布袋寅泰、<GUITARHYTHM V TOUR>で見せたロマンティシズム

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布袋寅泰が15年振りにリスタートした人気シリーズの最新アルバム『GUITARHYTHM V』(iTunesアルバム・チャート1位を記録)。GUITARHYTHMシリーズとは、コブクロ、リップスライム、ケミストリーなど多くの人気クリエーターに大きな影響を与え、日本のロック史を語る上で欠かせない名盤ロック・アルバムのことだ。本作の全国ツアー<GUITARHYTHM V TOUR>が、4月27日(月)より新宿のウェルシティ東京から始まった。

◆<GUITARHYTHM V TOUR 2009.4.28@ウェルシティ東京>【フォトアルバム】

オープニング前から、ファンの熱い「HOTEI」コールが鳴り響くなか、SF映画のオープニングのような「GUITARHYTHM RETURNS」が会場に轟く。呼応するかのように輝き出すステージ上の巨大なLEDボード。ギターは、まるでミラーボールのような輝きを見せるクリスタルで幾何学模様が飾られた最新型布袋モデル。そして、奏でられる21世紀型ビートがたまらない「DECALOGUE」。今ツアーでは、ギタリストはサポートを入れず布袋ただひとり。ステージ・フロントの左サイドには、デヴィッド・ボウイやグウェン・ステファニーのドラマーでもあるザッカリー・アルフォード。そして、右サイドには『GI』からの参加となる異端パーカッショニスト、スティーヴ衛藤。まさに、ギターとリズムで奏でられるビートショーといった布陣だ。なお、ベーシストには東大寺のステージより引き続きナスノミツル。マニュピレーターには布袋サウンドの右腕、岸利至が参加している。

「SCIENCE KILLED THE FUTURE」、「SUNSHINE OF YOUR LOVE」、「風の銀河へ」など、『GV』からの人気チューンに続いて、会場に響き渡るオーケストレーション「TIME HAS COME」。ここからは、まるでタイムマシンのボタンを押したかのように『GIV』、~『GI』の世界を現代に呼び起こす驚くべき展開がはじまった。それはまるでディズニーランドのショーのような華やかさであり、映画『ブレードランナー』のようなリアリティあるサイバー感でもあり、まさに布袋ワールド全開のロマンティシズムに溢れていた。当時の、曲間演出や音使いまで巧妙に計算されつくした衝撃の<GUITARHYTHM V TOUR>なステージに、オーディエンスは大歓声で応えた。まさに、懐かしくも新鮮かつ大胆な、2時間強のビート・スペクタクル・ショーとなった。

本ツアー<GUITARHYTHM V TOUR>は、これより全国をまわり6月中旬まで続いていく。2009年の今しか見れない、スペシャルでポップアートなステージング。ライヴ中に感じた、鳥肌ものの高揚感に再度ツアーへ足を運んでしまうこと間違いないだろう。時代ごとにスタイルを変えてきた布袋のGUITARHYTHMシリーズ。しかし、常に挑戦と実験を重ねてきたからこそ、確かな存在感を2009年の今も継続しているのだなと実感した一夜となった。

取材・文●fukuryu

<GUITARHYTHM V TOUR>
4月27日(月) ウェルシティ東京(東京厚生年金会館)
4月28日(火) ウェルシティ東京(東京厚生年金会館)
5月1日(金) 仙台サンプラザ
5月2日(土) 山形県県民会館
5月5日(祝) ALSOKホール(広島県立文化芸術ホール)
5月6日(祝) サンポートホール高松
5月9日(土) 名古屋国際会議場センチュリーホール
5月10日(日) 神戸国際会館・こくさいホール
5月12日(火) 福井市文化会館
5月15日(金) 群馬県民会館
5月17日(日) 都城市総合文化ホール(宮崎)
5月19日(火) 宝山ホール(鹿児島県文化センター)
5月21日(木) 福岡市民会館
5月24日(日) 和光市文化センターサンアゼリア
5月29日(金) 宇都宮市文化会館
6月4日(木) 浦安市文化会館
6月6日(土) 神奈川県民ホール
6月7日(日) 静岡市民文化会館
6月11日(木) 府中の森芸術劇場どりーむホール
6月13日(土) グランキューブ大阪メインホール(大阪国際会議場)
6月15日(月) ウェルシティ東京(東京厚生年金会館)
6月16日(火) ウェルシティ東京(東京厚生年金会館)

◆ iTunes Store 布袋寅泰(※iTunesが開きます)
◆GUITARHYTHM特設サイト
◆布袋寅泰オフィシャルサイト
◆布袋寅泰マイスペース
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