2000年代総括ディスク・ガイド発売

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2000年代最初のディケイドが間もなく終了。クロスビート2009年12月号を含む内外各誌で、この10年を振り返る特集が続々組まれた。

脱ロック的アプローチの先駆となったレディオヘッドの『キッドA』で幕を明け、ストロークスやホワイト・ストライプスが牽引したロックンロール・リバイバル、それに呼応したリバティーンズやアークティック・モンキーズなどブリティッシュ勢の活躍と、2006年頃までの展開は今思い出しても華々しい。

それと並行してポストオルタナ世代のUS/カナダ勢が着々とリリースを重ね、2000年代後半にはアーケイド・ファイア、モデスト・マウス、デス・キャブ・フォー・キューティーらが相次いで全米アルバム・チャートのトップ3にランクイン。メインストリーム勢がチャート上位を独占していた1990年代末期の閉塞感を静かにうち破り、やがてアニマル・コレクティヴやMGMTといった先鋭的なアーティストたちが注目される下地を作ったことも見逃せない。

そんな10年を彩った名盤の数々を総覧するガイド本「2000年代ディスク・ガイド500」が登場。2000年代を彩った名盤500枚のディスク・レビューをはじめ、各年の時代背景解説や毎年恒例の「ミュージシャンが選ぶベスト・アルバム」も加えた豪華版だ。

計500枚分のアルバム評には、ロックと隣接したテクノ、エレクトロ、ヒップホップなどのアーティストも登場、最も多彩で最も異ジャンル間交流が盛んだったディケイドを一冊にギュギュッと凝縮している。新たな10年のスタートを前に、是非ともご一読を。

◆「2000年代ディスク・ガイド500」オフィシャルサイト
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