タイナカ サチ×樹海・愛未 スペシャル・コラボ・インタビュー【後編】

――今回はこのコラボだけではなく、アニメ「Fate/stay night」のつながりもある、と。

タイナカ・愛未：　相当ある！

タイナカ：　DVDとBlu-Rayが2枚リリースされるんですけど、お互いにフィーチャリングしたこの2曲が、それぞれエンディングを担当しているんですよ。もうテレビで放映されたものなんだけど、音楽はプラスアルファ、リニューアルで楽しんでもらおうかなと。

――タイナカさんの新曲「Voice～辿りつく場所～」は劇場版『Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』の主題歌にもなっているし。

タイナカ：　はい。今までも『Fate/stay night』があったから、たくさん曲を作らせていただいているんですよ。

愛未：　樹海も『Fate/stay night』に導いてもらって出来た曲がたくさんありますね。

タイナカ：　今回はそのチャンスがあまりに多くて。樹海とコラボも出来ましたしね。物語は戦ったり、ファンタジーですけど、登場人物の心の動きだったり、絆、信頼関係、そういうことがリアルだし現実世界ともリンクしてるから、感情移入しやすい物語なんですよ。だから、楽曲もファンタジーに寄らずに作っているんです。作り手としても作りやすいんですよね。絵がすごくいいんです。その映像と歌が重なったときに、また私たちが作った楽曲がいい意味で形を変えて届けばいいなと思うし。なんと言っても、私たちのデビューの作品なので思い入れも強いんです。

愛未：　サチちゃんがオープニングで、樹海がエンディングを担当したんですけど、それが私たちのデビューだったんで。

タイナカ：　4年経って、またこうして、同じ作品でコラボが出来るのが嬉しいですよね。

――タイナカさんはシングル連続リリースですよね。この「Voice～辿りつく場所～」と樹海とのコラボ曲「雲のかけら」も入っている「disillusion-2010-」。「Voice～辿りつく場所～」のPVでは泣いてましたね。

タイナカ：　結構頑張った（笑）。泣くシーン、想いが溢れるシーンを撮りたいと言われて。思いっきり嘘泣きするのもなぁと。一応目薬も用意してもらってたんですけど、10分くらい時間をもらって。

――あれ、本当に泣いたの？

タイナカ：　はい。気持ちを持っていって。

――女優だねぇ。

愛未：　怖い、怖い（笑）。

タイナカ：　いやいや（笑）。夜中の2時くらいだったから、そんな泣けないよ、無理だよ！って思いが涙に（笑）。

――アニメのシーンとつながっている気がした。

タイナカ：　そうなんです。今回はPVでも『Fate/stay night』とコラボして作った感じになってるので、ぜひ見てもらいたいです。

――樹海はベスト盤『Jyukai BEST～Stairway to the future～』がリリースになるけど、どんな気持ち？

愛未：　今まで、シングルとかリリースさせてもらって、いちいち振り返ることはしてこなかったんですよね。次は何をやるのかって、気持ちは次に向かっていたので。ベストとしてまとめることでゆっくり振り返って、収録順もデビューしてからの順序通り。唄い方も声も違って来るし、順番だからあからさまにわかるし、通して聴くと思い出すこともありました。振り返りつつ、タイトルも見てもらうとわかるんですけど、次の未来への階段っていう意味でつけたんですね。次はどうなっていこうかっていう一歩目を「あなたがいた森」と「ヒカリ」のリアレンジバージョンで見せておきたいなと。タイトル通り、次の活動への一区切りになったし、この時期、意味のある一枚になったかなって思います。

――タイナカさんは2010年は？　資料には「スピード全開でスタート」と書いてあるけど。

タイナカ：　ははは（笑）。確かに、1月はシングルを二枚連続でリリースさせていただきますし、2月14日に赤坂ブリッツでワンマンライヴを予定しているので、年明け早々、休まず行くよっていう感じでスピード全開ですよ。まだまだ行けますけどね（笑）。いろいろチャンスをいただいて、私の歌を聴いていただく機会が１月、2月に多いので嬉しいですね。しかも、その新年一発目のシングルが納得いく仕上がりだから、余計にやる気マンマンでスタートしてます。私も樹海と同じように新たな一歩を踏み出せたらいいなぁと思っています。

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取材・文●大橋美貴子