自由自在に倍音を操る新次元のシンセ「GLADIATOR 2 COMPLETE」

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クリプトン・フューチャー・メディアは、ハーモニック・コンテント・モーフィングにより、自由自在に倍音を操る新次元のシンセサイザー「GLADIATOR 2 COMPLETE」を発売した。

「GLADIATOR 2 COMPLETE」はTONE2の最新のソフトウェアシンセサイザーであり、「ハーモニック・コンテント・モーフィング・シンセシス」を内蔵した非常にユニークな音源。自由自在に倍音を操ることで、従来から存在する減算方式、加算方式、FM シンセシス単体では成しえなかった、まったく新しいサウンドが得られるのが大きな特徴だ。

ハーモニック・コンテント・モーフィングという新しい不思議なシンセシス技術はなかなかユニークだ。たとえば、椅子に座りアコースティックギターを爪弾くと、弦の振動が空気中を伝わり、その残響が部屋を満たしていく経過を想像してほしい。一見単純そうなこの行為は、実は時間軸に沿って非常に複雑な倍音構成の変化を作り出していることになる。言い換えると、ギターのサウンドの波形は時間に沿ってどんどん変化しているということで、これこそがギターのサウンドを「ギターのサウンド」として私達が認識する秘密だ。この倍音構成の変化を捉えるため、ある瞬間ごとの倍音構成のスナップショットを連続させること、それこそが「GLADIATOR 2」のポイントなのである。

「GLADIATOR 2」には、生楽器やシンセサイザーの倍音構成を解析したスナップショットをモーフテーブルとして格納されている。モーフテーブルにある各スナップショットはオシレータの波形に相当し、各モーフテーブルには256種類ものスナップショットが入っている。減算方式や加算方式といった伝統的なシンセシスの方式では通常、固定の単一オシレータだけを使用するが、「GLADIATOR 2」のハーモニック・コンテント・モーフィングでは、モーフテーブルごとに256 種類用意された倍音構成のスナップショットによって、基本となるサウンドを時間軸に沿って変形させることが可能となっている。オシレータの波形自体が時間軸に沿って変化する「GLADIATOR 2」は、まさしく無限の音作りの可能性を秘めているのだ。その他、おもな特徴は以下のとおり。

●オシレータ・セクション
・オシレータ1/2、オシレータ3/4 の2つのグループ
・オシレータには、ノコギリ波や矩形波などの基本波形~サックスやギターなどの生楽器~ドラムループ~ボイスフレーズなど、100種類以上の波形(モーフテーブル) を用意
・波形(モーフテーブル)には最大256種類の倍音構成を格納
・倍音構成を様々に変化させるモディファイア
・FM、AM、クロスフェード、奇数倍音/偶数倍音ごとなど、様々な方法で2つのオシレータの倍音構成をブレンド可能
・倍音構成の位相を操作することで、さらなる音色加工に対応
・モーフテーブルに格納された256種類の倍音構成を読み出す方法を変更し、時間軸上での柔軟な倍音変化を実現
・サウンドのアタック部分やバックグラウンド・ノイズの表現力を高める5番目のオシレータ
●フィルター・セクション
・ローパスやハイパスなどの基本的なものからコムフィルターなどの特殊なものまで、数・十種類のフィルター・タイプ
・エンベロープの各ステップのカーブを調整可能
・フィルター・セクションでステレオ感を調整可能
●エフェクト・セクション
・リバーブやディレイ、トランスゲートなど多数のエフェクト
・2つのエフェクトを直列/並列に使用可能
・ディストーション、フィードバック・ディレイ、EQを独立搭載
●柔軟なモジュレーション
・4つのLFO、STEP LFO、2つの補助エンベロープ、強力なアルペジエイターといった豊富なモジュレーション元を用意
・モジュレーション・マトリクスで縦横無尽のモジュレーション設定

<動作環境>
コンピュータ:PowerPC G4 700MHz 以上のCPU、Pentium IV 800MHz 以上のCPU
OS:acOS X 10.4以降、Windows XP / VISTA / 7
RAMメモリ:256MB以上のRAMメモリ
※インストールにはハードディスクに100MB以上の空き領域、CD-ROMドライブが必要
インターフェース:VST、AudioUnits

◆GLADIATOR 2 COMPLETE (グラディエーター2・コンプリート)
価格:オープン(市場予想価格 31,500円前後)
制作元:TONE2
発売日:2010月1月25日

◆GLADIATOR 2 COMPLETE 製品詳細ページ
◆クリプトン・フューチャー・メディア

◆BARKS 楽器チャンネル
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