プロディジー、現代の音楽シーンを震撼させるモンスター・バンドが放つ最新鋭の激ヤバ最新アルバム『Invaders Must Die』特集

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プロディジー THE PRODIGY 5年ぶりの最新アルバム『Invaders Must Die』リリース大特集

リアム・ハウレット、キース・フリントへのロング・インタビューを含む総力特集

INTERVIEW-02

──「Invaders Must Die」「Omen」「Thunder」など、今回のビートはかつてないほどタフ&マッシヴで格好いいのですが、その要因と達成感のほどを聴かせて下さい。

リアム:ビートの質問だね、いいね。常に進化させたいと思ってるんだ。すごく満足してるよ。自分が少し発展させることができたなと思える新しいプロダクションや新しいサウンドには満足感を得るんだ。この3曲のビートはパワフルで、ライヴで試した曲もあるけど、凄くビッグなサウンドだ。

──ビートジャンキーのリアムの中で、最近面白いビート・ミュージックは何だと思いますか?

リアム:そうだな。最近よく耳にするクールなキッズがいて、Noisiaっていうんだけど、君も知ってるかい? 「Omen」のリミックスを作ってくれたばかりだ。俺たちは彼らのことは気に入ってるよ。クールだと思う。常にアンテナを張っていて、どんなキッズがどんなビートを作ってるのか知りたいと思う。俺たちも彼らから学べることはあるからね。

──シングル「Omen」を今のProdigyサウンドを表明するシングルとしてプッシュする理由を教えて下さい。

リアム:このアルバムには3、4曲、シングルになり得る曲があると思っていて、「Omen」をライヴで演奏したんだ。

キース:ライヴでのリアクションがすごく良かった。

リアム:自分たちが前進したことのわかる曲を選びたかった。シングルを決めるのは本当に難しいんだ。「Take Me To The Hospital」もシングルにはいい曲だし、「Warrior's Dance」や「Thunder」、「Omen」、「Colours」もシングルに適していると思う。だから、シングルを選ぶのはとても難しいんだ。「Omen」はアンセムのような曲で、それが気に入っている。これまでの俺たちの楽曲とは少し違った曲だ。

キース:最もアグレッシヴな自分たちを最初に見せておくのがいつものプロディジーだったけど、今回は少し違った曲を選んでみたんだ。

──「Run With The Wolves」や「Invaders Must Die」のクリップや「World On Fire」など、あなたたちは人の禍々しい部分や暴力から絶対に目をそらさないで表現しますよね。それはなぜなんでしょうか?

キース:攻撃性のことだな。

リアム:それは、表現するのに楽なフォームだからだ。

キース:俺にとっては、それが楽しみなんだ。それをみんなが視覚的に見ること、それが俺の楽しみなんだ。俺の喜びであって、それが俺にとっての音楽だ。それが正直なところだ。エナジーの爆発を見て、怖いもの、暴力的なものとみんなが感じる。でも、そのどちらでもなく、実際はハッピーなものなんだ。

リアム:俺たちは暴力的とは見ていなくて、ただの音楽で、前に押し出されたエナジーのある音楽だ。エッジがある。

キース:エッジーなものが暴力的かというとそうではない。君が何を言いたいのか、質問の意味もわかってるけど、俺の答えとしては、それは俺の喜びの表現と言うしかないんだ。俺にとっての音楽はそうで、自分が子供だったときもザ・ジャムを聴いていて、その音楽に煽動されて、それで楽器をやりたいと思ったりする人もいるんだろうけど、俺は壁に頭を思い切り打ち付けたくなるんだ。すべてを引き裂いて破壊したくなる。それは喜びであって、悲しみではないんだ。

──ただ、今作では怒りや反抗といったバンドの核にストレートな享楽性が加わっているように感じます。一時期ドラッグに溺れたレイヴ・カルチャーに失望したリアムにとってはかなり大きな変化と思うのですが?

リアム:ドラッグに失望したというよりも、あんなレベルに下がってしまったからだ。ダンス・カルチャーはいつでもドラッグが付随していて、レイヴ・カルチャーだけのことではない。音楽自体と結びついているんだ。音楽はドラッグ・カルチャーだと思う。ロック・ミュージックでもダンス・ミュージックでもそうだ。だから、ドラッグに失望したのではなく、レイヴ・カルチャーのレベルが低下したことに幻滅したんだ。それはずいぶん前のことで、92年頃のことだ。自分が愛してることが別のものへと変わっていくのを見ると…スコットランドでステージに立ってるときだけど、92年の終わりにギグをやっていて観客の方を見ていて、「これって違う。俺が夢中になったものと違う。今俺が見てるのはまったく違うものだ」と思ったのを覚えてるよ。そこにいる人たちはみんな最高だったけど、俺の求めてるものとは違った。バンド内でも話したんだけど、「これってなんか違う。変わってしまった。俺たちも同じことをただ繰り返してるだけなんじゃないか」と感じたんだ。それでも、その音楽自体は素晴らしいものではあった。だけど、困惑したものとなって、すごくテンポの速いものになっていった。俺たちはそんなふうにどんどんテンポの速いものをやりたくはなかった。バカげてると感じていた。パロディー化してしまった。

キース:さっきも話した「Out Of Space」のビデオのときに話したように、みんなが侮辱するものとなった。小バカにしていた。当時のシーンはもうシリアスなものではなくなってしまった。ハイジャックされてしまったんだ。

リアム:コメディにね。

キース:コメディに。

リアム:いろんなキャラクターが登場してさ。

キース:最低だった。

リアム:そもそもレイヴ・カルチャーは…俺たちが夢中になったのも反乱を起こすシーンだったからで、何人かがグループになって…

キース:倉庫とか古いオフィスビルとかに乱入するんだ。ドアを蹴り開けて、そこにサウンド・システムを設置して、照明を付けて、窓から飛び降りたりして楽しんでいた。そういったところに俺たちも夢中になってたんだ。そういったシーンに所属していたかった。音楽にもそういった無秩序さがあった。だからこそ音楽がアナーキーで攻撃的なんだ。団結した人々がいて、そのパーティーのロケーションや内容に秩序などなかった。俺たちは、それが冗談へと変わっていくのを見た。レイヴ・カルチャーそのものをからかったものとなってしまった。俺たちは、それには乗らないことにした。

リアム:その流れに乗ってレイヴを支持するか、それとも、それはそれで勝手にやらせておいて、自分たちは自分たち独自のものを始めるかの選択で、俺たちは後者を選んだんだ。

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