趣旨が見えないのもいいところ?ムック主催イベント<えん4>
6月9日(月)“ロックの日”は、“ムックの日”でもある。ということで、今年はムック主催によるイベント<えん4>が、新木場STUDIO COASTにて開催された。
▼<えん4>【Photo Album】
https://www.barks.jp/feature/?id=1000041109
例年にも増して個性的なメンツが顔を揃えた今回。オープニングを飾ったのは、アメリカや北欧、アジア圏でのライヴも積極的に展開しているHEAD PHONES PRESIDENT。紅一点ヴォーカルのANZAがフワリとドレスを広げ、祈るように両腕を高く掲げてから一呼吸の間をおき、その沈黙から一転。ラウドな轟音の渦の中で、狂気と幻想の狭間を行き来するようなパフォーマンスでオーディエンスを圧倒した。
続いて登場したのは、凛として時雨。音楽関係者の間でも「いま一番気になるバンド」や「最近観た一番良かったライヴ」の筆頭に挙げられる彼らの登場に、場内も沸く。ヴォーカル&ギター+ヴォーカル&ベース+ドラムという、ロック・バンドにおける最小限の編成から繰り出される音は、直感的でいて実に整理された無駄のないアンサンブルを奏で、3ピース・バンドとしての見事な完成形であると同時に、さらなる可能性も強烈に感じさせた。曲が進むに連れて次第に大きくなっていったモッシュの波が、そのことを証明していたと思う。
こうした複数のバンドが出演する長時間のイベントでは、セット・チェンジの間は貴重な休憩時間であり、また次は誰なのか?と胸を高鳴らせる高揚のときでもある。で、この日。ドラムセットが搬入されただけで歓声が上がったのが筋肉少女帯。
2006年に“仲直り”して再結成を果たし、ニュー・アルバムのリリースやツアーを行ない、今年デビュー20周年を迎えた御大たち。「20年経ってもこういうイベントじゃお祭り要員さ!」というオーケンの自虐ギャグで初見のオーディエンスの心を掴み、その後も「こういう一見して趣旨の見えないイベントのときはどうしたらいいのかと問われたならば!」と我が道を行くMCとコール&レスポンスでオーディエンスを温める。そして「踊るダメ人間」「日本印度化計画」「元祖!高木ブー伝説」など、めくるめく代表曲のオンパレード。饒舌なMCと、圧巻の演奏力の上でのド派手なエンターテインメント・ショウは、筋少の平均年齢(43歳)より若い両親を持つオーディエンスも大満足だったに違いない。
そしてオオトリ。いよいよムックが登場! 5月26日に終了したばかりのツアー<Rainy Rave>のコンセプチュアルな要素を多く含んだセットリストで攻めまくる。今年2月末から4月中旬にかけて、全米を駆け巡った<ROCKSTAR TASTE OF CHAOS 2008>という巨大フェス・ツアーに参戦してきた経験が物語る、存在感と貫禄たっぷりなパフォーマンスに応えるように、フロア全体にモッシュの渦が広がった。
この日、ほかの出演者たちのライヴをステージ袖からすべて観ていたという逹瑯(Vo)は、先のオーケンのMCを受けて「コンセプトが見えないのが<えん4>のいいところだと思います(笑)」と謙虚な照れ笑いを浮かべ、「2008年ムックの日に関わってくれたすべての人。ありがとう!」と感謝の言葉を述べた。
最後の「リブラ」の演奏が終わり、メンバー全員がステージから去って場内が明るくなってもなお鳴り止まなかったアンコールを求める歓声が、<えん4>の成功を物語っていたのではないだろうか。
■ムック主催イベント<えん4>
2008年6月9日(月)新木場STUDIO COAST
【HEAD PHONES PRESIDENT】
1. nOize
2. Hang Veil
3. Chain
4. I will stay
【凛として時雨】
1. Telecastic fake show
2. DISCO FLIGHT
3. テレキャスターの真実
4. Nakano kill you
5. 感覚U.F.O
6. 傍観
【筋肉少女帯】
SE-エルサレム
1. 踊るダメ人間
2. 日本印度化計画
3. カーネーション・リインカーネイション
4. 元祖!高木ブー伝説
5. イワンのバカ
6. 釈迦
【ムック】
1. 梟の揺り篭
2. 大嫌い
3. ファズ
4. INTER SE~アンジャベル
5. 25時の憂鬱
6. 志恩
