【BARKS編集部レビュー】シンセサウンドとギターモデリングを融合したギター・シンセサイザー「GR-55」
ローランドが1月にリリースしたギター・シンセサイザー「GR-55」。このマシンの特徴はなんといっても、シンセサウンドとギターモデリングを併せ持つということ。考えられる限りのあらゆる表現に対応したギターシンセだ。これはもうギタリストにとって、ドリームマシン。ギターでこんな音が出せたら楽しいのに、というギタリストの願望を高い次元で実現してくれる。この「GR-55」を試奏してみたので、その感想とこのマシンのすごさを感じてほしい。
ギターシンセというと、まず気になるのがシンセ用ピックアップの反応だ。10年ほど前に発売されたギターシンセを実際に購入して使ってはいたのだが、悲しいかなアマチュア・ギタリストの腕前ではまったく使いこなすことができなかった。シンセサウンドでギターソロを弾くと音が出たり出なかったりする、いきなりオクターブ上の音が出るなどなど、これはピックアップのセッティングがちゃんとできていない、そしてなんといってもテクニックの無さが原因だと思われるが、同じ経験をしている人も多いと聞く。だから、正直、ギターシンセに対して良い印象がなかった。
それが! である。このGR-55を弾くことで、そういった悪い印象は完全になくなった。これは本当。こちらのテクニックは変わらないどころか衰えているわけなので、マシンの性能が飛躍的に向上したと考えていいんじゃないかな。
●どんな弾き方をしても的確に反応してくれる
とにかく、専用のディバイデッド・ピックアップGK-3をギターにセッティングしGR-55に接続して音を出してみる。と、その前にチューニングだ。これは[2][3]のベダル2つを同時に踏むだけでチューニングモードに入れるのでまったく問題なし。そして弾いてみる。まったく音が途切れたりすることがない。普通にギターを弾いているのと同じように反応してくれ、甘美なシンセサウンドが展開される。最新のピッチ検出技術と、レイテンシーのないギター・モデリングにより、完璧なレスポンスで速弾きに対応。指弾きのマイルドな音や、ピック弾きの鋭い音など、ピッキングのニュアンスの違いまでサウンドに反映し、繊細な表現も可能だ。これは凄いの一言。ローポジションでのアルペジオ、ハイポジションでの速弾きにもまったく問題なく反応してくれる。ストレスなし! ということで、次々にパッチを変えていろいろな音を試してみる。
GR-55は、2種類の音源を組み合わせたハイブリット方式を採用。リアルで多彩な音色を誇る2基のPCM音源と、レイテンシー・フリーのCOSMギター・モデリングを持っている。GRでは、「トーン」がベイシックとしてあり、その組み合わせを「パッチ」と呼んでいる。プリセットで弦/管楽器など900種類以上のリアルなシンセ・サウンドがトーンとしてあり、多彩なギター・サウンドが得られるので、音作りで悩むことは全くない。ロックやポップスなどに即戦力となるプリセットのパッチも270種類を内蔵しているのだ。ベース専用モードでは、ベース・サウンド専用に作られた90種類のプリセットパッチも搭載している。出てくる音出てくる音が新鮮で高品位。ギター・モードでの音色パッチは、LEAD、RHYTHM、OTHERの3つに分類されていて、それぞれが、PCM 2つ+モデリングを組み合わせた“使える”音色がしっかり用意されている。この組み合わせでできた音色は強烈。次々に音を選んで鳴らしてみるが、クリアなモノから歪みモノまで音の存在感が抜群なのだ。ギターの後ろで同時に鳴るストリングスは非常に妖艶。パーカッシヴな音色はパンチ力に溢れている。音を重厚にしたいときに非常に強い味方になってくれることうけあいだ。
●ギタリストに新鮮な発想を喚起してくれる音色
試奏してのお気に入りはRHYTHM 6-1の[AcGt12st+STRINGS]。きらびやかな12弦ギターのモデリングと2種類のストリングスがミックスされた音だ。これでエアロスミスの「ドリーム・オン」のイントロなどを弾こうものなら、もう胸がドキドキワクワクで、あまりの甘美さにメロメロになってしまう(擬音ばっかりだ)。またLEAD 1-2[Rock Lead Organ]はハモンド系のオルガンサウンドにシンセ音をミックスしたもの。思わずディープ・パープルの「チャイルド・イン・タイム」を弾きたくなる音だ。またヘヴィなサウンドもたっぷりで、RHYTHM 10-1[Heavy Gt W/Sweep]は、ハイゲインなギターモデリングにシンセブラス、シンセパッド・ストリングスをミックスした音色で、強烈な歪みと迫力だ。これらの音色のセレクトも実に簡単。矢印キーでバンクを選びパッチを次々に変えていくだけ。もちろん本体パネル上のフットスイッチでもできるので、これはライヴでも使いやすい。
