待望のMac対応を果たしたオーディオ編集・マスタリングソフト「WaveLab 7」登場!エントリー向けのElementsも
ヤマハは、Steinberg Media Technologies GmbH(スタインバーグ)が開発した、オーディオ編集/マスタリング/CD制作の機能を備えたソフトウェア「WaveLab 7」(ウェーブ ラボ7)と、基本性能にフォーカスすることで高いコストパフォーマンスを実現した「WaveLab Elements 7」(ウェーブラボ エレメンツ7)を2010年11月10日より発売する。
「WaveLab 7」は、1995年の登場以来「最高のマスタリング、エディット、レストレーション環境」を提供するために進化を続けてきた「WaveLab」の最新バージョン。実に4年ぶりとなるバージョンで、今回より新たにMacに対応している。
ワークフローの効率化を図るために編集ウィンドウを一新。古い録音をよみがえらせオーディオ素材からノイズを除去するレストレーションツールを搭載。また、トッププロフェッショナルだけでなく幅広いユーザのニーズに対応し、オプションを必要とせずにCD/DVDオーディオ制作のマスターデータを出力できるなどプロフェッショナルのマスタリングツールを備えた「WaveLab 7」に加え、ホームスタジオでの録音や個人の古いレコードコレクションのデジタル化、ポッドキャスト制作などのニーズに応え、基本性能にフォーカスすることで高いコストパフォーマンスを実現した「WaveLab Elements 7」を用意している。
最大の注目はやはりMacへの対応だろう。スタインバーグの製品には「Cubase」「Nuendo」があるが、これらはWindows/Macのクロスプラットフォーム対応が早くからなされてきた。一方、「WaveLab」は登場時よりWindowsのみの対応だった。しかし、今回のバージョン7ではじめてMacにも対応することとなったのだ。Mac版の開発は2006年のMacのIntelプラットフォームへの移行をきっかけにはじめられ、新バージョン開発に際してはプログラムの70%以上の部分が新たに書き換えられているという。
バージョン7では、編集ウィンドウを一新。オーディオ編集/マスタリング/ポッドキャスト編集といった一連の作業別に「ワークスペース」を用意。「ワークスペース」は限られたスペースを有効活用できる自由度の高いウィンドウレイアウトにより、個人ユースのみならず大規模なスタジオ環境にも対応し、ワークフローの効率化を図ることができるようになっている。
機能面での注目は、強力なレストレーションツールを備えたオーディオ編集機能だ。「オーディオ ファイル」ワークスペースでは、豊富な解析ツールとサンプル精度の編集機能により、判別が難しいオーディオ素材のエラーを摘出し修正することが可能。また、業務用のレストレーションツールとして定評のあるSonnox社のノイズ除去プラグインDeNoiser、DeClicker、DeBuzzerを搭載しており、古いオーディオ素材を復元するだけでなく、録音時に混入したクリックノイズ(カチッという音)、ポップノイズ、バズノイズ、バックグラウンドノイズなどを取り除くことができる。Sonnox社のノイズ除去プラグインは単体購入で10万円前後することを考えれば、機能的にはすべてをカバーするわけではないというものの、大きなバリューアップであることに間違いはない。
プロクオリティのマスタリング機能もWaveLabならでは。マスタリングを行うためのワークスペースである「オーディオ モンタージュ」で、オーディオCDやDVD-Audio(「WaveLab Elements 7」を除く)を作成することが可能。オーディオをクリップ化して自由に配置し、フェードイン/フェードアウト、クロスフェードなどの編集を行うことができる。また、「Cubase」や「Nuendo」に搭載されているEQ、コンプレッサー、リバーブなど多数のVST3プラグインエフェクトを付属しており、各クリップ、各トラック(「WaveLab Elements 7」を除く)にエフェクトをかけることができる。
効率的に複数の処理が可能なバッチ処理も大きな魅力だ(こちらも「WaveLab Elements 7」は対応しない)。バッチ処理を行うためのワークスペースを装備しており、複数のファイル名の一括変換や、一括で24bit/96kHzから16bit/44.1kHzに変換するなどの処理を行うことが可能。マルチプロセッサに完全対応しているのでCPUのコア数に応じて分散して効率よくファイル処理を行うことができる。
