YAMAHA POCKETRAK W24・C24特集

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応用編:サックスプレイヤー小林香織はこう使う

応用編はプロミュージシャンを招いてPOCKETRAK W24/C24の実力に迫る。小林香織はPOCKETRAKの音質をどうジャッジをするのか、そしてどう使うのか? 実際にPOCKETRAKによるサックスのレコーディングを体験してもらった。

  • 小林香織 POCKETRAKを語る
  • 小林香織 デモ演奏
レコーディング前に必須のチューニング

「チューナーは、個人練習では非常に活躍するアイテム。サックスはトランペットなどに比べるとたくさんボタンが付いてるので、音程は手である程度はコントロールできるのですが、ある程度は口でコントロールしなければならないので、チューニングのトレーニングはとても大切です」

また、小林さんの普段のチューニングでは、基準音を一般的な440Hzではなく441Hzにするという。こうしたキャリブレーションもPOCKETRAKならすぐに対応可能だ。ちなみに、基準音はアーティストによって異なるようだ。

「ジャンルによって、あとはその好みですね。ちょっと低めにセッティングする人と高めにセッティングする人といるみたいで。よく聞くのはジャズ系の人は440Hzが多いとか、クラシック系の人は442が多いとか。私のバンドは441に設定しているので、今回も441にしました」

さすがの24ビット/96kHz! けっこう使えるMP3

まず、最初に行ったのが録音モードによる音質の違いのチェック。非圧縮では最高音質24ビット/96kHz、CD音質の16ビット/44.1kHz、MP3では320kbpsと64kbpsの各2種類のセッティングで録音、試聴してもらった。

「これ1台で家でCDのレコーディングできる! すごいですね。とても高いクオリティです。自分の音を研究する必要があるので、ライブやリハーサルをいろいろなものを使って録るんですけれども、それらと比べてもかなりいいものじゃないかと思います」

また、最高音質とCD音質は明らかに違いがわかる差が存在するが、16ビットの音質でも「十分だと思います」との感想。一方、MP3の320kbpsも音質低下は感じるものの、思いのほかかなりクリアーな音。「バンドのリハーサルとかいつも録音するんですけど、ぜひこれで録ってみたいと思います」と、演奏記録には十分の手ごたえ。

今回のテストではもっとも低い設定となったMP3の64kbpsについては、「ちょっとこもった感じが、古いアメリカのラジオみたいでいいですね」と予想外の感想が返ってきた。

距離による音の違い

まずは、オンマイクとオフマイクで音はどう変わってくるか? マイクとの距離を20cm、1m、2mと変えてチェックした。20cmではまさに目の前で鳴っているかのような音、そして離れるに従い部屋鳴りが明瞭になり空気感も出てくる。

さまざまなシチュエーションで演奏している小林さんからの感想は「ライブで普通のスタンドマイクを使うとき、距離によってすごく音色が変わるんですよね。(POCKETRAKも今回のテスト結果は)これだけの違いがあるので、すごく感度の高いマイクなんだろうなと思います」というもの。さらに「ライブのマイクの印象に近い」「いい位置をしっかり探せばよりよい音で録れる実力を持っている」とも。また、マイクセッティングの好みについても話してくれた。

「私はマイクに近い音が大好き。オンマイクとオフマイクって、よくレコーディングでも頭上にあるマイクと目の前にあるマイクの両方で録ったりするんですけど、私はもうとにかくマイクの近くのエッジの効いた音っていうのが好みです」

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