くるり、感動の名曲から最新ソングまでを披露した一夜限りの武道館ライブのオンエアが決定
独特の浮遊感を打ち出しながらも、変幻自在の音楽スタイルで常に新鮮かつ刺激的な作品を送り続けている“くるり”が、3月7日に日本武道館にて全国ツアー<くるり ニューアルバム発売記念ツアー ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~>の最終公演を開催。このスペシャルライブの模様がWOWOWで5月11日(水)夜11:00~放送されることが決定した。
くるりは、近年リリースしたアルバムがいずれも高い人気を誇っている一方で、毎年主催している音楽フェス<京都音楽博覧会>には小田和正、細野晴臣、石川さゆり、ザ・ベンチャーズなどが参加。今や音楽フェスの1つとして定着している。2009年には松任谷由実との共作となったGAP40周年記念ソング「シャツを洗えば」や、奥田民生、矢野顕子、木村カエラなど超豪華アーティストが参加したトリビュート・アルバム『くるり鶏びゅ~と』が発売されるなど、仲間であるミュージシャンからのリスペクトも高いアーティストとして名高い存在だ。
さて、3月7日に日本武道館で開催された最終公演の模様を紹介しておこう。
春先の雪が散らつくこの日、1万人を超えるファンが4回目の武道館公演に結集した。ステージに漫画家・吉田戦車によるイメージイラストをあしらった和テイストの行灯やノボリが飾られるなか、メンバーの岸田繁と佐藤征史が登場すると客席からは大きな拍手が送られる。二人は、フジファブリックの山内総一郎(ギター)とドラマー・BOBOという強力なサポートメンバーとともに、一夜限りの奇跡的なライブを実現してみせた。
9枚目のアルバム『言葉にならない、笑顔を見せてくれよ』の収録曲「無題」を岸田がゆったりとした弾き語りで披露し、歪んだギターサウンドで「目玉のおやじ」のイントロが始まるとともに会場は一気にテンションが上がる。岸田は「くるりは今年で結成15周年でございます。そんな節目をこの日本武道館で迎えることができたとは、誰が予想したでしょう!」といつもの岸田節であいさつ。「この武道館をこれから極上の“ぬるま湯”にしてみせます」と笑いを誘った。
岸田と山内のツインギター、佐藤のベースにBOBOのドラムというシンプルな構成ながら、ハイレベルな演奏とライブならではの自由なセッションで聴衆を楽しませる、くるり。さらに、小型ハイテクカメラをギター&ベースに仕込み、岸田らの指が弦をつまびく様を大画面に映し出すという視覚効果も楽しい。岸田は「ここからはくるりのテクニカルショーをお楽しみください!」と宣言しながらも、「これは間違えられへん」とプレッシャーを感じた様子。それでも見事なギタープレイでアップテンポな「青い空」を早弾いてみせた。
そうしてラストの「ロックンロール」まで4人だけでロック魂あふれる演奏を繰り広げたが、アンコールでは1曲ごとにゲストミュージシャンが増えていくという趣向。くるりのために結成された男女混声コーラスのザ・サスペンダーズをはじめ、キーボード、パーカッションが加わり、「どんどん増えていきます(笑)」と岸田。ついには総勢9人となって、名曲「ばらの花」などを演奏し、グランド・フィナーレでは「ピッカピカの新曲をやります」(岸田)と、6月公開の映画『奇跡』の同名主題歌をライブ初披露。15年で到達したくるりワールドの頂点を示してくれた。
このスペシャルライブがWOWOWで放送されるのは、5月11日(水)夜11:00~。カルチャー・シーンだけでなくアーティストからの注目も集める、まさに時代が求めているバンド“くるり”の魅力を、改めてWOWOWの番組でご覧いただきたい。
また、WOWOWのくるりスペシャルサイトでは、今回放送するライヴ映像をダイジェストで紹介。さらに、WOWOW加入者限定で放送に先行して、新曲「奇跡」のライヴ映像を配信している。こちらも見逃せない。
このシングル「奇跡」は2011年初となるシングルで、ワンコインシングルとして6月1日にリリース。これは、前述したとおり、6月11日に全国公開される是枝裕和監督の最新作『奇跡』の主題歌となっている。
3月に行われた武道館公演でも披露され大きな話題となっていたこの曲は、映画のストーリーとともに、“日常”というささいな幸せに向け、一歩を踏み出すためのチカラが詰まった楽曲。歌詞を全面にデザインしたジャケットも印象的だ。
映画は九州新幹線が全線開業することを記念して制作された作品となっており、主演に小学生兄弟お笑いコンビ“まえだまえだ”の前田航基と前田旺志郎、2人の父母役を大塚寧々とオダギリジョーが務めるほか、夏川結衣、阿部寛、長澤まさみ、原田芳雄、樹木希林、橋爪功といった豪華俳優陣も出演する。