音色を紹介しだすと、とてつもなく長い原稿になってしまうので、興味のある人は、ぜひ楽器店で試してほしい。とにかく、プリセット・パッチの音色は多彩。どんな曲のどんな場面にも当てはまる音色が満載なので、使える音を探してみてほしい。
●エディットも直感的でわかりやすい
これらのサウンドは、マルチ・エフェクターの最上位機種BOSS「GT-10」クラスの多彩なCOSMアンプとエフェクトを搭載していることで実現できたもの。歪み系などギターの基本的な音づくりはもちろん、シンセ・サウンドのエフェクト処理にも威力を発揮、より幅広いサウンドづくりが可能になっている。
プリセットのパッチの音色に満足できない場合、自分でサウンドとエフェクトを操作するわけだが、実に直感的にできる。イメージにあわせてカーソルを動かすだけで好みの音に調整できる「EZエディット」を使えば、思いのままにギター・サウンドをつくることが可能だ。これは実にわかりやすい操作で、LCDディスプレイに7×7のグリッド(格子)が表示される。このグリッドはタテ軸がWETとDRY、ヨコ軸がMILDとBRIGHTになっており、カーソルキーでグリッド内のカーソルを移動させるだけで音色を調整することができるのだ。これは便利でわかりやすい。数字を変えて変更するなどの専門的な知識がなくてもできる。ここらへんのインターフェースのわかりやすさは、GR-55での音作りに大いに貢献している。
もっと細かく音を設定するには、[EDIT]ボタンを押してエディット画面に入る。PCM1(シンセ音)、PCM2(シンセ音)、MODEL(ギターモデリング)、それぞれで好みの音を選ぶ。これだけだ。思いもよらない楽器音の組合せで従来にない新しい音ができるかもしれない。これは楽しい。それぞれの音を細かく編集するのも簡単で、カーソルをエディットしたいパラメーターの位置に合わせてダイヤルで値を変更していく。大型LCD画面の搭載がここで威力を発揮する。操作も直感的、シンプルになっているので、音を聴きながらパラメーターいじるのも楽しい。エフェクトの設定も同じように、[EFFECT]タブを押してエディット画面に入り、パラメーターを動かせばよい。エフェクトの並び方も変更可能。エフェクターを直列か並列に接続するかを選べ、それを保存することができる。ここらへんは多少なりともエフェクトの知識が必要なので、いろいろといじって、それでどう音が変化するか試行錯誤するのもいいだろう。
●ライヴで使いたいフレーズ・ループ機能も搭載
一人でステージに立ち、サウンド・オン・サウンドで音を重ねていくパフォーマンスは、絶対に目立つ! GR-55は最大20秒までの演奏を録音し繰り返して再生することができる。まずフットスイッチ[3]と[CTL]を同時に踏んでから、[CTL]を踏めば録音、再度[CTL]を踏めば繰り返し再生だ。これを続ければオーバーダビングしていくことができる。この機能は最近のローランドおよびBOSSマシンのトレンド。観客のド肝を抜くには最高のパフォーマンスだ。ぜひマスターしてライヴで活用したい。
さらに、一人遊びのお相手としてもOK。USBメモリー端子の装備で、メモリー内のWAVやAIFFファイルをGRで再生し、憧れのアーティストとの共演ができる。さらにPCとUSB接続もできるので、パソコンを使ったオーディオ/MIDIレコーディングに活用することもできる。
●ギターへの考え方が変わる
ギターを変えるだけで、新しい曲の発想が生まれることを経験した人は多いだろう。ストラトをレス・ポールに変えるだけで、リフの新しいアイデアが出てきたり、曲調が変わることがよくある。それがこのGR-55では、いままで経験したことのない発想を生み出してくれることになる。キーボーディストがいないからシンセやストリングスを諦めたり、テクニックが足りないからギターソロを間引いたりしたことのある人は多いはず。でも、GR-55があれば、バラードを演るときにもギター1本でピアノとストリングスを担当できてしまったり、ギターソロのときにブラス+ディスト―ションなどのド迫力サウンドで観客を驚かしたりと、いままで諦めていたことが実現できるのだ。これは試さないわけにはいかない!
