<ライブ・イマージュ>の復興支援コンサート、被災地避難所へ生中継
<ライブ・イマージュ>の復興支援公演が、5月14日(土)青山学院講堂で行われた。もともとこの日は4月23日から始まったツアーの最終公演日であったが、震災の影響で会場が使用出来ず8月に延期となっている。とはいえ出演者のスケジュールはこれによって空いたため、何か自分たちで出来る事は無いかと考え、東日本大震災の復興支援コンサートの開催に至ったというものだ。
◆<live image チャリティーコンサート>画像
コンサートは、音楽監督でもある羽毛田丈史が出演者ひとりひとりを舞台に呼んで「マイ・フェイバリット・シングス」で幕を開けた。<ライブ・イマージュ>公演お馴染みの「マイ・フェイバリット・シングス」は、通常全出演者のワザの競演を披露するラスト・ナンバーとされているもの。いつもと違った演出に、ゴンチチの2人は「もう家に帰ってもいいのかな(笑)」と戸惑ったとか。
この日の公演は、NTT東日本と国内家電メーカーのサポートを得て岩手、宮城、群馬、埼玉の各県にある避難所23カ所に光回線を通じて生中継された。これまでも東北各都市のホールでの中継はあったが、避難所に直接音楽と映像を回線で届けるのは、初めての試みとなるもの。
バンドネオンの小松亮太は「カメラを通じて、向こうまで届けっ!という思いを込めて、いつもとは違う燃え方の演奏をしました。」と、直接見えない数万人のオーディエンスに向かっての演奏に緊張を強いられながら、パフォーマー側も熱い気持ちで臨んだという。
ゴンチチに続いて松谷卓、NAOTO、羽毛田丈史らが次々に渾身の演奏を届け、最後の「情熱大陸」では、葉加瀬太郎が狭い舞台を飛び回って会場を煽り、集まった1700人のオーディエンスを総立ちにさせた。
公演終了後の会見で宮本笑里は「今度はみなさんに直接お会いしたい」とコメントし、今回の企画の発案者でもある羽毛田丈史は「僕たちの音楽を聴いて、少し休んで頂ける気持ちになって貰えれば嬉しいです」と締めた。この日の公演の収益は、被災地の小中高校への楽器寄贈に役立てられる。
<live image チャリティーコンサート>
1.マイ・フェイバリット・シングス(全出演者)
2.楽しみな週末(ゴンチチ)
3.放課後の音楽室(ゴンチチ)
4.TAKUMI/匠(松谷 卓)
5.Sanctuary(NAOTO)
6.地球に乾杯(羽毛田丈史 with 葉加瀬太郎)
7.未来へのプレーバック ~プロジェクトJAPAN メインテーマ(羽毛田丈史 with 小松亮太/ 宮本笑里)
8.黄昏のワルツ(加古隆クァルテット)
9.最後の忠臣蔵~夢なれど(加古隆クァルテット)
10.Marina Grande(宮本笑里)
11.風の詩~THE 世界遺産(小松亮太)
12.ひまわり(葉加瀬太郎)
13.情熱大陸 (葉加瀬太郎 with 小松亮太/NAOTO/宮本笑里)
<ライブ・イマージュ今後の公演日程(5月の振り替え公演)>
8月13日(土)18:00開演/東京・国際フォーラム・ホールA
8月14日(日)15:00開演/東京国際フォーラム・ホールA
◆ライブ・イマージュ・オフィシャルサイト
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