くるり「奇跡」(映画『奇跡』主題歌)
2011年6月1日発売
VICL-36647 ¥500(tax in)
M1.奇跡 M2.奇跡(Instrumental)
映画『奇跡』
6月11日 バルト9 他 全国ロードショー
このニューシングル「奇跡」について、くるりのスタッフから以下のようなメッセージが届いている。
いつもくるりを応援していただき、誠にありがとうございます。
このたび、くるりのニューシングル「奇跡」を6月1日に発売することになりました。この楽曲は6月11日に全国公開(九州地区は6月4日に先行公開)される是枝裕和監督の映画『奇跡』の主題歌として書き下ろされた楽曲です。この楽曲への想いをどうしても伝えたく、この文章を書いています。
この楽曲を制作する機会をいただいた『奇跡』という映画は、JR九州新幹線の全線開業を記念して作られた映画です。主人公である兄弟は親の離婚に伴い、福岡と鹿児島に父方、母方に別れて暮らしており、もう一度、家族4人で暮らす、そんな当たり前の日常を夢見ています。ある日、「九州新幹線の1番列車がすれ違うとき、奇跡が起きる」、そんな噂を聞きつけた彼らが奇跡をおこそうと動き出していく、そんなストーリーです。彼らが求めているのは家族4人で以前のように暮らす、という日常の幸せでした。
思えば、3月11日に日本全体を襲った悲劇により、いろいろなものが失われました。
九州新幹線の一番列車を求め、一歩を踏み出す主人公たち。実際、映画のクライマックスに描かれてるのは開業記念日の3月12日ということになります。現実においても、前日の悲劇がなければ、九州新幹線開業記念日は大きな話題と、期待や希望に満ち溢れた日になる予定だったでしょう。震災は遠く離れた九州の、この新幹線を開業させるために動いてきた多くの人々の想いも打ち砕いたのかもしれません。
「奇跡」という映画、そしてこの「奇跡」という楽曲は「日常」というささいな幸せに向け、一歩を踏み出す為のチカラが詰まっています。それは今、とても重要なことだと思います。
そんな想いをこめて、この楽曲を伝えることがわれわれスタッフの仕事である、と想っています。ぜひ一度、聴いていただければと思います。
くるり スタッフ一同
撮影:久保憲司
■番組情報
「くるり LIVE at 武道館 2011~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~」
5月11日(水)夜11:00~ WOWOWでハイビジョン放送
◆WOWOWオンライン
◆WOWOWくるりスペシャルサイト
◆くるり オフィシャルサイト
くるりは、近年リリースしたアルバムがいずれも高い人気を誇っている一方で、毎年主催している音楽フェス<京都音楽博覧会>には小田和正、細野晴臣、石川さゆり、ザ・ベンチャーズなどが参加。今や音楽フェスの1つとして定着している。2009年には松任谷由実との共作となったGAP40周年記念ソング「シャツを洗えば」や、奥田民生、矢野顕子、木村カエラなど超豪華アーティストが参加したトリビュート・アルバム『くるり鶏びゅ~と』が発売されるなど、仲間であるミュージシャンからのリスペクトも高いアーティストとして名高い存在だ。
さて、3月7日に日本武道館で開催された最終公演の模様を紹介しておこう。
春先の雪が散らつくこの日、1万人を超えるファンが4回目の武道館公演に結集した。ステージに漫画家・吉田戦車によるイメージイラストをあしらった和テイストの行灯やノボリが飾られるなか、メンバーの岸田繁と佐藤征史が登場すると客席からは大きな拍手が送られる。二人は、フジファブリックの山内総一郎(ギター)とドラマー・BOBOという強力なサポートメンバーとともに、一夜限りの奇跡的なライブを実現してみせた。
9枚目のアルバム『言葉にならない、笑顔を見せてくれよ』の収録曲「無題」を岸田がゆったりとした弾き語りで披露し、歪んだギターサウンドで「目玉のおやじ」のイントロが始まるとともに会場は一気にテンションが上がる。岸田は「くるりは今年で結成15周年でございます。そんな節目をこの日本武道館で迎えることができたとは、誰が予想したでしょう!」といつもの岸田節であいさつ。「この武道館をこれから極上の“ぬるま湯”にしてみせます」と笑いを誘った。
岸田と山内のツインギター、佐藤のベースにBOBOのドラムというシンプルな構成ながら、ハイレベルな演奏とライブならではの自由なセッションで聴衆を楽しませる、くるり。さらに、小型ハイテクカメラをギター&ベースに仕込み、岸田らの指が弦をつまびく様を大画面に映し出すという視覚効果も楽しい。岸田は「ここからはくるりのテクニカルショーをお楽しみください!」と宣言しながらも、「これは間違えられへん」とプレッシャーを感じた様子。それでも見事なギタープレイでアップテンポな「青い空」を早弾いてみせた。
