YAMAHA POCKETRAK CX特集
POCKETRAK CX完全解剖:できることをすべて紹介
ヤマハから登場したPOCKETRAK CXは、手軽さと音質を両立したレコーダーとして話題を呼んでいる。本体は小さくて軽く、操作も簡単。そして高性能なマイクを内蔵、非圧縮のリニアPCM録音が可能だから音質にも文句はなし。さらには超有名音楽ソフトも付属していて、録音から編集までバッチリOK。楽器練習からライヴの録音、フィールドでの生録まで、サウンドをアクティブに使いこなしたい人は要注目の製品だ。
生録に強い!
POCKETRAK CXは、生録に強いレコーダー。いつでもどこでも一瞬のチャンスを逃さず、欲しいサウンドをバッチリ録音することができる。
・持ち運びに便利なサイズ
POCKETRAK CXはとてもコンパクトで軽い。名前のとおりポケットに入れて気軽に持ち運べるし、ストラップで首からぶら下げるスタイルだってバッチリ決まる。だからいつでもどこにでも持って行ける。
・一瞬のチャンスに強い
POCKETRAK CXは起動が早い。電源ボタンを押したらほんの2~3秒で起動。RECボタンを押すだけですぐ録音を開始できる。一瞬のチャンスを逃がさず、しっかり録音できるレコーダーなのだ。
・オートスタートで自動録音
生録に便利なのがオートスタート機能(VAS)。VASをオンにしてRECボタンを押すと、録音に備えて待機状態になり、何か音がしたときに自動的に録音を開始してくれる。必要な音だけを的確に録音することができる。
・録音に失敗なし
POCKETRAK CXなら録音に失敗する心配はない。完璧な録音を行なうための機能がいくつも用意されているからだ。
まず難しいのが、入力レベルの調整。しかしこれはオートレベルコントロールにまかせればOK。オンにしておくだけで面倒な操作は不要、つねに適正な入力レベルになるよう自動的に調整して録音してくれる。
屋外での録音では、風によるノイズが入ってしまうことが多い。これを防ぐために有効なのが、付属のウィンドスクリーン。使ってみればわかるが、かぶせるだけでかなりの効果がある。よほどの強風でない限り風の心配はしなくても大丈夫だ。
室内の録音で意外に気になるのがエアコンなどによる低域のノイズ。これはかなり鬱陶しいものだが、それを抑えてくれるのがハイパスフィルター。低域だけをカットするフィルターだから、すっきりとクリアな音で録音できる。
・電池も長持ち
POCKETRAK CXの電源は単三乾電池1本だけだが、アルカリ乾電池なら50時間の連続録音が可能だ。さらに1000回も繰り返し充電して使える話題の充電池エネループが付属する。しかもエネループの充電はPOCKETRAK CX本体で行なえる。
・録ったその場でサウンドチェック
POCKETRAK CXにはスピーカーもある。だから、どんな音が録れているかを録ったその場で確認できる。わざわざヘッドフォンを取り出してつないだりしなくてもいい。この便利さは、使ってみれば実感するはずだ。
▲ページの先頭へ■バンド録り、音楽録音に強い!
POCKETRAK CXは、もちろん音楽の録音にも最適。ライヴハウスで友人のライヴを録音する場合でも、小型だから目立たず、まわりの雰囲気を壊すことなく録音できる。自分のライヴを録って演奏チェックするのに便利だし、これをもとにライヴCDを作ったりすることも可能だ。
・高音質ステレオマイク内蔵
高音質のための最大のポイントは、内蔵のステレオマイク。一般的なステレオマイクとは異なり、それぞれが内側を向いたユニークな配置のマイクだ。これは“X-Yステレオ”と呼ばれる方式のマイクで、左右の音を広範囲にカバーし、正面の音も確実にとらえる。一般的なステレオマイクよりも、リアルで自然なステレオ感を生み出す仕組みになっている。
・多彩な録音方法が選べる
内蔵ステレオマイクのほかに、外部マイクも使える。音質や指向性の異なる複数のマイクを用意しておけば、状況に合わせて最適なマイクを使い分けることもできるわけだ。
さらにライン入力も利用可能。これはCDプレイヤーやオーディオセットなどから録音する場合はもちろん、バンドのライヴの録音にも役立つ。ライヴハウスのPAミキサーからダイレクトでライン録音すれば、演奏の細かい部分までよくわかる。自分たちの演奏をあとでチェックするには最適だ。
・用途に合わせて選べる録音モード