text by BARKS編集部 森本
●主な仕様
音源:PCM=2トーン、モデリング=1トーン
トーン:PCM=910種類、モデリング=23種類(ギター・モード)、17種類(ベース・モード)
エフェクト:MFX(マルチ・エフェクト)=20種類、AMP(プリアンプ)=42種類、MOD(モジュレーション)=14種類、DELAY(ディレイ)=7種類、REVERB(リバーブ)=5種類、CHORUS(コーラス)=4種類、EQ(イコライザー):1種類
パッチ・メモリー:ギター・モード(プリセット=270+ユーザー=297)、ベース・モード(プリセット=90+ユーザー=297)
AD変換:24ビット(GKピックアップ)、24ビット+AF方式(ノーマル・ピックアップ)※AF方式(Adaptive Focus method)
ADコンバーターやDAコンバーターのS/Nを飛躍的に向上させるローランド/ボス独自の方式
DA変換:24ビット
サンプリング周波数:44.1kHz
規定出力レベル:OUTPUT端子=-10dBu、GUITAR OUT端子=-10dBu
出力インピーダンス:OUTPUT端子=2kΩ、GUITAR OUT端子=2kΩ
USBメモリー・オーディオ・プレーヤー:再生可能フォーマット=WAV、AIFF
ディスプレイ:グラフィックLCD 240×64ドット
接続端子:GK IN端子(13ピンDINタイプ)、GUITAR OUT端子(標準タイプ)、OUTPUT L/MONO、R端子(標準タイプ)、PHONES端子(ステレオ標準タイプ)、MIDI IN、OUT端子(5ピンDINタイプ)、USB COMPUTER端子(USB 2.0 Hi-Speed USB-MIDIおよびUSB-AUDIO対応)、USB MEMORY端子(USB2.0 Hi-Speed USB-MEMORY対応)、DC IN端子
電源:DC9V
消費電流:700mA
付属品:ACアダプター、取扱説明書、保証書、ローランド ユーザー登録カード、ディバイデッド・ピックアップ(GK-3)(GK付属モデルのみ)、GKケーブル(5m)(GK付属モデルのみ)
別売品ディバイデッド・ピックアップ:GK-3(ギター用)、GK-3B(ベース用)、GKケーブル:GKC-5(5m)、GKC-10(10m)、MIDIフット・コントローラー:FC-300、ユニット・セレクター:US-20
▲GK-3 ●外形寸法 / 質量
幅(W):405mm(W)×244mm(D)×78mm(H)
質量:3.3kg
◆GR-55GK(専用ピックアップGK-3、5mGKケーブル付属モデル)
価格:オープン
発売中
◆GR-55S(GR-55単品モデル)
価格:オープン
発売中
◆GR-55 製品詳細ページ
◆ローランド チャンネル
◆ローランド
◆ローランド ギター・シンセサイザー カテゴリー・サイト
◆BARKS 楽器チャンネル
ギターシンセというと、まず気になるのがシンセ用ピックアップの反応だ。10年ほど前に発売されたギターシンセを実際に購入して使ってはいたのだが、悲しいかなアマチュア・ギタリストの腕前ではまったく使いこなすことができなかった。シンセサウンドでギターソロを弾くと音が出たり出なかったりする、いきなりオクターブ上の音が出るなどなど、これはピックアップのセッティングがちゃんとできていない、そしてなんといってもテクニックの無さが原因だと思われるが、同じ経験をしている人も多いと聞く。だから、正直、ギターシンセに対して良い印象がなかった。
それが! である。このGR-55を弾くことで、そういった悪い印象は完全になくなった。これは本当。こちらのテクニックは変わらないどころか衰えているわけなので、マシンの性能が飛躍的に向上したと考えていいんじゃないかな。
●どんな弾き方をしても的確に反応してくれる
とにかく、専用のディバイデッド・ピックアップGK-3をギターにセッティングしGR-55に接続して音を出してみる。と、その前にチューニングだ。これは[2][3]のベダル2つを同時に踏むだけでチューニングモードに入れるのでまったく問題なし。そして弾いてみる。まったく音が途切れたりすることがない。普通にギターを弾いているのと同じように反応してくれ、甘美なシンセサウンドが展開される。最新のピッチ検出技術と、レイテンシーのないギター・モデリングにより、完璧なレスポンスで速弾きに対応。指弾きのマイルドな音や、ピック弾きの鋭い音など、ピッキングのニュアンスの違いまでサウンドに反映し、繊細な表現も可能だ。これは凄いの一言。ローポジションでのアルペジオ、ハイポジションでの速弾きにもまったく問題なく反応してくれる。ストレスなし! ということで、次々にパッチを変えていろいろな音を試してみる。