そうしてラストの「ロックンロール」まで4人だけでロック魂あふれる演奏を繰り広げたが、アンコールでは1曲ごとにゲストミュージシャンが増えていくという趣向。くるりのために結成された男女混声コーラスのザ・サスペンダーズをはじめ、キーボード、パーカッションが加わり、「どんどん増えていきます(笑)」と岸田。ついには総勢9人となって、名曲「ばらの花」などを演奏し、グランド・フィナーレでは「ピッカピカの新曲をやります」(岸田)と、6月公開の映画『奇跡』の同名主題歌をライブ初披露。15年で到達したくるりワールドの頂点を示してくれた。
このスペシャルライブがWOWOWで放送されるのは、5月11日(水)夜11:00~。カルチャー・シーンだけでなくアーティストからの注目も集める、まさに時代が求めているバンド“くるり”の魅力を、改めてWOWOWの番組でご覧いただきたい。
また、WOWOWのくるりスペシャルサイトでは、今回放送するライヴ映像をダイジェストで紹介。さらに、WOWOW加入者限定で放送に先行して、新曲「奇跡」のライヴ映像を配信している。こちらも見逃せない。
このシングル「奇跡」は2011年初となるシングルで、ワンコインシングルとして6月1日にリリース。これは、前述したとおり、6月11日に全国公開される是枝裕和監督の最新作『奇跡』の主題歌となっている。
3月に行われた武道館公演でも披露され大きな話題となっていたこの曲は、映画のストーリーとともに、“日常”というささいな幸せに向け、一歩を踏み出すためのチカラが詰まった楽曲。歌詞を全面にデザインしたジャケットも印象的だ。
映画は九州新幹線が全線開業することを記念して制作された作品となっており、主演に小学生兄弟お笑いコンビ“まえだまえだ”の前田航基と前田旺志郎、2人の父母役を大塚寧々とオダギリジョーが務めるほか、夏川結衣、阿部寛、長澤まさみ、原田芳雄、樹木希林、橋爪功といった豪華俳優陣も出演する。
くるり「奇跡」(映画『奇跡』主題歌)
2011年6月1日発売
VICL-36647 ¥500(tax in)
M1.奇跡 M2.奇跡(Instrumental)
映画『奇跡』
6月11日 バルト9 他 全国ロードショー
このニューシングル「奇跡」について、くるりのスタッフから以下のようなメッセージが届いている。
いつもくるりを応援していただき、誠にありがとうございます。
このたび、くるりのニューシングル「奇跡」を6月1日に発売することになりました。この楽曲は6月11日に全国公開(九州地区は6月4日に先行公開)される是枝裕和監督の映画『奇跡』の主題歌として書き下ろされた楽曲です。この楽曲への想いをどうしても伝えたく、この文章を書いています。
この楽曲を制作する機会をいただいた『奇跡』という映画は、JR九州新幹線の全線開業を記念して作られた映画です。主人公である兄弟は親の離婚に伴い、福岡と鹿児島に父方、母方に別れて暮らしており、もう一度、家族4人で暮らす、そんな当たり前の日常を夢見ています。ある日、「九州新幹線の1番列車がすれ違うとき、奇跡が起きる」、そんな噂を聞きつけた彼らが奇跡をおこそうと動き出していく、そんなストーリーです。彼らが求めているのは家族4人で以前のように暮らす、という日常の幸せでした。
思えば、3月11日に日本全体を襲った悲劇により、いろいろなものが失われました。
九州新幹線の一番列車を求め、一歩を踏み出す主人公たち。実際、映画のクライマックスに描かれてるのは開業記念日の3月12日ということになります。現実においても、前日の悲劇がなければ、九州新幹線開業記念日は大きな話題と、期待や希望に満ち溢れた日になる予定だったでしょう。震災は遠く離れた九州の、この新幹線を開業させるために動いてきた多くの人々の想いも打ち砕いたのかもしれません。
「奇跡」という映画、そしてこの「奇跡」という楽曲は「日常」というささいな幸せに向け、一歩を踏み出す為のチカラが詰まっています。それは今、とても重要なことだと思います。
そんな想いをこめて、この楽曲を伝えることがわれわれスタッフの仕事である、と想っています。ぜひ一度、聴いていただければと思います。
くるり スタッフ一同
撮影:久保憲司
■番組情報
「くるり LIVE at 武道館 2011~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~」
5月11日(水)夜11:00~ WOWOWでハイビジョン放送
◆WOWOWオンライン
◆WOWOWくるりスペシャルサイト
◆くるり オフィシャルサイト
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