だ。

この作品で、彼は自身の愛好するソウル&ファンクからブリティッシュ・ロックまで、ジャンルを超えた表現で我々を魅了する。ジャズ・ロック/フュージョン・スタイルの流麗なプレイを堪能できる「バイカー・ベイブ」、ニューオリンズの香りがファンキーな「ママ・ファンク」、郷愁をそそるアコースティック・ナンバー「ザ・ミンストレル・ボーイ」など、彼の多彩かつ表現豊かなギターがたっぷりとフィーチャーされている。

カヴァー曲においても、そのセンスは光る。ジミ・ヘンドリックス「サード・ストーン・フロム・ザ・サン」や、ザ・ローリング・ストーンズ『ブラック・アンド・ブルー』からの曲をインスト・アレンジした「スレイヴ」など、オリジナルを活かしながら大胆なフレージングで斬り込んでいくギターがユニークだ。

そして特筆すべきは、彼の個性に惚れ込んだゲスト勢のプレイの豪勢さ。フェイセズとしてフジロックで来日間近のザ・ローリング・ストーンズのロニー・ウッドは5曲で参加、本作でジミーの相棒というべき重要な位置を占めている。また、ネヴィル・ブラザーズのアイヴァン・ネヴィルとアート・ネヴィルがオルガンで参加。アイヴァンは「イット・ワズ・ア・ヴァイラス」で堂々たるソウルフル・ヴォーカルを聴かせている。

そして驚くべきプレイを聴かせるのが、“ホット・ロッド”の変名で参加しているジェフ・ベックだ。「イット・ワズ・ア・ヴァイラス」「Gスポット」「ロージェント」の3曲で彼のプレイが炸裂。どこからどう聴いても強烈なるジェフ・ベック節が前面で轟き、変名にすること自体全く意味を成していない。主役を食いかねない鮮烈なインパクトを放っているのだ。

『フロム・ニュー・オリンズ・トゥ・ロンドン』、是非チェックを。



『フロム・ニュー・オリンズ・トゥ・ロンドン』
VQCD-10271  2500円 (税込)
1.Biker Babe
2.It Was A Virus
3.Mama Funk
4.G-Spot
5.Woody
6.A.K.A. Papa Funk
7.Slave
8.Fifty-Five
9.Rogent
10.Third Stone From The Sun
11.The Minstral Boy
※参加ミュージシャン:ジミー・マッキントッシュ[ギター、アコースティック・ギター]、ロニー・ウッド[ギター]、ジェフ・ベック(ホット・ロッド名義)[ギター]、アイヴァン・ネヴィル[オルガン、ヴォーカル](ネヴィル・ブラザーズ)、アート・ネヴィル[オルガン](ネヴィル・ブラザーズ)、シリル・ネヴィル[パーカッション](ネヴィル・ブラザーズ)他

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