アンジェラ・アキ:「手紙」を聴いたすべての人へ。初のギター弾き語りシングル「輝く人」特集
アンジェラ・アキ
デビュー5周年第一弾初のギター弾き語りシングル「輝く人」
「手紙」を聴いた、すべての人へ。自分の可能性を信じて生きていく“輝く人”であってほしい。
Interview page-01
そういう意味で“続編”と呼んでいるんです。
――なんと今回は初のギター弾き語り曲で。しかもこれは「手紙」の続編という。
アンジェラ : はい。もともと続編を作ろうと思って作ったわけではないんですけどね。っていうのは、「手紙」は「手紙」で置いておきたいっていうのがあって。やっぱり、合唱コンクールのために曲を作ってくださいっていわれて、それとまったく同じ週に自分が30歳の誕生日を迎えて、その時に自分が10代の時に書いた手紙が母親から届くなんていうのは、本当に奇跡だと思うんですよ。だからあれはあれでそっとしておいた方がいいなと。ただ、この「輝く人」は、「手紙」を持って全国の中学を訪問させてもらっている時に生まれた曲なんです。つまり「手紙」がなかったら、自分の年齢の半分の人たちと交流することもなかったし、当然この曲も生まれなかった。そういう意味で“続編”と呼んでいるんですけどね。
――実際、中学生と対話していく中で、どんなふうに曲が生まれたんですか?
アンジェラ : いくつかの中学を廻って、グループで輪になって話をしていた時に、自分の悩みをいったり、まぁ合唱部の子たちだから、部活で問題があった時はどうやって問題を解決してるのかとか、そういういろんな話を長時間したんですよ。その中で、すごく積極的に話してくれる子たちがいる一方で、後ろの方でこちらをジーッと見ながら一言もしゃべらない子っていうのが必ずどの学校にもいて。それは退屈しているとかじゃなくて、自分の理想とか希望、不安、悩みとかが渦巻いてて何をいっていいのかわからないっていう、そういう切実な思いがまなざしから伝わってきたんですね。それを見た時に、昔の自分を見たような気がして“ああ、わかるなぁ”って。それで、家に帰ってそのままリビングに置いてあったギターを持って、この曲を作ったっていう。
――“わかるなぁ”というのは、アンジェラさん自身、中学の頃は後ろの方でジーッと黙っているようなタイプだった?
アンジェラ : そういう時もあったし、とにかく何かいって答えを見つけようとしいてた時もあったし、両方かなぁ。でもどっちかっていうと、グループの中に入ると発言しない方だったかもしれない。私はもともと、自分だけハーフだったってこともあって、それが嫌で、気配を消すのが得意だったんです(笑)。もうあんまり人に見られたくない、みたいな。
――普通にしてても目立っちゃうから?
アンジェラ : 目立つっていうか、私は物心ついたときから自分が嫌いで、今までの人生はそれを克服していく旅、みたいな感じだったんですよ。で、15歳の時はそのピークぐらいだったから、スッキリした思い出がないんですよね。
――なんで物心ついたときから自分が嫌いだったんですか?
アンジェラ : 嫌いっていうかね、一言ではいえないんだけど、私は徳島県の山奥で育って。例えば地元のスーパーに買い物とか行くじゃないですか。そうすると、ふと後ろを振り返ると人が10人ぐらいぞろぞろついてきて、何を買ってるのか見てるんですよ。しかもそれ、毎回ですよ? それとか、何か物をひとつ買っても「お嬢ちゃん日本語上手やね。どこで覚えたん?」「いや日本語しかしゃべれないんですけど」みたいな(笑)。で、私はなんでいつも自分のエクスキューズばっかりしているんだろう?と思って。それが15年ぐらい経つと、もうたまらなくなるんですよね。で、疎外感を感じて自分の居場所みたいなものを必死に探すようになって。私にとってはその救いがピアノだったから、まぁピアノにのめり込む意欲にはなったんですけど。
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