SPYAIR、話題作「ジャパニケーション」インタビュー“俺らがビビッてたら何も始まらない”
前作「Last Moment」が人気アニメ「BLEACH」のエンディングテーマとなり、知名度も急上昇中のSPYAIR。彼らの3枚目となるシングルはインディーズ時代の代表曲でもある「ジャパニケーション」を再び音源化。日本だけでなく、世界の音楽シーンに向けて、SPYAIRのサウンドを知らしめようという旗印になる、熱い想いのこもったシングルに仕上がった。10月の日比谷野外音楽堂でのワンマンに向け、彼らの快進撃がここからはじまる。そんな彼らに、最近の活動や「ジャパニケーション」に関する話を聞いた。たっぷり紹介するので、じっくりと読んでほしい。
◆SPYAIRからのメッセージ映像
――「ジャパニケーション」のPVを観たんですが、韓国で撮影してきたそうですね。韓国のストリートでライヴをやっているという映像ですが、SPYAIRがインディーズ時代からストリートでライヴをやってきたというところを意識したんですか?
IKE:そうです。僕らはストリート育ちなので、ストリートで腕試しをしたくて。韓国を選んだのは、今、日本でK-POPが流行っているじゃないですか。その逆はどうなの!?っていうところで。言葉が通じないにせよ、この曲がどれだけパワーを持ってるか。もちろん自分らのパワーがどれだけあるのかってことでもあるんですけど、それを確かめに行きたかったんです。
――外国で、自分たちの出発点のようなストリートでライヴをやった気持ちは?
KENTA:初心に戻りましたね。あぁ、この感じ、この感じ!って。
IKE:俺らがビビッてたら何も始まらないし、肌でぶつかってきました。
UZ:そう。で、音楽の力で1人ずつお客さんが集まって来るっていう感覚が本当に久しぶりで。実際、それは韓国だろうと日本だろうと、言葉がわかろうがわからなかろうが関係ないんだなって。やっぱり音楽に力があれば、1人ずつでも集まってきてくれるんだなっていうのを改めて確認出来た感じがしましたね。リハも合わせて、あの場で7回くらい「ジャパニケーション」をやったんで、この1本の中に、7回分のドラマが詰め込まれているんです。そういう部分でも面白いですよ。
KENTA:韓国ではENZEL☆が大人気だったんですよ。
ENZEL☆:見ず知らずの人に写メ撮らせてと言われて。飴ももらいました。ぜんぜん日本と変わらない味でした(笑)。
――そんな韓国での思い出も出来て、いよいよ「ジャパニケーション」が発売されます。今回の「ジャパニケーション」は、以前、インディーズで一度リリースしたものを再録音したわけですが、流れ的には「LIAR」で“はじめまして”、「Last Moment」で“僕たちにはこういう部分もあるんですよ”ともうちょっと深く知ってもらって、「ジャパニケーション」で本心をガッと見せるような感じですよね。
IKE:まさにそんな感じですね。韓国に行って日本だけじゃないってことにも気付いたんで、「ジャパニケーション」は世界に向けてという気持ちも強いんです。俺らのスタンダードにしている形って攻めるっていうことだと思うんですよ。その前傾姿勢がとれているのが「ジャパニケーション」だったりするんですよね。
UZ:「Last Moment」からの流れで、もっと攻めたいって思ったし、新しい曲を作るのもいいんですけど、今までのSPYAIRの象徴的な曲を改めてぶつけたい。そういう気持ちもあったので、それなら「ジャパニケーション」はピッタリだろうということで、3枚目にこの曲がきたっていうのがありますね。
――一度レコーディングしていて、ライヴでもやり続けてきた曲ですから、録り直すにあたって、まったく新しい姿にするのかどうかっていうことも考えたと思うんですが、どうでしたか?
UZ:そこは考えたんですけど、以前リリースしてから2年もライヴでやり続けていたので、成長したものをストレートに音源に残せたらいいなということで、アレンジはたいして変えていないんですよ。メンバーは同じ人間だけど、その成長している姿を曲に出せたらなぁというのもあって、結構シンプルにしました。
――やり込んでいる曲だから、レコーディングは早かったんじゃないですか?