7. 謡声(ウタゴエ)
8. シヴァ
9. 蘭鋳
10. リブラ
▼<えん4>【Photo Album】
https://www.barks.jp/feature/?id=1000041109
例年にも増して個性的なメンツが顔を揃えた今回。オープニングを飾ったのは、アメリカや北欧、アジア圏でのライヴも積極的に展開しているHEAD PHONES PRESIDENT。紅一点ヴォーカルのANZAがフワリとドレスを広げ、祈るように両腕を高く掲げてから一呼吸の間をおき、その沈黙から一転。ラウドな轟音の渦の中で、狂気と幻想の狭間を行き来するようなパフォーマンスでオーディエンスを圧倒した。
続いて登場したのは、凛として時雨。音楽関係者の間でも「いま一番気になるバンド」や「最近観た一番良かったライヴ」の筆頭に挙げられる彼らの登場に、場内も沸く。ヴォーカル&ギター+ヴォーカル&ベース+ドラムという、ロック・バンドにおける最小限の編成から繰り出される音は、直感的でいて実に整理された無駄のないアンサンブルを奏で、3ピース・バンドとしての見事な完成形であると同時に、さらなる可能性も強烈に感じさせた。曲が進むに連れて次第に大きくなっていったモッシュの波が、そのことを証明していたと思う。
こうした複数のバンドが出演する長時間のイベントでは、セット・チェンジの間は貴重な休憩時間であり、また次は誰なのか?と胸を高鳴らせる高揚のときでもある。で、この日。ドラムセットが搬入されただけで歓声が上がったのが筋肉少女帯。
2006年に“仲直り”して再結成を果たし、ニュー・アルバムのリリースやツアーを行ない、今年デビュー20周年を迎えた御大たち。「20年経ってもこういうイベントじゃお祭り要員さ!」というオーケンの自虐ギャグで初見のオーディエンスの心を掴み、その後も「こういう一見して趣旨の見えないイベントのときはどうしたらいいのかと問われたならば!」と我が道を行くMCとコール&レスポンスでオーディエンスを温める。そして「踊るダメ人間」「日本印度化計画」「元祖!高木ブー伝説」など、めくるめく代表曲のオンパレード。饒舌なMCと、圧巻の演奏力の上でのド派手なエンターテインメント・ショウは、筋少の平均年齢(43歳)より若い両親を持つオーディエンスも大満足だったに違いない。
そしてオオトリ。いよいよムックが登場! 5月26日に終了したばかりのツアー<Rainy Rave>のコンセプチュアルな要素を多く含んだセットリストで攻めまくる。今年2月末から4月中旬にかけて、全米を駆け巡った<ROCKSTAR TASTE OF CHAOS 2008>という巨大フェス・ツアーに参戦してきた経験が物語る、存在感と貫禄たっぷりなパフォーマンスに応えるように、フロア全体にモッシュの渦が広がった。
この日、ほかの出演者たちのライヴをステージ袖からすべて観ていたという逹瑯(Vo)は、先のオーケンのMCを受けて「コンセプトが見えないのが<えん4>のいいところだと思います(笑)」と謙虚な照れ笑いを浮かべ、「2008年ムックの日に関わってくれたすべての人。ありがとう!」と感謝の言葉を述べた。
最後の「リブラ」の演奏が終わり、メンバー全員がステージから去って場内が明るくなってもなお鳴り止まなかったアンコールを求める歓声が、<えん4>の成功を物語っていたのではないだろうか。
■ムック主催イベント<えん4>
2008年6月9日(月)新木場STUDIO COAST
【HEAD PHONES PRESIDENT】
1. nOize
2. Hang Veil
3. Chain
4. I will stay
【凛として時雨】
1. Telecastic fake show
2. DISCO FLIGHT
3. テレキャスターの真実
4. Nakano kill you
5. 感覚U.F.O
6. 傍観
【筋肉少女帯】
SE-エルサレム
1. 踊るダメ人間
2. 日本印度化計画
3. カーネーション・リインカーネイション
4. 元祖!高木ブー伝説
5. イワンのバカ
6. 釈迦
【ムック】
1. 梟の揺り篭
2. 大嫌い
3. ファズ
4. INTER SE~アンジャベル
5. 25時の憂鬱
6. 志恩
7. 謡声(ウタゴエ)
8. シヴァ
9. 蘭鋳
10. リブラ
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