ワンボディで7.1chサラウンド、YSPシリーズの新機種「YSP-4100」

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ヤマハから、ワンボディで7.1chサラウンドが楽しめるデジタル・サウンド・プロジェクター「YSPシリーズ」の新製品、「YSP-4100」が発表された。インテリビームを使ったセットアップの容易さ、生活空間になじむデザイン性など、かつて類のない魅力を携え、熱烈な支持のもとサラウンド市場を席巻した「YSP-4000」の後継となるモデルで、ブルーレイや地上デジタルなど急変貌するソフト・ハード環境にいち早く余すところなく対応すべく開発された革新的なモデルとなっている。

「YSPシリーズ」は、ワンボディでありながら、卓越した音のリアリティを実現する、独自の「デジタル・サウンド・プロジェクター・テクノロジー」を採用したサラウンド再生技術が魅力のシリーズ。その初代モデルは2004年の「YSP-1」にまでさかのぼる。

多数の内蔵スピーカーを自在に制御し、音声を一定方向に放射(音声のビーム化)。壁に反射させて、しかるべき方向からリスナーの耳にサウンドを届けるという独自の方式を採用。バーチャルサラウンドでは実現し得ない豊かな臨場感が体験できるほか、リアスピーカーの設置・配線が不要ということもあって、ホームシアター・ビギナーを含む誰もが手軽にサラウンド再生が楽しめる製品となっている。また、部屋の音響特性を測定し、ビーム方向などを自動調整するので、理想の視聴環境がボタンひとつで得られるのも、YSPならではの魅力だ。

そのYSPシリーズの最新モデル「YSP-4100」は、こうした魅力はそのままに、さらに最新の技術を盛り込んだモデルとなっている。

まず、多くのユーザーの声に応える形で実現したのが、ブルーレイを最上の音質で楽しめるHDオーディオ規格への対応だ。ブルーレイに採用されるHDオーディオ規格(ドルビーTrueHD、DTS-HDマスターオーディオ)にいよいよ対応。新世代ソースの備えるロスレス・サラウンド音声を最大限のクオリティで余さず堪能することができる。もちろん同時に、マルチチャンネルリニアPCMにも対応。たとえば次世代ゲーム機で再生する映画や音楽、ゲームも美しいサラウンド環境で楽しめる。

HDオーディオ規格対応に伴い実現したのが7.1chサラウンド再生への対応だ。音のビームを壁面反射させ、何もない壁からリスナーの耳へサラウンドサウンドを届ける。とくに背後からの音に深みが生まれ、5.1chサラウンドとは別次元の、リアリティあふれる音場空間が体感できる。7.1ch音声を収録するブルーレイディスクはもちろん、通常のテレビ放送なども迫力の7.1chで楽しめるようになっている。

YSP-4100のワンボディという形態は大きな魅力だが、そのサイズにも抜かりはない。奥行きわずか9cmのスリムボディに仕上がっている。前モデル(YSP-4000)と比べ約40%も薄く、薄型テレビのそばによりスマートにセットできる。

各種AV機器との接続には4系統のHDMI入力端子を用意、メディアセンターとしてAV機器をまとめる役目を一手に担ってくれる。HDMI端子は音と映像をケーブル1本で高品位伝送することができるのが特徴。4系統の端子があれば、レコーダー、プレーヤー、ゲーム機、デジタルチューナーなど、多彩なAV機器をまとめて本機に接続でき、テレビ側へと一括して出力が可能となる。テレビを中心としたご家庭のAVメディアセンターとして、存分に活躍してくれるはずだ。また、大手AVメーカーのテレビ/レコーダーとの連携も実現可能だ。本機とHDMI接続することで、主要操作をテレビ(レコーダー)側リモコンで行えるようになっている。

◆対応機種一覧

このほか、番組間や番組とCMの間の音量差を補正するユニボリューム機能、新たにゲームモードが加えられ3カテゴリー11プログラムとなった視聴ジャンルにあった理想の音場空間を創造するヤマハ独創のシネマDSPなども、エンタテインメント視聴環境の利便性を高めてくれる。また、電子番組表とシネマDSPが連動する「おまかせサラウンド」も装備。たとえばジャンルコードがスポーツならば、視聴する際、自動的にシネマDSPがスポーツモードになるなど、とくに意識しなくても、常にふさわしいサウンドでコンテンツを堪能することができる。