UZ:弾き慣れているぶん、そこからもう一歩っていうところに踏み込めるので。早くレコーディングが終わったってことはなく、深めたって感じですね。いつもやってるからこそ、理想がどんどん高くなっていくんですよ。そこに追いつくように、追いつくようにってやっていると、細か過ぎちゃって(笑)。たぶん聴いている人にはわかんないと思うんですけど、“もう一回やらせてください”ってなるんですよ。今ちょっと気持ちが足りんかった。他のこと考えとったって。
――余裕も出て、たくさんの武器を手にした上で、選べるものも多くなって、そこから最適なものを選んで闘えるレコーディングだったわけですね。
UZ:間違いないですね。
IKE:ただ……選べるものは多くなってたけど、余裕はまったくなかったですよ(笑)。俺の場合は、一回目にレコーディングしたときよりも汗ばんでたと思う。リスナーが前作を越えたかどうかっていうのを判断するのはヴォーカルだと思うので、越えないとっていう気持ちが強くて。レコーディングブースに入ったら、出来る限り今の全力を出し切るだけでしたけどね。
MOMIKEN:逆に俺はレコーディングは早かったんですよ。レコーディングって、すごいプレッシャーかかるんですよ。しかも、良いプレッシャーではないんです。プレッシャーのせいでタイミングが遅くなったり、無心でパッと弾けたときのテイクが一番良くて。それが「ジャパニケーション」の場合、一発目で出て。あぁ、じゃあ、もうこれでOKだからって、予備で2~3本、ツルっといっといてみたいな感じで終わったんです。でもほとんど一本目のテイクを使ってる感じで。それまで弾き込んでたっていうのもあったし、それまで出来なかったプレイとかも突っ込んだんですけど、テンポ感とか曲の感じは体にしみ込んでいるから、無心でパッと入ってすぐ弾けたっていうのが良くて。テイクを重ねて行くと色んなことを考え始めちゃうとグチャグチャになるんです。最初にバーっと弾いて、良かったら、それに足して行くほうがよっぽど良くて。重ねて行くとどんどんダメなんで(笑)。
KENTA:「考え出すと止まらないよね。俺もホントに体に染み付いてるから、体に任せて。自分の体に“お願いします”って、ヨーイドンで叩いた感じです。
――そういうのって、音源のグルーヴに出ていますよね。
KENTA:勢いは乗ったかもしれないですよね。
――バンドの力はインディーズ時代の何倍にもなっているというのが現れていると思いますよ。
IKE:聴いてて気持ちいいですよね。
MOMIKEN:個人的なこともそうですけど、KENTAが叩いて、俺が弾いて、そのあとUZが弾いてるわけじゃないですか。ブレイクしたあとの入っていく瞬間のタイミングとか、バンド感とかタイム感が合っているから、それは他の曲とは違う、まとまり間がすごい感じますね。
――ちなみに、このレコーディングのとき、ENZEL☆は何をしていましたか?
IKE:モンハンじゃない?
ENZEL☆:そんなっ!みんなが一生懸命のときにやんねぇよ!
IKE:いや、俺は見ていた。
MOMIKEN:一狩りやってた?
IKE:ニ狩りはやってた。
UZ:俺もそういうのは気にして見ていた。
KENTA:正直、何狩り行った?
ENZEL☆:え!? 俺、やってないよ。
IKE:別にお前の狩りが悪いって言ってるわけじゃないよ。
ENZEL☆:やったかなぁ……。
――ははは(笑)。でもENZEL☆はみんなの応援団ですからね。
UZ:応援してもらった記憶はないですけどね(笑)。
IKE:うちのメンバーは厳しいよね(笑)。
――ライヴでは、ENZEL☆が「ジャパニケーション」を盛上げる番ですよね。
ENZEL☆:はいっ!盛上げますよ!
MOMIKEN:そのうちライヴでモンハンやりだすかもしれないよ。
IKE:お前らワイヤレスオンしろ!って?
KENTA:それは最悪だわー。
――乞うご期待ってことで。
ENZEL☆:いやいや、ダメですよ。ご期待しないでください。
――今回の一枚は、攻めている一枚になりましたよね。
MOMIKEN:はい。10月の日比谷野外音楽堂でのワンマンを発表して、決意表明をこの曲に込めることが出来たかなぁと思ってますね。ステージの上で待ってるから、野音に来てほしいですよね。
KENTA:今回の4曲を聴いていて思うけど、1枚目と2枚目で幅を見せつつ、今回は寄ったなと。トゲトゲした部分が出たのかな。
――「Departure」が入ることで緩急もついているしね。
IKE:『Departure』はバラードにはなり切ってはいないと思うんですけど、ライヴの中にはこういう要素を必ず入れてますからね。だから、このシングルは、一番SPYAIRらしい形なのかもしれないです。
取材・文●大橋美貴子
3rd Single「ジャパニケーション」
2011.03.16 release
初回盤(CD+DVD)
通常盤(CD only)
1.ジャパニケーション
2.Departure
3.Just One
4.Dead Coaster
<SPYAIR ワンマンライブ>
2011年3月21日(月・祝)東京 渋谷CLUB QUATTRO
[問]DISK GARAGE 03-5436-9600
10月30日(日)日比谷野外大音楽堂
<「ジャパニケーション」購入者限定ライブ>
3月18日(金)名古屋 Electric Lady Land
3月25日(金)心斎橋DROP
※対象店舗で購入の方に先着でチケットプレゼント!詳しくはオフィシャルサイトまで。
◆SPYAIR オフィシャルサイト
◆SPYAIRからのメッセージ映像
――「ジャパニケーション」のPVを観たんですが、韓国で撮影してきたそうですね。韓国のストリートでライヴをやっているという映像ですが、SPYAIRがインディーズ時代からストリートでライヴをやってきたというところを意識したんですか?
