SEX冠ツアー終了、「ヘヴィ・メタルにだって何か出来ることがあるんだ」
2011年4月28日(木)に恵比寿リキッドルームで、SEX冠が熱くツアー・ファイナルを迎えた。これはSEX MACHINEGUNSとTHE冠によるダブルヘッドライナー・ツアーで、2010年に引き続き2度目となる。
◆SEX MACHINEGUNSとTHE冠画像
まずは両バンドのリーダーであるANCHANGと冠徹弥がステージに登場、開会宣言ならぬアドリブ・トークで会場を盛り上げる。そしてファイナルでトップを務めたのはTHE冠。テレビ番組でもおなじみの鎧と鉄かぶと姿で、暑苦しいほどに感情的に歌い、叫ぶ。また冠が身に付ける黒パンツの食い込みも激しいが、バンド・サウンドも同様に激しく、パンテラやメタリカなどのオマージュもアレンジに採り入れられている。そこに悲哀、笑い、開き直りを盛り込みながら、ヘヴィ・メタルへの思いを咆哮した。
続くのはSEX MACHINEGUNS。代表曲のひとつ「みかんのうた」で始まったステージは、異様なほどテンションが高い。インディーズ・チャート1位になった新曲「37564」や、久しぶりにライヴ・メニューに組み込まれた「アメリカンZ」など、メタルの真髄を極めたナンバーを次々にたたきつけた。また4月28日と言えば、ANCHANGの誕生日。アンコールでは、41歳を祝うバースディ・ケーキが両バンドのメンバーから贈られた。さらに「いくらなんでも冠の格好は行き過ぎ、あれは着れない」とこのツアー中に何度もこぼしていたANCHANGに、SEX MACHINEGUNSのメンバーから特製のシャワーヘッド付きメタル・ベスト、冠からは夜なべで段ボールとガムテープ制作した鉄かぶとも。それをANCHANGに半ば無理矢理に着用させ、両バンド勢ぞろいでメタルを炸裂させた。
ちなみにこのツアーは、東日本大震災の直後だったため、ギリギリまで両バンドで協議、ヘヴィ・メタルにだって何か出来ることがあるんだというところを見せたい、との考えで予定どおり行なわれた。ライヴ終了後にはメンバーが会場ロビーで募金を呼びかけたほか、ツアーTシャツの売り上げ全額を義援金として日本赤十字に寄付した。
またツアーが終わったとは言え、両バンドはそれぞれのツアーをこれからスタートさせる。
まずTHE冠は、5月28日(土)大阪梅田Shangri-Laを皮切りに<讃えよ!鉄兜鋼鉄おっさんバンザイツアー2011また梅雨時>を行なう。全国15箇所に及ぶツアーで、ファイナルは7月2日(土)東京新宿BLAZE。ライヴDVD「無冠の帝王永遠に咬ませ犬ツアーアンコール2010イブイブ」も好評発売中。
そしてSEX MACHINEGUNSは、結成20周年を記念したワンマン・ツアーを行なう。日程は、5月17日(火)心斎橋クラブクアトロ、5月19日(木)=名古屋クラブクアトロ、5月21日(土)渋谷クラブクアトロ。ライブDVD『SMG ALIVE LIVE IN AKASAKA,TOKYO』が5月2日にリリースされる。
撮影・文:長谷川幸信
<SEX冠 SETLIST>
THE冠
1.燃えよ
2.RIKI
3.エビバディ炎
4.中3イン・マイ・ドリームス
5.ラスト・オブ・ヘビーメタル
6.担がれた冠
7.傷だらけのヘビーメタル
8.一発かましたれ
SEX MACHINEGUNS
1.みかんのうた
2.アナコンダ
3.37564
4.ONIGUNSOW
5.アメリカンZ
6.プライド
7.桜島
8.GERMAN POWER
ENCORE
SEX冠
1.FUEL(METALLICAカバー)
2.傷だらけのヘビーメタル
◆THE冠オフィシャルサイト
◆SEX MACHINEGUNSオフィシャルサイト
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