黒猫チェルシー、渾身の完全入門スペシャルアイテム『猫 Pack』リリース特集

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黒猫チェルシー

メジャー移籍第一弾『猫 Pack』2010.5.26リリース

こいつら一体なんなんだ!?
ロックの初期衝動を荒々しくパッキングし
進化過程のナマの姿を惜しげもなく晒す
渾身の黒猫チェルシー完全入門スペシャルアイテム

INTERVIEW

──「オーガニック大陸」も、タイトルからして謎というかなんというか(笑)。なんか、不思議な雰囲気の曲ですよね。

渡辺: 最初は、“オーガニックリズム”ってタイトルで…。“オーガニック”は響きで選んだっていうのもあるんですけど、ちょっとそういう自然的なイメージで、“大陸”っていうのはドラムの啓ちゃん(岡本啓佑:Dr)からのアイデアで。なんか、地面がグラグラ揺れてるような、地響きがするようなイメージだったんですよね。“かいじゅう”が出てきたりだとか、エイリアンが宇宙船に乗って来るような、なんかそういうぶっ飛んだっていうか、スケールがデカいイメージだったんです。

──かいじゅうが出てきてエイリアンが乗り込んでくるようなイメージってどんなんだよ、みたいな…(笑)。まぁでも、本当にぶっ飛んだイメージですけど、スケールが大きい曲だっていうのが伝わればいいな、と。

渡辺: (笑)だとありがたいです。都会のゴミゴミしてる感じじゃなくて、大地が語りかけてくるような? 相当でっかいイメージを、セッションのときに感じたっていうか

──「ファンキーガール」もかなり豪快な曲で。こういうファンクロックな嗜好も持ってるだって、ちょっと驚きました。

澤: はい。今回の新曲3曲は正月に皆が僕の家に来て、レッチリ(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)のPV観てたり、レイジ(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)とかを聴いてて、なんかテンション高くなって、そのノリのまんまでスタジオに入って演っちゃった、みたいな感じなんですけど(笑)。「ファンキーガール」はそのレッチリとレイジつなげて、サビはちょっとネオ・アコースティックみたいにしてみたっていう。

──そのあとはライヴテイク2曲が続き、最後は憂歌団の「嫌んなった」のカバー。ものすっごい爆音で、でもメロディーはグッとくるっていうのが凄いなと思って。

渡辺: ありがとうございます。僕は、憂歌団は中学生のときに初めて聴いたんです。その時期はフォークギターでオリジナルをいっぱい作ってて、きれいな声できれいな歌を歌うこと、どんだけ上手い歌を歌えるかが重要だと思っていたんです。でも、憂歌団を聴いたときに、そういうのとは違う、ガラッガラなのにカッコよくて色気があるみたいな声にすごいインパクトを感じて。きれいな歌を歌おうと思ってすごい練習してたんですけど、“俺、ヘタやな…”って悩んでたときでもあって。そういうときに聴いたからっていうのもあると思うんですけど、なんか別に、きれいな声を出さんでもええんやって感じたというか。

──きれいな声で音程ばっちりで、っていうんじゃない上手さというか。それは、黒猫チェルシーでいまやってることにつながるものも、もしかしたらあるんじゃないかと。

渡辺: かもしれないです。“味”のほうが優先してるっていうか。そういうのに気づいたきっかけではありますね。人間味というか。いきいきとした感じっていうか。そういうのが歌にも、声にも歌詞にも出てるのが理想なんじゃないかなって思います。

──という曲を聴くだけでも十分インパクトはあると思いますけど、初回限定盤のDVDを観たらさらに衝撃を受けるかも(笑)。メンバーそれぞれをフィーチャーした色んなコーナーがあって…。渡辺くんの“山と生きる”とか、タイトル見ただけじゃ何をやってるのか全然想像つかないだろうし…。

渡辺: (笑)そうですね。だから、いろんなことをやってるやつらが集まったら黒猫チェルシーになる、みたいなイメージはありましたね。ライブでは4人同じステージに立ってるのに、バッと切り替わると一人ひとり全然違うことしてて。でもまたライブ映像に戻ると同じバンドになってるって見え方になったら面白いな、って。

澤: むしろ、今まで持ってたイメージは間違いやった、ってぐらい思ってくれてもいい(笑)。普通にライブ映像とかPVだけ入れても全然おもろないやろ、って。こういうユーモアのあることをやることによって、“ほら、俺らがわからへんくなったやろ!”、そんな気取った感じのロックバンドじゃないんやで俺らは、みたいな。俺ら一人ひとりがどんなやつかわかるような、どういうやつが黒猫チェルシーの音鳴らしとんや、みたいなのを知るきっかけにもなってほしいです。


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