IKE:そうです。僕らはストリート育ちなので、ストリートで腕試しをしたくて。韓国を選んだのは、今、日本でK-POPが流行っているじゃないですか。その逆はどうなの!?っていうところで。言葉が通じないにせよ、この曲がどれだけパワーを持ってるか。もちろん自分らのパワーがどれだけあるのかってことでもあるんですけど、それを確かめに行きたかったんです。
――外国で、自分たちの出発点のようなストリートでライヴをやった気持ちは?
KENTA:初心に戻りましたね。あぁ、この感じ、この感じ!って。
IKE:俺らがビビッてたら何も始まらないし、肌でぶつかってきました。
UZ:そう。で、音楽の力で1人ずつお客さんが集まって来るっていう感覚が本当に久しぶりで。実際、それは韓国だろうと日本だろうと、言葉がわかろうがわからなかろうが関係ないんだなって。やっぱり音楽に力があれば、1人ずつでも集まってきてくれるんだなっていうのを改めて確認出来た感じがしましたね。リハも合わせて、あの場で7回くらい「ジャパニケーション」をやったんで、この1本の中に、7回分のドラマが詰め込まれているんです。そういう部分でも面白いですよ。
KENTA:韓国ではENZEL☆が大人気だったんですよ。
ENZEL☆:見ず知らずの人に写メ撮らせてと言われて。飴ももらいました。ぜんぜん日本と変わらない味でした(笑)。
――そんな韓国での思い出も出来て、いよいよ「ジャパニケーション」が発売されます。今回の「ジャパニケーション」は、以前、インディーズで一度リリースしたものを再録音したわけですが、流れ的には「LIAR」で“はじめまして”、「Last Moment」で“僕たちにはこういう部分もあるんですよ”ともうちょっと深く知ってもらって、「ジャパニケーション」で本心をガッと見せるような感じですよね。
IKE:まさにそんな感じですね。韓国に行って日本だけじゃないってことにも気付いたんで、「ジャパニケーション」は世界に向けてという気持ちも強いんです。俺らのスタンダードにしている形って攻めるっていうことだと思うんですよ。その前傾姿勢がとれているのが「ジャパニケーション」だったりするんですよね。
UZ:「Last Moment」からの流れで、もっと攻めたいって思ったし、新しい曲を作るのもいいんですけど、今までのSPYAIRの象徴的な曲を改めてぶつけたい。そういう気持ちもあったので、それなら「ジャパニケーション」はピッタリだろうということで、3枚目にこの曲がきたっていうのがありますね。
――一度レコーディングしていて、ライヴでもやり続けてきた曲ですから、録り直すにあたって、まったく新しい姿にするのかどうかっていうことも考えたと思うんですが、どうでしたか?
UZ:そこは考えたんですけど、以前リリースしてから2年もライヴでやり続けていたので、成長したものをストレートに音源に残せたらいいなということで、アレンジはたいして変えていないんですよ。メンバーは同じ人間だけど、その成長している姿を曲に出せたらなぁというのもあって、結構シンプルにしました。
――やり込んでいる曲だから、レコーディングは早かったんじゃないですか?