GR-55は、2種類の音源を組み合わせたハイブリット方式を採用。リアルで多彩な音色を誇る2基のPCM音源と、レイテンシー・フリーのCOSMギター・モデリングを持っている。GRでは、「トーン」がベイシックとしてあり、その組み合わせを「パッチ」と呼んでいる。プリセットで弦/管楽器など900種類以上のリアルなシンセ・サウンドがトーンとしてあり、多彩なギター・サウンドが得られるので、音作りで悩むことは全くない。ロックやポップスなどに即戦力となるプリセットのパッチも270種類を内蔵しているのだ。ベース専用モードでは、ベース・サウンド専用に作られた90種類のプリセットパッチも搭載している。出てくる音出てくる音が新鮮で高品位。ギター・モードでの音色パッチは、LEAD、RHYTHM、OTHERの3つに分類されていて、それぞれが、PCM 2つ+モデリングを組み合わせた“使える”音色がしっかり用意されている。この組み合わせでできた音色は強烈。次々に音を選んで鳴らしてみるが、クリアなモノから歪みモノまで音の存在感が抜群なのだ。ギターの後ろで同時に鳴るストリングスは非常に妖艶。パーカッシヴな音色はパンチ力に溢れている。音を重厚にしたいときに非常に強い味方になってくれることうけあいだ。
●ギタリストに新鮮な発想を喚起してくれる音色
試奏してのお気に入りはRHYTHM 6-1の[AcGt12st+STRINGS]。きらびやかな12弦ギターのモデリングと2種類のストリングスがミックスされた音だ。これでエアロスミスの「ドリーム・オン」のイントロなどを弾こうものなら、もう胸がドキドキワクワクで、あまりの甘美さにメロメロになってしまう(擬音ばっかりだ)。またLEAD 1-2[Rock Lead Organ]はハモンド系のオルガンサウンドにシンセ音をミックスしたもの。思わずディープ・パープルの「チャイルド・イン・タイム」を弾きたくなる音だ。またヘヴィなサウンドもたっぷりで、RHYTHM 10-1[Heavy Gt W/Sweep]は、ハイゲインなギターモデリングにシンセブラス、シンセパッド・ストリングスをミックスした音色で、強烈な歪みと迫力だ。これらの音色のセレクトも実に簡単。矢印キーでバンクを選びパッチを次々に変えていくだけ。もちろん本体パネル上のフットスイッチでもできるので、これはライヴでも使いやすい。
音色を紹介しだすと、とてつもなく長い原稿になってしまうので、興味のある人は、ぜひ楽器店で試してほしい。とにかく、プリセット・パッチの音色は多彩。どんな曲のどんな場面にも当てはまる音色が満載なので、使える音を探してみてほしい。
●エディットも直感的でわかりやすい
これらのサウンドは、マルチ・エフェクターの最上位機種BOSS「GT-10」クラスの多彩なCOSMアンプとエフェクトを搭載していることで実現できたもの。歪み系などギターの基本的な音づくりはもちろん、シンセ・サウンドのエフェクト処理にも威力を発揮、より幅広いサウンドづくりが可能になっている。
プリセットのパッチの音色に満足できない場合、自分でサウンドとエフェクトを操作するわけだが、実に直感的にできる。イメージにあわせてカーソルを動かすだけで好みの音に調整できる「EZエディット」を使えば、思いのままにギター・サウンドをつくることが可能だ。これは実にわかりやすい操作で、LCDディスプレイに7×7のグリッド(格子)が表示される。このグリッドはタテ軸がWETとDRY、ヨコ軸がMILDとBRIGHTになっており、カーソルキーでグリッド内のカーソルを移動させるだけで音色を調整することができるのだ。これは便利でわかりやすい。数字を変えて変更するなどの専門的な知識がなくてもできる。ここらへんのインターフェースのわかりやすさは、GR-55での音作りに大いに貢献している。
もっと細かく音を設定するには、[EDIT]ボタンを押してエディット画面に入る。PCM1(シンセ音)、PCM2(シンセ音)、MODEL(ギターモデリング)、それぞれで好みの音を選ぶ。これだけだ。思いもよらない楽器音の組合せで従来にない新しい音ができるかもしれない。これは楽しい。それぞれの音を細かく編集するのも簡単で、カーソルをエディットしたいパラメーターの位置に合わせてダイヤルで値を変更していく。大型LCD画面の搭載がここで威力を発揮する。操作も直感的、シンプルになっているので、音を聴きながらパラメーターいじるのも楽しい。エフェクトの設定も同じように、[EFFECT]タブを押してエディット画面に入り、パラメーターを動かせばよい。エフェクトの並び方も変更可能。エフェクターを直列か並列に接続するかを選べ、それを保存することができる。ここらへんは多少なりともエフェクトの知識が必要なので、いろいろといじって、それでどう音が変化するか試行錯誤するのもいいだろう。
