椿屋四重奏、闇を貫く一閃の光のような声
椿屋四重奏が、映画「死にぞこないの青」主題歌を書き下ろし、配信限定でリリースすることとなった。曲は「アンブレラ」。
「目覚メヨ、残虐。」という衝撃的なコピーが象徴するこの映画は、誰にでもある己の残虐性から目をそらすな、というメッセージが込められている。学校を舞台に、ちょっとしたきっかけで起きるイジメや、集団心理がエスカレートしていく恐怖、教師でさえ安心できる存在ではないという現実を余す所なく描く映画「死にぞこないの青」。
主演は須賀健太。彼を徹底的に虐待し追い詰める新任教師に城田優。また、人間の心の闇を象徴する存在として、谷村美月が『アオ』という非現実な存在を演じきり、頻発する無差別殺傷事件がもつ背景には、現代社会のコミュニケーションのねじれ、勝ち組/負け組といった二元論的価値観に対するストレス、そして“自己肯定”を許さない未成熟な人間関係などが見える。
原作者・乙一の作風には、そうした社会を作り上げた大人達への不信があり、子供が本来持つ純粋性や残酷性の中に、人間と言うものの真実があると訴えかけてくる。“人は、正しくもなれるし、悪くもなれる。誰もが心の中に闇を抱えており、それから逃れることはできない。誰もが弱さを持っているが、闘うこともできる”…この作品がえぐりだすのはそうした人間の暗部であり、闇の中にこそ、光を見いだすことができると教えてくれる。
その光に一層の輝きをもたらすのが、椿屋四重奏の歌う主題歌「アンブレラ」なのだ。
「アンブレラ」を書き下ろした椿屋四重奏・中田裕二は語る。
「映画を見せていただいて、まず“コミュニケーションに対する怯え”“いじめ”“雨”というテーマが浮かびました。いちいち傷付いては心がどうにかなってしまいそう、そんな時に人はどこか意識的に心を閉ざして、感覚を鈍らすように痛みに対するバリケードを張るんだと思います。それはまるで傘のようだと。激しい雨風から身を守る傘。雨風は繰り返される辛い日々のことです。でもあきらめちゃいいけない。嵐はいつか必ず去ります。そして必ず陽は射す。青空が抱きしめてくれる。濡れまいと耐えながらずっと下を向いて歩くうちに、水たまりに太陽が輝いていることに気付く。僕の中でそんな画が浮かびました。歌詞に関してもメロディーに関しても、テーマが普遍的なぶん、できるだけシンプルに心がけました。あとは是非、聴いてみて下さい。」──椿屋四重奏・中田裕二
椿屋四重奏をこの映画の主題歌に起用した西口典子プロデューサーはこうだ。
「初めて椿屋四重奏の楽曲を聴いたとき、ヴォーカルの声に、哀しさと艶やかさがあるという印象を受けました。今回の作品は、明るくて前向きな太陽みたいな声よりも、闇を貫く一閃の光のような声が欲しいと思っていたので、まさにピッタリだと感じました。偽善なし。とことんアンチ社会。親からこんな映画みるんじゃないと言われてもいい。けれど、人間の真実ってそんなところにあるんじゃないか。最初に楽曲を打ち合わせたときにそんなような話をしたのを覚えています。だから今回は、そんな歌を歌って欲しい。醜さの中にあっても、光を感じさせて欲しいと。中田さんは、私たちの目の前でギター一本を抱えて、メロディを産み出してくれました。彼のハミングの中には、すでに、光がありました」──西口典子
インディーズバンドとして異例の全国ロックフェス/イベントを制覇、全国各地のFM局でのパワープレイ獲得、ミュージックステーションなどのTV番組出演といった活躍をしてきた彼らが、満を持してメジャー移籍したのが2007年5月。彼らの真骨頂である“艶”“剛”に“色”が加わり、ポピュラリティが結実したメジャー移籍アルバム『TOKYO CITY RHAPSODY』のリリースが2008年2月。
そして本作「アンブレラ」こそ、椿屋四重奏を代表する歴史的一作となるのかもしれない。
