ザ・ハンズインポケッツ、筋金入りのインデペンデント・バンドが急浮上

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ライヴに命を懸け、ライヴだけをやり続けている個性的なバンドが、大いなる野望を胸にシーンに浮上してきた。ザ・ハンズインポケッツである。

ザ・ハンズインポケッツは2003年結成。どこの事務所にも属さず、何の後ろ盾もないまったくの音楽未経験者でありながら、年間100本以上のハイペースなライブ活動で着実かつ強引にシーンに浮上し、2009年には渋谷O-WESTをソールドアウト。さらに2010年には日本最高峰のライブハウスSHIBUYA-AXでのツーマンライブを無所属のまま成功させてしまった筋金入りのロック野郎たちだ。

バンドは、コインロッカーに生を受けたアンチヒーロー・フジタ興奮(Vo)が中心となり、ギター、ベース、ドラムスというシンプルな構成。サンプリング音を使ってみたり、アイデア豊富なサウンドを奏でるが、基本的にはストレートなロック。マニアのための音楽ではなくて、子供でも外人でもわかるようなストレートさを理想としているという。


彼らは根っからのライヴバンド。ラモーンズのように汚いバンに機材を積んで街から街へ年間100本以上ライブをするという活動を何年もやり続けてきた。そして、ゼロからスタートした自分達がやってきたように、リスナーの皆も気持ち次第でやろうと思えばなんでも出来るんだというメッセージを証明すべく、少し無茶な目標を立てた。それが2011年12月のZeppTokyoでのワンマンだ。レコード会社頼みではなく、曲を作ってライブをするだけのただの4人組が日本一大きなライブハウスをソールドアウトする。それが最高のストーリーだと信じ、その実現に向けて活動を続けている。

12月14日(水)に開催するZeppTokyoでのワンマンまでは、都内中心に、8、9月にもツアーを予定。震災の影響で延期になっていた東北でのライヴにも意欲的だ。原子炉がメルトダウンしていたことがわかり危機感が増している福島にも、友人やファンを勇気づけるために行く予定だという。

ここで、バンドのこれまでのエピソードを一つ。なんと、以前ライブ当日にベーシストが逮捕されて、仮釈放のままライブを行いライブ後に再度出頭したという事件があったという。実際は誤認逮捕というか車載工具を危険物所持だと言われて無理矢理取り調べされただけなのだが、拘置所からライヴに出演し、また拘置所に帰って行ったという、まさに恐れるものは何も無いという彼らの心根を物語っているようなエピソードだ。

最後に、リーダー、フジタ興奮からのメッセージだ。

「12月14日、不可能をひとつ、殺す」

なんとも頼もしいひとこと。これはZepp Tokyoワンマンのタイトルにもなっている。なにも恐れない彼らの今後に期待したい。なお、Zepp Tokyoワンマンのチケットは、彼らのライヴ会場ですでに発売になっている。ライヴに出かけた人はぜひ。詳しくはオフィシャルサイトにて。

text by BARKS編集部 森本

◆ザ・ハンズインポケッツ オフィシャルサイト
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