武道館で露呈させた、KREVAの生きる瞬間
5月21日(水)戸田市文化会館から始まった「2008年一度きりの」「自身最大の」という形容詞が付けられた全国ツアー<KREFA CUP>を開催中のKREVAが、32歳の誕生日である6月18日にリリースを当ててきたDVDがある。「KREVA CONCERT TOUR '07~K-ing~」だ。
そう、2007年<KREVA CONCERT TOUR '07~K-ing~>のファイナルを飾った、11月23日&24日の日本武道館2DAYSのライヴの様子を収録したDVDである。まさしく待望のリリースだ。
◆「ストロングスタイル」ライヴ映像(DVDより)
https://www.barks.jp/watch/?id=1000022226
ご存知のように、豪華絢爛な23日の「ゲストDAY」、たったひとりで武道館に対峙した24日の「ノンゲストDAY」、その模様が遂にDVD化ということだ。
24日は、KREVAの凄さをまざまざと見せ付けた奇跡の一日となったのは、皆さんご存知のとおり。普段ならば後方から彼を支えるDJ SHUHOもサンプラーを操る熊井吾郎もおらず、そこにはステージ上にズラリと並べられたターンテーブルやサンプラーを素早く操作しながらビートを織り上げ、次々とラップを放つ驚愕のライヴスタイルがあった。
この日、とりわけ盛り上がったパフォーマンスのひとつに「国民的行事」がある。この曲を組み立てるコーナーのタイトルは“国民的料理”。KREVAはエプロンを着用し“料理人の呉萬福(クレ・マンプク)”に扮し、“何処の家庭にもあるはずのモーツァルトの「アイネクライネナハトムジーク」とブレイクビーツを用意し、調味料としてサンプラーを加えて…”といった具合に、料理番組のような語り口で作業を進める。会場全体が拍手喝采で覆われた。
今まで見たこともない、おそらく誰も経験したことのない独創性と斬新さ。そのアイディアと実行力に感服するが、本当に凄いのは、自ら掲げた目標とそびえたつ壁を乗り越えようとする、たゆまぬ努力と己を信じる力だ。
普段のステージでは余裕と貫禄のスーパー・ラッパーぶりを炸裂させるKREVAだが、この日の彼がオーディエンスに見せたのは、自身が設定した高いハードルにガムシャラに挑む生々しい姿だった。
KREVAのこれまでのキャリアを作り上げたのは、自分を一切甘やかさない鍛錬の日々以外の何物でもない。作りたい音、表現したい想い、見せたいパフォーマンス、おそらく「自分がKREVAのファンであれば、こんなKREVAがクールだと思う」という視点も持ち合わせているはずだ。ファンの求めるものは、無限に高く、限りなく深い。アーティスト側の都合やいい訳など、そこには一切存在しない。その厳しさを、彼は自らに課してきたのではないか。
至高のラップを具象化するために全身全霊を捧げる男の、なりふり構わぬがむしゃらに生きる瞬間を、KREVAは武道館で露呈させたのだ。赤裸々なドキュメンタリー…それがこの日のステージなのだ。
この日を体験した幸運のオーディエンスはもちろん、むしろ、その生き様を伝えるツールとして、このDVDは市場に生まれてきたといえる。多くの音楽ファンに届けばよいと思う。
なお、DVDならではの楽しみとして宇多丸(RHYMESTER)とKREVAによる「画期的なLIVEの説明」を副音声で収録。さらに、LIVEではうかがい知れなかったこのステージへのKREVAの苦悩が、DISC3「ノンゲストDAYドキュメント」として収録されている。
そう、2007年<KREVA CONCERT TOUR '07~K-ing~>のファイナルを飾った、11月23日&24日の日本武道館2DAYSのライヴの様子を収録したDVDである。まさしく待望のリリースだ。
◆「ストロングスタイル」ライヴ映像(DVDより)
https://www.barks.jp/watch/?id=1000022226
ご存知のように、豪華絢爛な23日の「ゲストDAY」、たったひとりで武道館に対峙した24日の「ノンゲストDAY」、その模様が遂にDVD化ということだ。
24日は、KREVAの凄さをまざまざと見せ付けた奇跡の一日となったのは、皆さんご存知のとおり。普段ならば後方から彼を支えるDJ SHUHOもサンプラーを操る熊井吾郎もおらず、そこにはステージ上にズラリと並べられたターンテーブルやサンプラーを素早く操作しながらビートを織り上げ、次々とラップを放つ驚愕のライヴスタイルがあった。
この日、とりわけ盛り上がったパフォーマンスのひとつに「国民的行事」がある。この曲を組み立てるコーナーのタイトルは“国民的料理”。KREVAはエプロンを着用し“料理人の呉萬福(クレ・マンプク)”に扮し、“何処の家庭にもあるはずのモーツァルトの「アイネクライネナハトムジーク」とブレイクビーツを用意し、調味料としてサンプラーを加えて…”といった具合に、料理番組のような語り口で作業を進める。会場全体が拍手喝采で覆われた。
今まで見たこともない、おそらく誰も経験したことのない独創性と斬新さ。そのアイディアと実行力に感服するが、本当に凄いのは、自ら掲げた目標とそびえたつ壁を乗り越えようとする、たゆまぬ努力と己を信じる力だ。
普段のステージでは余裕と貫禄のスーパー・ラッパーぶりを炸裂させるKREVAだが、この日の彼がオーディエンスに見せたのは、自身が設定した高いハードルにガムシャラに挑む生々しい姿だった。
KREVAのこれまでのキャリアを作り上げたのは、自分を一切甘やかさない鍛錬の日々以外の何物でもない。作りたい音、表現したい想い、見せたいパフォーマンス、おそらく「自分がKREVAのファンであれば、こんなKREVAがクールだと思う」という視点も持ち合わせているはずだ。ファンの求めるものは、無限に高く、限りなく深い。アーティスト側の都合やいい訳など、そこには一切存在しない。その厳しさを、彼は自らに課してきたのではないか。
至高のラップを具象化するために全身全霊を捧げる男の、なりふり構わぬがむしゃらに生きる瞬間を、KREVAは武道館で露呈させたのだ。赤裸々なドキュメンタリー…それがこの日のステージなのだ。
この日を体験した幸運のオーディエンスはもちろん、むしろ、その生き様を伝えるツールとして、このDVDは市場に生まれてきたといえる。多くの音楽ファンに届けばよいと思う。
なお、DVDならではの楽しみとして宇多丸(RHYMESTER)とKREVAによる「画期的なLIVEの説明」を副音声で収録。さらに、LIVEではうかがい知れなかったこのステージへのKREVAの苦悩が、DISC3「ノンゲストDAYドキュメント」として収録されている。
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