●ライヴで使いたいフレーズ・ループ機能も搭載
一人でステージに立ち、サウンド・オン・サウンドで音を重ねていくパフォーマンスは、絶対に目立つ! GR-55は最大20秒までの演奏を録音し繰り返して再生することができる。まずフットスイッチ[3]と[CTL]を同時に踏んでから、[CTL]を踏めば録音、再度[CTL]を踏めば繰り返し再生だ。これを続ければオーバーダビングしていくことができる。この機能は最近のローランドおよびBOSSマシンのトレンド。観客のド肝を抜くには最高のパフォーマンスだ。ぜひマスターしてライヴで活用したい。
さらに、一人遊びのお相手としてもOK。USBメモリー端子の装備で、メモリー内のWAVやAIFFファイルをGRで再生し、憧れのアーティストとの共演ができる。さらにPCとUSB接続もできるので、パソコンを使ったオーディオ/MIDIレコーディングに活用することもできる。
●ギターへの考え方が変わる
ギターを変えるだけで、新しい曲の発想が生まれることを経験した人は多いだろう。ストラトをレス・ポールに変えるだけで、リフの新しいアイデアが出てきたり、曲調が変わることがよくある。それがこのGR-55では、いままで経験したことのない発想を生み出してくれることになる。キーボーディストがいないからシンセやストリングスを諦めたり、テクニックが足りないからギターソロを間引いたりしたことのある人は多いはず。でも、GR-55があれば、バラードを演るときにもギター1本でピアノとストリングスを担当できてしまったり、ギターソロのときにブラス+ディスト―ションなどのド迫力サウンドで観客を驚かしたりと、いままで諦めていたことが実現できるのだ。これは試さないわけにはいかない!
text by BARKS編集部 森本
●主な仕様
音源:PCM=2トーン、モデリング=1トーン
トーン:PCM=910種類、モデリング=23種類(ギター・モード)、17種類(ベース・モード)
エフェクト:MFX(マルチ・エフェクト)=20種類、AMP(プリアンプ)=42種類、MOD(モジュレーション)=14種類、DELAY(ディレイ)=7種類、REVERB(リバーブ)=5種類、CHORUS(コーラス)=4種類、EQ(イコライザー):1種類
パッチ・メモリー:ギター・モード(プリセット=270+ユーザー=297)、ベース・モード(プリセット=90+ユーザー=297)
AD変換:24ビット(GKピックアップ)、24ビット+AF方式(ノーマル・ピックアップ)※AF方式(Adaptive Focus method)
ADコンバーターやDAコンバーターのS/Nを飛躍的に向上させるローランド/ボス独自の方式
DA変換:24ビット
サンプリング周波数:44.1kHz
規定出力レベル:OUTPUT端子=-10dBu、GUITAR OUT端子=-10dBu
出力インピーダンス:OUTPUT端子=2kΩ、GUITAR OUT端子=2kΩ
USBメモリー・オーディオ・プレーヤー:再生可能フォーマット=WAV、AIFF
ディスプレイ:グラフィックLCD 240×64ドット
接続端子:GK IN端子(13ピンDINタイプ)、GUITAR OUT端子(標準タイプ)、OUTPUT L/MONO、R端子(標準タイプ)、PHONES端子(ステレオ標準タイプ)、MIDI IN、OUT端子(5ピンDINタイプ)、USB COMPUTER端子(USB 2.0 Hi-Speed USB-MIDIおよびUSB-AUDIO対応)、USB MEMORY端子(USB2.0 Hi-Speed USB-MEMORY対応)、DC IN端子
電源:DC9V
消費電流:700mA
付属品:ACアダプター、取扱説明書、保証書、ローランド ユーザー登録カード、ディバイデッド・ピックアップ(GK-3)(GK付属モデルのみ)、GKケーブル(5m)(GK付属モデルのみ)
別売品ディバイデッド・ピックアップ:GK-3(ギター用)、GK-3B(ベース用)、GKケーブル:GKC-5(5m)、GKC-10(10m)、MIDIフット・コントローラー:FC-300、ユニット・セレクター:US-20
▲GK-3
幅(W):405mm(W)×244mm(D)×78mm(H)
質量:3.3kg
◆GR-55GK(専用ピックアップGK-3、5mGKケーブル付属モデル)
価格:オープン
発売中
◆GR-55S(GR-55単品モデル)
価格:オープン
発売中
◆GR-55 製品詳細ページ
◆ローランド チャンネル
◆ローランド
◆ローランド ギター・シンセサイザー カテゴリー・サイト
◆BARKS 楽器チャンネル
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