西村由紀江、国内3位の指揮者が振る社会人オーケストラと共演

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社会人を中心とした交響楽団たんぽぽによる演奏会<親子で楽しむサマーコンサート>が8月15日に青葉台にあるフィリアホールで開催され、ピアニストの西村由紀江がゲスト出演した。

クラシックという枠にとらわれない同楽団の本演奏会のコンセプトは、そのタイトルどおり“親子で楽しむ”ということ。「小学生以下は入場をお控えください」という但し書きのある、いわゆる敷居の高いクラシックの演奏会ではなく、今回は「子供たちの歌う声や泣き声もこの日の音楽の一部」として、気軽に楽しんでほしいという気持ちから入場は無料。さらに、小さい子供たちも知っている「組曲『となりのトトロ』」などを演奏プログラムに組み込んでいる。西村は、同オーケストラのこの姿勢に共感し、今回、出演を快諾した。

これら喝采とともに演奏会中盤(第2部)から登場したのが西村由紀江。この日は終戦記念日ということで、自身が広島にて実際に話を聞いた戦前の広島の様子を表現した「あの日のこと」や「NHKアーカイブス」のテーマ曲などを交響楽団たんぽぽと競演。オーケストラの空気、会場の雰囲気をも変えてしまうほどの彼女の熱演に、オーディエンスからの拍手は鳴り止まず、アンコールでの「ビタミン」を含めて4曲を演奏した。

さらに、「組曲『となりのトトロ』」を披露した第3部では、オーケストラの中に西村もピアノで参加。ちなみに今回のオーケストラには、倖田來未や上戸彩の楽曲アレンジなども手掛けた音楽総合研究所の佐藤光俊がコントラバスを担当(なお、第2部の西村由紀江の楽曲をこの演奏会のためにフルオーケストラアレンジを施したのも彼である)しているのに加え、ソリストとしても活躍するチェリストの遠藤真理を特別に迎えており、社会人を中心としたオーケストラとしては、あまりにも豪華すぎるメンバーによる演奏となった。

また西村は、本楽団の指揮者であり、2010年4月に行なわれた<日独楽友協会指揮者コンクール>にて3位入賞をはたした藤田淳平とともにオーケストラの各パートの解説などトークコーナーにも参加。ピアノの前で見せるプロとしての顔とはまた違った、彼女自身の柔らかな雰囲気で観客を楽しませた。

なお、本公演の模様は、西村由紀江のブログにも掲載。西村は、今回の出演、そして交響楽団たんぽぽとの共演が気に入ったらしく<また、来年もこの時期に参加することを、私が勝手に決めました。>と、早くも2011年のコンサートへの出演についても語っている。

◆西村由紀江 オフィシャルサイト
◆交響楽団たんぽぽ オフィシャルサイト
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