UZ:弾き慣れているぶん、そこからもう一歩っていうところに踏み込めるので。早くレコーディングが終わったってことはなく、深めたって感じですね。いつもやってるからこそ、理想がどんどん高くなっていくんですよ。そこに追いつくように、追いつくようにってやっていると、細か過ぎちゃって(笑)。たぶん聴いている人にはわかんないと思うんですけど、“もう一回やらせてください”ってなるんですよ。今ちょっと気持ちが足りんかった。他のこと考えとったって。
――余裕も出て、たくさんの武器を手にした上で、選べるものも多くなって、そこから最適なものを選んで闘えるレコーディングだったわけですね。
UZ:間違いないですね。
IKE:ただ……選べるものは多くなってたけど、余裕はまったくなかったですよ(笑)。俺の場合は、一回目にレコーディングしたときよりも汗ばんでたと思う。リスナーが前作を越えたかどうかっていうのを判断するのはヴォーカルだと思うので、越えないとっていう気持ちが強くて。レコーディングブースに入ったら、出来る限り今の全力を出し切るだけでしたけどね。
MOMIKEN:逆に俺はレコーディングは早かったんですよ。レコーディングって、すごいプレッシャーかかるんですよ。しかも、良いプレッシャーではないんです。プレッシャーのせいでタイミングが遅くなったり、無心でパッと弾けたときのテイクが一番良くて。それが「ジャパニケーション」の場合、一発目で出て。あぁ、じゃあ、もうこれでOKだからって、予備で2~3本、ツルっといっといてみたいな感じで終わったんです。でもほとんど一本目のテイクを使ってる感じで。それまで弾き込んでたっていうのもあったし、それまで出来なかったプレイとかも突っ込んだんですけど、テンポ感とか曲の感じは体にしみ込んでいるから、無心でパッと入ってすぐ弾けたっていうのが良くて。テイクを重ねて行くと色んなことを考え始めちゃうとグチャグチャになるんです。最初にバーっと弾いて、良かったら、それに足して行くほうがよっぽど良くて。重ねて行くとどんどんダメなんで(笑)。
KENTA:「考え出すと止まらないよね。俺もホントに体に染み付いてるから、体に任せて。自分の体に“お願いします”って、ヨーイドンで叩いた感じです。
――そういうのって、音源のグルーヴに出ていますよね。
KENTA:勢いは乗ったかもしれないですよね。
――バンドの力はインディーズ時代の何倍にもなっているというのが現れていると思いますよ。
IKE:聴いてて気持ちいいですよね。
MOMIKEN:個人的なこともそうですけど、KENTAが叩いて、俺が弾いて、そのあとUZが弾いてるわけじゃないですか。ブレイクしたあとの入っていく瞬間のタイミングとか、バンド感とかタイム感が合っているから、それは他の曲とは違う、まとまり間がすごい感じますね。
――ちなみに、このレコーディングのとき、ENZEL☆は何をしていましたか?
IKE:モンハンじゃない?
ENZEL☆:そんなっ!みんなが一生懸命のときにやんねぇよ!
IKE:いや、俺は見ていた。
MOMIKEN:一狩りやってた?
IKE:ニ狩りはやってた。
UZ:俺もそういうのは気にして見ていた。
KENTA:正直、何狩り行った?
ENZEL☆:え!? 俺、やってないよ。
IKE:別にお前の狩りが悪いって言ってるわけじゃないよ。
ENZEL☆:やったかなぁ……。
――ははは(笑)。でもENZEL☆はみんなの応援団ですからね。
UZ:応援してもらった記憶はないですけどね(笑)。
IKE:うちのメンバーは厳しいよね(笑)。
――ライヴでは、ENZEL☆が「ジャパニケーション」を盛上げる番ですよね。
ENZEL☆:はいっ!盛上げますよ!
MOMIKEN:そのうちライヴでモンハンやりだすかもしれないよ。
IKE:お前らワイヤレスオンしろ!って?
KENTA:それは最悪だわー。
――乞うご期待ってことで。
ENZEL☆:いやいや、ダメですよ。ご期待しないでください。
――今回の一枚は、攻めている一枚になりましたよね。
MOMIKEN:はい。10月の日比谷野外音楽堂でのワンマンを発表して、決意表明をこの曲に込めることが出来たかなぁと思ってますね。ステージの上で待ってるから、野音に来てほしいですよね。
KENTA:今回の4曲を聴いていて思うけど、1枚目と2枚目で幅を見せつつ、今回は寄ったなと。トゲトゲした部分が出たのかな。
――「Departure」が入ることで緩急もついているしね。
IKE:『Departure』はバラードにはなり切ってはいないと思うんですけど、ライヴの中にはこういう要素を必ず入れてますからね。だから、このシングルは、一番SPYAIRらしい形なのかもしれないです。
取材・文●大橋美貴子
3rd Single「ジャパニケーション」
2011.03.16 release
初回盤(CD+DVD)
通常盤(CD only)
1.ジャパニケーション
2.Departure
3.Just One
4.Dead Coaster
<SPYAIR ワンマンライブ>
2011年3月21日(月・祝)東京 渋谷CLUB QUATTRO
[問]DISK GARAGE 03-5436-9600
10月30日(日)日比谷野外大音楽堂
<「ジャパニケーション」購入者限定ライブ>
3月18日(金)名古屋 Electric Lady Land
3月25日(金)心斎橋DROP
※対象店舗で購入の方に先着でチケットプレゼント!詳しくはオフィシャルサイトまで。
◆SPYAIR オフィシャルサイト
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