約2年ぶりのアルバムにしてAqua Timezの最高傑作『カルペ・ディエム』完成

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Aqua Timez

4th Full Album 『カルペ・ディエム』 2011.02.16 Release

INTERVIEW

昔はみんなで“綺麗な丸でいよう”という意識が強かったけど、今は多少飛び出たところがあっても、まぁそれはそれでいいのかな、みたいに思えるようになった。(Mayuko)

――ベスト盤だ、ツアーだ、シングルだと、目まぐるしく活動していたことは承知しつつ、文字にすると2年ぶりのアルバムです。完成した今の感触を教えてもらえますか?

太志(Vo):実はもう頭はライヴに向かっていて。ツアーは6月からだけど、その間にもライヴはあるので。

―― 一瞬、8月に決まった初の日本武道館のことをもう考えてますって話かと思った。

太志:いや、武道館のセットリストも仮の案がどんどんできてるよ。今までのツアーも普通に準備してたけど、もっとできることがあったんじゃないかって、全員でアイディアを出しまくってます。それまでに新曲も作りたいし、やることはいっぱいあるなぁと思って。

――『カルペ・ディエム』は、今という時間を大切に使おうってアルバムだから。

太志:まさにそうですね。それを体現しないとって思ってますね。

――今作はとてもバンド感に溢れているけれども、聴き進めていくうちにひしひしと、やっぱりヘンテコなバンドだなぁって思う。

太志:フフフ。そう言ってもらえると嬉しいですよ。

mayuko(Key):活動を重ねる中で自由になれてきた気がしますね。昔はみんなで“綺麗な丸でいよう”という意識が強かったけど、今は多少飛び出たところがあっても、まぁそれはそれでいいのかな、みたいに思えるようになったというか。

――そう。ちゃんとスキルアップしてるんだけど、それがテクニックではない方向に進んでいて、何より優先されるのは曲の感情みたいなもので。

TASSHI(Dr):そうなんですよね。個人の表現力がついたなって感触は自分たちにもすごくあって。それはたぶん去年、ツアーを2本まわった成果。レコーディングみたいに間違ってもやり直すことができない、1本1本が勝負のライヴを1年間やってきたことで培われた表現力というか。もうmayukoがピアノ弾いてる時の顔はすごかったですからね。うわっ、キテる!(笑) って思いながら見てましたもん。

mayuko:うそっ……。OKPよりも?!

TASSHI:OKPさんはシャクレていくだけなんで(笑)。

――クククク。どんなバンドよ。

TASSHI:でもホントに、レコーディングを撮った映像を見ても、以前より確実にみんな顔に出まくっちゃってますよね。気持ちを音に封じ込めようって想いが強くなってるんだと思う。

一同:ほんと、そうですね。

――ナルホド。今回はレコーディングに入る前に、“楽曲制作期間”という名のお休みを経ているわけですが、アルバムのための曲は結構集まっていたの?

mayuko:1番だけとか、ネタは各自でかなり作ってたよね。

太志:そこから選びつつ。選んだ以上は責任を持って、ライヴで絶対に外せない楽曲にして終わらせるぞっていう。

――資料見ると13曲中6曲が既発曲だったりするのに、全然そんな感じしないもんね。そう考えると新曲7曲の濃さ!

太志:濃いよねぇ。言われた通り、新曲の数が少ない分、驚きまで少なくなるのはとっても怖かったので。だからと言っていっぱい曲を作るんじゃなく、1曲1曲をどんだけ濃密なものにできるかっていう勝負ではありましたね。

――結果、「メメント・モリ」の後の「風に吹かれて」なんて、ここに置くために作られていたような感覚に陥るくらいだし。間違いなくこれまでで一番作品然としております。とにかくどれをチョイスしても濃密なので、メンバーのお気に入り曲を教えてもらえますか?

OKP-STAR(B):ええっと。今、ライヴに向けて練習してるんですけど、弾いてて面白いのは「Let Loose」。ステージでどう盛り上げるかっていうのを想像しながら、昨日もこればっか弾いてて。楽し過ぎて他の曲は全然やってないっす。

――(笑)。トリッキーなアプローチというわけではないのに、ものすごく新鮮に響く曲です。

OKP-STAR:ねっ。こういう曲あったらいいなぁみたいな感じで作り始めたんだけど。うん、面白いものになって良かったですね。

mayuko:私は「真夜中のオーケストラ」。まぁシングルで先に出してはいますけども。「カルペ・ディエム」がアルバムの中心とは言え、存在感の大きな曲というか、独特な世界観でできたなぁというのがすごくあります。

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