カルヴィン・ハリス、単なるエレクトロ・ポップにあらず

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カルヴィン・ハリスの自己最高傑作といわれるセカンド・アルバム『レディー・フォー・ザ・ウィークエンド』。本国のU.K.では8月17日に世界に先駆けて先行発売され、堂々の初登場1位を獲得した。同日付のiTunesアルバム・チャートでも1位を獲得しており、名実ともにU.KのNo.1トップ・アーティストであることを見せ付けてくれた。

最新アルバムには2008年4週連続で全英チャート1位を獲得したディジー・ラスカルとの共演曲「ダンス・ウィヴ・ミー」ほか、2009年4月に発売され2009年大本命ダンス・チューンとして全世界のフロアを揺らしている全英チャート連続1位獲得シングル「アイム・ノット・アローン」、そして先日リリースされ初登場2位を記録したアルバムと同名の先行シングル「レディー・フォー・ザ・ウィークエンド」を収録。リリースすれば必ずヒットするという今ノリにノッているカルヴィン・ハリスの『レディー・フォー・ザ・ウィークエンド』は、8月26日に、豪華ボーナス・トラックを4曲追加して日本国内盤が発売となる。

一言で言えば、今流行どころのエレクトロ・ポップではあるが、その根底には80年代から脈々と流れる潮流を斜めから見るロックでひねくれた視線と、16ビートではない8ビートのドライヴ感を隠し持った骨太さが見え隠れする。

『レディー・フォー・ザ・ウィークエンド』が煌びやかながらも重厚で、エレクトロだけども肉感的に響くのは、ど真ん中に突き通るシンプルなダンス・ミュージックへのオマージュがことのほか甚大であるからであろうし、その根底を作り上げているものこそロックの歴史が作り上げてきたポップミュージックという野太いベーシックだ。

洋楽には慣れ親しんできたがエレポップはさほど好きではないという音楽ファンにこそ、是非触れてみてもらいたいアーティストがカルヴィン・ハリスであり、今最も注目しておきたいお薦め作品がアルバム『レディー・フォー・ザ・ウィークエンド』なのである。

9月には初来日ツアーも決定、9月18日(金)代官山AIRほか、9月19日(土)大阪、9月20日(日/祝前日)名古屋にてライヴが予定されている。


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