クイーンの映画、「エイズで死んだ男の話にはしたくない」

ポスト
サシャ・バロン・コーエン(『アリ・G』『バラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』)主演で映画化されることが発表されたクイーンのバイオグラフィ映画。脚本家が、どんな作品にしようしているのか、いま持つ基本的なアイディアを明かした。

脚本は、『The Queen』(2006年)や『Frost/Nixon』(2008年)でアカデミー賞にノミネートされたピーター・モーガンが執筆。現在「ファルーク・バルサラ(フレディ・マーキュリーの本名)のことで頭がいっぱい」というモーガンは、Bafta and BFI(英国アカデミー賞/英国映画協会)主催の脚本家レクチャー・シリーズでこう話した。

「映画は1人の人物に焦点を当てるわけじゃない。バンド・メンバーもクイーンは“フレディ・マーキュリーのバンド”と見られることを好んでいない。それは正しい。フレディ・マーキュリーのことだけにはならない」

また、コメディ色の濃いコーエンがマーキュリーを演じるが、「彼ら(制作チーム)は僕を雇ったんだ。ということは、ギャグは求められていない。これはドラマになる」とも話している。

モーガンは当初、コーエンの38歳という年齢を考慮し、若き日のマーキュリーが描ききれない、亡くなるまでの数年ではエピソードが限られてしまうと心配したそうだが、「エイズで死んだ男の話にはしたくなかった。ラッキーなことに、彼の人生を調べてみたら、いい話がいっぱいあった」という。

映画は、クイーンのメンバーが全面協力。モーガンを脚本に選んだことで、シリアスな内容にしようとしていることがうかがえる。

Ako Suzuki, London
この記事をポスト

この記事の関連情報