音質やファイルサイズを決める録音モードは7種類。非圧縮のリニアPCMならCDを作成するのに便利な44.1kHzと一般的なDVDと同じ48kHzの2種類を選択可能。MP3なら音楽にも使える高音質の320kbpsまで5タイプから選べる。普段はMP3、とくに高音質で録音したい音楽には非圧縮のリニアPCMといった感じで使い分けるといい。
・高音質録音のための機能
高音質録音のために重要なのは、レベルをきっちり合わせること。POCKETRAK CXの入力ゲイン(レベル)調整は80段階で行なえるから、微妙なレベル調整も可能。これでさまざまな場面に対応できる。なおオートレベルコントロールは便利だけれど抑揚が抑えられてしまうから、音楽を録音する場合はオフにして、必ずマニュアルでレベル調整をしておこう。
バンドの演奏では、盛り上がってくるとつい力が入って、瞬間的に通常より大きな音が出ることがある。そんな場合に対応するのが、ピークリミッターだ。オンにしておけば、突発的な大音量が入ってきても歪まず、いつでもクリアな音で録音することができるのだ。
・好みの音質で録れる
音質調整に便利なイコライザー(EQ)は、録音するときにも使える。高域を上げて歯切れよくしよう、低域を強くして迫力ある音にしよう、といったことが、プリセットを選ぶだけで簡単にできる。5バンドのグラフィックEQを自由に設定できるモードもあるので、好みの音も作りやすい。
・ベストな録音ポジションも簡単に
いい音で録るためには、マイクの設置方法もポイントのひとつ。そのための配慮が、背面にある三脚用のネジ穴だ。カメラ用の三脚にセットすれば、安定して設置できる。さらに一般のマイクスタンドに取りつけるアダプターも付属。頭の上から狙ったり、ドラムを中心に低く構えたりと自由なポジションをとることができる。
▲ページの先頭へ■録った後もサポート!
録った後のことも心配無用。録音したファイルは本体で簡単に編集できるだけでなく、ファイルをPCに転送できるから、PCの高機能なソフトも利用可能だ。
・本体で簡単編集
EDITボタンを押して[DIVIDE]を選択すれば、ひとつのファイルを複数に分割できる。ライヴ録音などでは複数の曲が連続して録音されることが多いが、これを使えば曲ごとのファイルに分けるのも簡単だ。またこうして分割したファイルは、先頭や終わりにフェードイン/フェードアウトを作っておくと聴きやすくなる。これも本体の操作で行なえる。
・Cubase AI4で編集
付属ソフトのCubase AI4では、録ったファイルの不要部分のカットやノイズ除去、音量調整などの編集を行なえる。分割やフェード作成は本体でも可能だが、波形の表示を確認しながら操作できるCubase AI4のほうが、正確に編集できるのは言うまでもない。
たとえば曲が終わった後に不要な部分がある場合は、波形の表示が途切れる部分から後ろを選択してカットすればいい。
予想外に音量が小さかった、というときは、ファイル全体に対してノーマライズ処理を行なえば、全体の音量を上げられる。とくに、あとでCDにしたいなら音量をきちんと調整しておくといい。
▲ページの先頭へ■プレイヤーとしての機能も充実!
POCKETRAK CXは、もちろん音楽プレイヤーとしても十分な機能を持っている。ここでは再生に関する主な機能を紹介しよう。
・手軽に再生
再生はPLAYボタンを押すだけ。リング型のボタンで早送りや巻き戻し、前後の曲へのスキップも行える。再生中は下段にファイル全体の長さ、上段に現在再生されている時間が表示される。
本体で録ったサウンドは自動的に通し番号のファイル名がつけられる。ファイルの一覧を表示して、そこから再生するファイルを選ぶことも可能だ。
再生時にはイコライザー(EQ)も利用できる。EQのプリセットは、フラットを含めて8種類。さらに5バンドのグラフィックEQを自由に設定できる「USER」プリセットもあるので、つねに好みの音質で聴けるだろう。
・楽器練習に便利な機能
楽器練習に便利な機能もたくさんある。そのひとつが再生スピードの変更だ(MP3とWMAのみ)。再生中にPLAYボタンを押せば、通常の70%と150%(WMAは120%)の速度に切り替わる。速度を遅くして聴いてみれば、ちゃんと弾けているか確認することも簡単だ。
もうひとつはフレーズ再生機能。これはボタン1つで数秒間巻き戻す機能だ。“あれ、今のはどんな音だったんだろう”と思ったときに、瞬時に直前に戻れるわけ。自分たちの演奏を細かくチェックするときに便利だろう。
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