「目覚メヨ、残虐。」という衝撃的なコピーが象徴するこの映画は、誰にでもある己の残虐性から目をそらすな、というメッセージが込められている。学校を舞台に、ちょっとしたきっかけで起きるイジメや、集団心理がエスカレートしていく恐怖、教師でさえ安心できる存在ではないという現実を余す所なく描く映画「死にぞこないの青」。
主演は須賀健太。彼を徹底的に虐待し追い詰める新任教師に城田優。また、人間の心の闇を象徴する存在として、谷村美月が『アオ』という非現実な存在を演じきり、頻発する無差別殺傷事件がもつ背景には、現代社会のコミュニケーションのねじれ、勝ち組/負け組といった二元論的価値観に対するストレス、そして“自己肯定”を許さない未成熟な人間関係などが見える。
原作者・乙一の作風には、そうした社会を作り上げた大人達への不信があり、子供が本来持つ純粋性や残酷性の中に、人間と言うものの真実があると訴えかけてくる。“人は、正しくもなれるし、悪くもなれる。誰もが心の中に闇を抱えており、それから逃れることはできない。誰もが弱さを持っているが、闘うこともできる”…この作品がえぐりだすのはそうした人間の暗部であり、闇の中にこそ、光を見いだすことができると教えてくれる。
その光に一層の輝きをもたらすのが、椿屋四重奏の歌う主題歌「アンブレラ」なのだ。
「アンブレラ」を書き下ろした椿屋四重奏・中田裕二は語る。
「映画を見せていただいて、まず“コミュニケーションに対する怯え”“いじめ”“雨”というテーマが浮かびました。いちいち傷付いては心がどうにかなってしまいそう、そんな時に人はどこか意識的に心を閉ざして、感覚を鈍らすように痛みに対するバリケードを張るんだと思います。それはまるで傘のようだと。激しい雨風から身を守る傘。雨風は繰り返される辛い日々のことです。でもあきらめちゃいいけない。嵐はいつか必ず去ります。そして必ず陽は射す。青空が抱きしめてくれる。濡れまいと耐えながらずっと下を向いて歩くうちに、水たまりに太陽が輝いていることに気付く。僕の中でそんな画が浮かびました。歌詞に関してもメロディーに関しても、テーマが普遍的なぶん、できるだけシンプルに心がけました。あとは是非、聴いてみて下さい。」──椿屋四重奏・中田裕二
椿屋四重奏をこの映画の主題歌に起用した西口典子プロデューサーはこうだ。
「初めて椿屋四重奏の楽曲を聴いたとき、ヴォーカルの声に、哀しさと艶やかさがあるという印象を受けました。今回の作品は、明るくて前向きな太陽みたいな声よりも、闇を貫く一閃の光のような声が欲しいと思っていたので、まさにピッタリだと感じました。偽善なし。とことんアンチ社会。親からこんな映画みるんじゃないと言われてもいい。けれど、人間の真実ってそんなところにあるんじゃないか。最初に楽曲を打ち合わせたときにそんなような話をしたのを覚えています。だから今回は、そんな歌を歌って欲しい。醜さの中にあっても、光を感じさせて欲しいと。中田さんは、私たちの目の前でギター一本を抱えて、メロディを産み出してくれました。彼のハミングの中には、すでに、光がありました」──西口典子
インディーズバンドとして異例の全国ロックフェス/イベントを制覇、全国各地のFM局でのパワープレイ獲得、ミュージックステーションなどのTV番組出演といった活躍をしてきた彼らが、満を持してメジャー移籍したのが2007年5月。彼らの真骨頂である“艶”“剛”に“色”が加わり、ポピュラリティが結実したメジャー移籍アルバム『TOKYO CITY RHAPSODY』のリリースが2008年2月。
そして本作「アンブレラ」こそ、椿屋四重奏を代表する歴史的一作となるのかもしれない。
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