ローランドから2010年の新製品多数登場

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ローランドは2月3日に都内の赤坂ブリッツで新製品をお披露目。1月にアメリカで行われた世界最大の楽器展示会NAMMMショーに出展された新製品を中心にギター関連、シンセ関連、DTM関連と多岐にわたる製品が紹介された。

今回の新製品で目立つのはバッテリー駆動の製品が多かったこと。NAMMショーで行われたデモ演奏と同じスタイルで、シンセのJUNO-Di、ポータブルなPAシステムBA-330、後述のエフェクターなどいずれも乾電池駆動可能の製品を、実際にその場でセッティング、1分もかからずにバンドスタイルでの演奏を開始するなど、その機動性をアピールした。また、音楽制作だけでなく、パフォーマンスに的を絞った製品が多いのも印象的だった。そんな注目の新製品のラインナップは以下のとおり。なお、いずれも価格はオープンとなっている。

●ギター・マルチ「ME-25」
シンプルで直感的な操作が魅力のギター・マルチ・エフェクターMEシリーズの最新モデル。6カテゴリー×10バリエーションを2つのダイヤルですぐに呼び出せるのがポイント。プリアンプモデリングは名機と呼ばれるアンプを中心に10種類。メタル用に新規に設計された「ULTRA METAL」にも注目だ。サウンドライブラリーの音色は同社Webサイトからダウンロードして入れ替えることも可能となっている。また、USB接続のオーディオインターフェイスとして動作するのも魅力だ。

●アコースティックに最適なステレオアンプ「AC-33」
30W(15W+15W)出力のアコースティックギターに最適なステレオアンプ。単3乾電池×8本で動作、ギター、マイク/ラインの2チャンネル仕様で、コーラスなどのエフェクトも装備。さらに最大40秒のルーパー機能装備により、パフォーマンスの幅を広げてくれる。

●ステレオ・キーボード・アンプ「KC-110」
こちらも単3乾電池×8本が魅力の30W(15W+15W)出力仕様のアンプ。マイクやステレオ入力など3系統+AUX IN、ラインアウトなど豊富な入出力により、ストリートなどでの簡易PAシステムとしての利用も可能となっている。

●フレーズ・ループ機能搭載のドラムパッド「OCTAPAD SPD-30」
3種類のキットを同時に駆使することができるフレーズ・ループ機能搭載のドラムパッド。670音色のパーカッション・ドラムサウンドのほか、30種類のマルチエフェクトも搭載する。拡張用トリガーインプットは4系統、視認性に優れた大型LCD、暗所でもパッドの位置がわかるイルミネーションなど気の利いた機能も多数備えている。USBによるパソコンとの接続も可能なほか、USBメモリーによる設定などのバックアップ機能も注目だ。

●音源、ドラム・スタンド、パッド構成を一新したVドラム「TD-12KX-S」
V-Drums V-Stage Seriesの新モデル。バス・ドラム、フロア・タムのパッドがグレードアップ(サイズも大きくなっている)されたほか、スタンドは低重心のドラムスタンド採用により安定性が向上、音源TD-12は音色のカスタマイズが自在に行えるV-Editの機能が拡張されている。

●鍵盤でヒューマンボイスの演奏が可能なボーカル・プロセッサー「VP-7」
キーボードでMIDI接続するだけでヒューマン・ボイスによる演奏が可能なほか、入力したボーカルとキーボードの演奏から最適なハーモニーを生み出すことも可能なボーカル・プロセッサー。ヒューマン・ボイスは少年合唱団を思わせる「キッズ・クワイヤー」や重厚な「グレゴリアン・クワイヤー」などもプリセット。ハンズフリーマイク同梱でボコーダーとしての使用も可能となっている。

●ライブパフォーマンスに最適なキーボード「V-Combo VR-700」
オルガン、ピアノ、シンセのサウンドと機能を1台に凝縮さえたライブ向けキーボード。バーチャル・トーンホイール、ハーモニックバー(ドローバー)搭載でオルガンプレイヤーも注目の製品。76鍵の高品位なウォーターフォール鍵盤による演奏性の高さや、USBメモリに収録したSMF、オーディオファイルを再生するプレーヤー機能なども魅力。

●MIDIキーボードコントローラー「A-300PRO」「A-500PRO」「A-800PRO」「A-500S」
「A-PRO」シリーズは、ローランド・シンセ直系の高性能鍵盤を採用したMIDIキーボード・コントローラーは鍵盤数により3モデルをラインナップ。それぞれ、32、49、61鍵を備える。大きくなったベロシティ付きダイナミックパッドをはじめ、スライダーやダイヤル、ボタンなど45系統の操作子の装備が最大の魅力。Cakewalk Production Plus Pack同梱でDTMがすぐに始められるのもポイント。このほか、鍵盤タッチを追及したシンプルなMIDIキーボード・コントローラー「A-500S」もランナップ。こちらは鍵盤タッチにフォーカスして設計されたモデルで、49鍵となる。接続端子はサイドパネルに配置され、省スペース化が図られている。

●強化されたソフトウェア音源とわかりやすい操作の音楽制作ソフト「MUSIC CREATOR 5」
エントリー向けDAWの「MUSIC CREATOR」がバージョンアップ。新たに4種類の音源を搭載、注目はリアルなドラムサウンドのStudio Instruments Drum Kitや、D-Pro、RaptureといったCakewalk製音源の抜粋版。ギターアンプシミュレーターの「Amplitube X-Gear」も新たに収録されている。ソフトウェア単体のほか、MIDIインターフェイス、オーディオインターフェイス同梱のパッケージも用意。

●ネットトップでもDTM!音源&オーディオI/Oを備えた「Mobile Studio Canvas」
1000種以上の高品位サウンド搭載の音源とオーディオインターフェイス機能を備えた新ハードウェアSD-50とMUSIC CREATOR 5をパッケージにした製品。ハードウェア音源によりCPUパワーで劣るネットブックなどのパソコンでも快適に音楽制作が楽しめる。また、SD-50は電池駆動も可能で非常にコンパクトなのも注目だ。

このほか、V-Pianoに4種類のピアノモデルを新規追加するアップデート「V-Piano Evolution」(無償アップデート)、RD-700GXにスーパー・ナチュラル・ピアノ音色を追加するアップグレード・キット(オープン価格)などがデモ演奏を交え披露された。これらの製品のスペックや発売日など各製品の詳細は追って掲載する予定だ。

◆ローランド
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