ポッドキャストの作成には配信まで簡単行える「ポッドキャスト」ワークスペースを用意。FTPクライアントを搭載しており、エピソードの作成から配信まで「WaveLab 7」内で完結することが可能だ。また、テンプレート機能により、新しいエピソードを素早く作成できるほか、iTunes用 ポッドキャストのオプション機能も備え、カテゴリやキーワードなどを設定することで、iTunesユーザー向けの配信を簡単に行うことができる。
ライティングエンジンの刷新も大きなトピックだろう。Red Book準拠のプリマスターオーディオCDはもちろん、データCD/DVDの作成も可能。新しいライティングエンジンによりこれまで以上に安定性、信頼性が高められている。また、インターネットを介してのデータの受け渡し、ハードディスクやUSBメモリーなどの記憶メディアへの保管ができるといった利便性により、プレス工場への納品形態として主流となっているDDP(Disc Description Protocol)ファイルの書き出し/読み込みに対応した(「WaveLab Elements 7」を除く)。従来はオプションであり、対応環境を揃えるにはWaveLab本体と合わせて約20万円だったのが、DDPへ対応が「WaveLab 7」本体に組み込まれたことで、DDP対応ソフトとしては破格の低価格を実現している点は大いに注目すべき点だろう。
さて、気になる価格だが、いずれもオープンプライスで、想定実売価格は「WaveLab 7」が59,800円前後、「WaveLab Elements 7」が9,980円前後。前バージョンである「WaveLab 6」が99,800円前後だったので、前述のDDP対応やSonnox社のノイズ除去プラグインとあわせ実質的に驚くほどの大幅な値下げが図られていることになる。マスタリング環境を求めるユーザーにとっては真っ先に検討したいソフトウェアといえるだろう。10月1日に行われた発表会では、これら機能や価格についての解説のほか、開発者についても紹介された。WaveLabシリーズの開発はフランス人のプログラマーが1人で行っており、開発環境としてMac Pro上のMacOS X LeopardとWindows 7が使用されたとのこと。また、不具合への対応などのレスポンスが非常によいということなので、今後のサポートにも期待が持てそうだ。
◆WaveLab 7
価格:オープン
◆WaveLab Elements 7
価格:オープン
発売日:2010年11月10日
◆WaveLab 7 製品詳細ページ
◆プレスリリース
◆ヤマハ
◆BARKS 楽器チャンネル
「WaveLab 7」は、1995年の登場以来「最高のマスタリング、エディット、レストレーション環境」を提供するために進化を続けてきた「WaveLab」の最新バージョン。実に4年ぶりとなるバージョンで、今回より新たにMacに対応している。
ワークフローの効率化を図るために編集ウィンドウを一新。古い録音をよみがえらせオーディオ素材からノイズを除去するレストレーションツールを搭載。また、トッププロフェッショナルだけでなく幅広いユーザのニーズに対応し、オプションを必要とせずにCD/DVDオーディオ制作のマスターデータを出力できるなどプロフェッショナルのマスタリングツールを備えた「WaveLab 7」に加え、ホームスタジオでの録音や個人の古いレコードコレクションのデジタル化、ポッドキャスト制作などのニーズに応え、基本性能にフォーカスすることで高いコストパフォーマンスを実現した「WaveLab Elements 7」を用意している。
最大の注目はやはりMacへの対応だろう。スタインバーグの製品には「Cubase」「Nuendo」があるが、これらはWindows/Macのクロスプラットフォーム対応が早くからなされてきた。一方、「WaveLab」は登場時よりWindowsのみの対応だった。しかし、今回のバージョン7ではじめてMacにも対応することとなったのだ。Mac版の開発は2006年のMacのIntelプラットフォームへの移行をきっかけにはじめられ、新バージョン開発に際してはプログラムの70%以上の部分が新たに書き換えられているという。
バージョン7では、編集ウィンドウを一新。オーディオ編集/マスタリング/ポッドキャスト編集といった一連の作業別に「ワークスペース」を用意。「ワークスペース」は限られたスペースを有効活用できる自由度の高いウィンドウレイアウトにより、個人ユースのみならず大規模なスタジオ環境にも対応し、ワークフローの効率化を図ることができるようになっている。