別売りアクセサリの充実もヤマハ製品の魅力のひとつだ。同時発売(別売)のiPod用ワイヤレストランスミッター「YIT-W10」(オープン価格)を使えば、iPodと「YSP-4100」をワイヤレスで接続可能、iPodの中の曲を手元からサラウンドで再生できる。独自のワイヤレス伝送技術「AirWired」に対応するので、非圧縮伝送で音質もクリアーなのがうれしい。また、ミュージックエンハンサー機能を装備し、圧縮音声も生き生きとしたサウンドで楽しめるようになっている。

さらに迫力の重低音もワイヤレスで再生可能だ。同時にリリースされるワイヤレスサブウーファーキット「SWK-W10」(オープン価格)により配線を気にせず置きたい場所にサブウーファーがセットできる。こちらも独自のワイヤレス伝送技術「AirWired」対応のため、音質もクリアー。さらに「YSP-4100」に、再生機器を直接接続した場合だけでなく、ワイヤレス再生時(「YIT-W10」を利用したiPodからの入力)にも対応。「YSP-4100」と無線でつながると自動的に電源が起動する電源連動機能も搭載する。

このほか、55型までの大画面テレビに対応した専用ラックのセット「YSP-LC4100」も同時ラインナップされる。こちらは別売りのアクセサリで、壁寄せにも対応だ。また、電源タップ(5系統)が付属し、ラック本体に固定可能なのでAV機器の電源コードをすっきりと配線できるようになっている。

<おもな仕様>
対応室内サイズ:6~30畳
実用最大出力(JEITA):120W(2W×40+20W×2)
入力端子:
 HDMI 4系統
 音声 5系統(アナログ2、光デジタル2、同軸デジタル1)
 映像入力 2系統(コンポジット1、コンポーネント1)
出力端子:
 HDMI 1系統(メニュー、映像入力の出力も可能)
 映像 1系統(コンポジット1)
無線機能:
 無線入力 1系統(iPod用)
 無線出力 1系統(サブウーファー用)
サブウーファー端子:1系統(システム接続機能付き)
チューナー:FM
スピーカー:
 型式 2ウェイ密閉型
 ユニット 4cmコーン型ビーム用スピーカー×40、11cmコーン型ウーファー×2
消費電力:55W
待機消費電力:3.5W以下(HDMI コントロールオン、無線用電源供給オン時)、0.5W以下(HDMI コントロールオフ、無線用電源供給オフ時)
外形寸法(幅×高さ×奥行):1030W×212H×90Dmm(最大寸法)
質量:10.0kg
付属品:電源ケーブル、リモコン、単4乾電池2本、光ケーブル(1.5m)2本、ビデオ用ピンケーブル(1.5m)、ステレオピンケーブル(1.5m)、FM簡易アンテナ、インテリビームマイク、簡易マイクスタンド、サラウンド確認用DVD、転倒防止用スタンド(ねじセット付)、取扱説明書、簡易接続ガイド、保証書

<機能一覧>
対応可能フォーマット:Dolby TrueHD/Digital Plus、Dolby Digital、Dolby Digital EX、Dolby Pro Logic
Dolby Pro Logic II/x、dts-HD Master Audio/High Resolution、dts、dts Neo:6(Cinema、Music)、dts ES(Discrete、Matrix)、Multi-ch LPCM、2ch-PCM、AAC
視聴モード切替:ステレオ/サラウンド
サラウンド機能:5ch出力時:5ビーム、ステレオ+3ビーム、3ビーム
        7ch出力時:5ビームプラス2、ステレオ+3ビームプラス2、3ビーム
シネマDSP:音楽(ミュージックビデオ、コンサートホール、ジャズクラブ)、映画(SFX、スペクタクル、アドベンチャー)、エンターテイメント(スポーツ、ドラマ、バラエティー、ゲーム、マルチチャンネルステレオ)
低音増強:Bass EXT
圧縮音声補間:ミュージックエンハンサー
音量モード:ユニボリューム
メニュー表示言語:日本語・英語
ビーム調整モード:自動設定、詳細設定

◆YSP-4100
価格:オープン
発売日:2009年11月5日

◆YSP-4100 製品詳細ページ
◆ヤマハ

◆BARKS 楽器チャンネル
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