機能面での注目は、強力なレストレーションツールを備えたオーディオ編集機能だ。「オーディオ ファイル」ワークスペースでは、豊富な解析ツールとサンプル精度の編集機能により、判別が難しいオーディオ素材のエラーを摘出し修正することが可能。また、業務用のレストレーションツールとして定評のあるSonnox社のノイズ除去プラグインDeNoiser、DeClicker、DeBuzzerを搭載しており、古いオーディオ素材を復元するだけでなく、録音時に混入したクリックノイズ(カチッという音)、ポップノイズ、バズノイズ、バックグラウンドノイズなどを取り除くことができる。Sonnox社のノイズ除去プラグインは単体購入で10万円前後することを考えれば、機能的にはすべてをカバーするわけではないというものの、大きなバリューアップであることに間違いはない。
プロクオリティのマスタリング機能もWaveLabならでは。マスタリングを行うためのワークスペースである「オーディオ モンタージュ」で、オーディオCDやDVD-Audio(「WaveLab Elements 7」を除く)を作成することが可能。オーディオをクリップ化して自由に配置し、フェードイン/フェードアウト、クロスフェードなどの編集を行うことができる。また、「Cubase」や「Nuendo」に搭載されているEQ、コンプレッサー、リバーブなど多数のVST3プラグインエフェクトを付属しており、各クリップ、各トラック(「WaveLab Elements 7」を除く)にエフェクトをかけることができる。
効率的に複数の処理が可能なバッチ処理も大きな魅力だ(こちらも「WaveLab Elements 7」は対応しない)。バッチ処理を行うためのワークスペースを装備しており、複数のファイル名の一括変換や、一括で24bit/96kHzから16bit/44.1kHzに変換するなどの処理を行うことが可能。マルチプロセッサに完全対応しているのでCPUのコア数に応じて分散して効率よくファイル処理を行うことができる。
ポッドキャストの作成には配信まで簡単行える「ポッドキャスト」ワークスペースを用意。FTPクライアントを搭載しており、エピソードの作成から配信まで「WaveLab 7」内で完結することが可能だ。また、テンプレート機能により、新しいエピソードを素早く作成できるほか、iTunes用 ポッドキャストのオプション機能も備え、カテゴリやキーワードなどを設定することで、iTunesユーザー向けの配信を簡単に行うことができる。
ライティングエンジンの刷新も大きなトピックだろう。Red Book準拠のプリマスターオーディオCDはもちろん、データCD/DVDの作成も可能。新しいライティングエンジンによりこれまで以上に安定性、信頼性が高められている。また、インターネットを介してのデータの受け渡し、ハードディスクやUSBメモリーなどの記憶メディアへの保管ができるといった利便性により、プレス工場への納品形態として主流となっているDDP(Disc Description Protocol)ファイルの書き出し/読み込みに対応した(「WaveLab Elements 7」を除く)。従来はオプションであり、対応環境を揃えるにはWaveLab本体と合わせて約20万円だったのが、DDPへ対応が「WaveLab 7」本体に組み込まれたことで、DDP対応ソフトとしては破格の低価格を実現している点は大いに注目すべき点だろう。
さて、気になる価格だが、いずれもオープンプライスで、想定実売価格は「WaveLab 7」が59,800円前後、「WaveLab Elements 7」が9,980円前後。前バージョンである「WaveLab 6」が99,800円前後だったので、前述のDDP対応やSonnox社のノイズ除去プラグインとあわせ実質的に驚くほどの大幅な値下げが図られていることになる。マスタリング環境を求めるユーザーにとっては真っ先に検討したいソフトウェアといえるだろう。10月1日に行われた発表会では、これら機能や価格についての解説のほか、開発者についても紹介された。WaveLabシリーズの開発はフランス人のプログラマーが1人で行っており、開発環境としてMac Pro上のMacOS X LeopardとWindows 7が使用されたとのこと。また、不具合への対応などのレスポンスが非常によいということなので、今後のサポートにも期待が持てそうだ。
◆WaveLab 7
価格:オープン
◆WaveLab Elements 7
価格:オープン
発売日:2010年11月10日
◆WaveLab 7 製品詳細ページ
◆プレスリリース
◆ヤマハ
◆BARKS 楽器チャンネル
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